cool-
knowledge
Index
TopPage
へ戻る
業務案内 ビジネス知
識源の書庫
論文の
書庫
今日の
メッセージ
著者紹介 info.
english
読者の方
との対話
Pico’s
page
週刊メールマガジンの
登録、または解除へ
欧米流通業
リンク集
欧米流通業
の最新事情
役に立つ
リンク集
読者フォーラム
BBS掲示板

メールマガジンの新規登録希望の方 : 週刊で、以下のような最新記事を送ります (まぐまぐ経由の無料配信です)

   メールアドレス(半角で): (すでに登録済みの方は、再登録の必要はありません)
他の記事・考察・エセー・論文へ

大規模テロ以降の情勢と、米国ツアー案内
         2001年9月24日
         

※友人、知人、同僚、部下、上司、取引先への転送は自由です。
<<あなたと、チームの、知識とスキルのブラッシュアップを>>


2001年9月24日(Vol.72):国際経済分野

 <大規模テロ以降の情勢と、米国研修ツアー案内>

ビジネス知識源:良質な経営・IT・ビジネス知識の提供を目標に
    
  Systems Research Ltd. chief consultant吉田繁治
著者へのひとことメール⇒  yoshida@cool-knowledge.com


※ビジネス知識源プレミアム(↓有料版サンプルと購読申し込み)
   http://premium.mag2.com/j/011/0001.htm
   毎火曜日+増刊:9月4日から発行を開始。
本マガジンと併せてお読みになることをお勧めします。


こんにちは、吉田繁治です。懸念された米国株式市場のパニック的な暴落は、通貨当局の金利操作とマネー供給の緊急対応で「とりあえず」回避されました。経済の波乱はこれからです。

今回は、<大規模テロ以降の情勢と、米国研修ツアー案内>です。



 <Vol.72大規模テロ以降の情勢と、米国研修ツアー案内>

【目次】

1.リアルポリティクス14項を、論理で考察すれば
2.9月11日以降の新しい世界
3.9月11日以降の経済・金融・生活
4.政策と、市場経済の抗争
5.米国先端流通業研修ツアーについて
6.JTBパックを申し込むとき
7.参加希望のエントリー方法


1.リアルポリティクス14項を論理で考察すれば

情緒的ではない、リアルポリティスの14項を考察します。

【1.要求】
ブッシュ政権は、ビンラディンとその組織アルカイダ(5000名)をテロ事件の主犯と特定し、アフガンを制圧するタリバン軍事政権に「ただちに、無条件で」引渡すことを要求した。交渉と妥協を許さない姿勢です。

2.タリバン軍閥】
一方、アフガンの90%の領土を押さえるタリバンの政権(世界で、サウジとパキスタンしか承認していない)は、米国に対しビンラディンが首謀者である証拠を示せと言っている。

挑発的な対応です。テロ活動の主犯の割り出しでは、状況証拠や証言は得られても、明確な証拠はない。タリバン政権の態度は、リアルポリティクスの論理では米国の攻撃を待つことの宣戦布告です。

タリバンの兵は、武士道的精神とイスラムの誇りをもつ。アフガンのような部族国家では、部族の内部規範を、外部の規範より優先します。共同体の2重規範の原理。テロは、世界の標準規範では許せない。
しかし、共同体の内部規範では、敵を倒す英雄の行為になる。

3.国家威信とフリーハンド】
米国は、国家の威信にかけ報復をしないと国民の怒りが収まらない。米国世論は94%が戦争を支持。軍事費の増加に反対していた民主党も、戦費の$400億(約4兆6千億円)に賛成した。ブッシュ政権は、経済・軍事の政策のフリーハンドを得た。

4.目的の拡大】
ビンラディンが真の首謀者であるかどうかは、もう大きな問題ではなくなった。イスラム原理主義のタリバン政権、他のテロ組織の壊滅、暗殺、政権転覆、テロをかくまう国との戦闘が狙いになった。

5.根底の問題:サウジの駐留米軍】
対アラブで、米国が抱えている問題は、91年の湾岸戦争以降サウジに駐留する米軍へのサウジ内と、他のアラブ諸国からの反発です。

サウジ王家は、国内にイスラム原理主義の反対勢力を抱えます。

駐留米軍がアフガン攻撃に参加できるかどうか、サウジの承認が必要になる。サウジ王家は、イスラム原理主義からの反発を恐れ、駐留軍のアフガン攻撃参加を許していない(01.09.22時点)

6.イスラエルの存在】
アラブ諸国が存在を許せないイスラエルと米国は一体であるとみなされている。シャロン政権のイスラエルはアラブとの妥協はしないタカ派です。

7.根幹】
ビンラディンの主張の根幹には、湾岸戦争終結後に理由を失った米軍のサウジアラビア駐留からの撤退要求があります。さらに言えば、米国の石油メジャーが、アラブの石油利権を支配していることへの反発が、根底です。

しかし米国は、サウジからは撤退できない。アラブに関与し続けることは、米国の石油戦略として国策です。ブッシュ共和党政権の背景には、石油メジャーと鉱物産業、兵器産業がある。
(クリントンの民主党はIT産業でした)

アラブ世界ではイスラエルに対する反発の共有化と、サウジの米国駐留軍への反発がある。湾岸戦争後10年経ち、米国はアラブでの地歩を失いつつあった。

【8.ビンラディンとフセイン、およびサウジの企業】
ビンラディンは、アラブ世界の反米の代表とも言える、イラクのフセインと深いつながりを持つ。

ビンラディンとフセインは、サウジ王家が支配体制の維持のために、湾岸戦争の時、米軍に依存したことに怒りをもっている。
次の段階での、米国とフセインの再対決までが見えます。
米軍の長期戦の宣言とは、そんな意味です。

サウジの企業が、今回のテロを予測したかのような株の空売り(現物売りの先物買いで、株が下落したとき利益が得られる)をしていたことも明らかになった。米国は、空売りを行ったサウジ企業をビンラディン一派とみなす。

9.アラブ世界と米国】
米国は1989年のソ連のアフガン侵略のときはイスラム原理主義を支援し、ビンラディンにはソ連軍と戦う武器を与え、軍事訓練をした。ソ連の無残な撤退後は、邪魔になったビンラディンを米国は攻撃する。

ソ連のアフガン侵攻の失敗は、ソ連崩壊のきっかけになった。
米国に裏切られたビンラディンは、米国に対して憎悪を持つ。

1990年のイラクのフセインの、クウェート侵略の直前、駐イラクの米国大使は、「イラクがクウェートを攻めても、米国は関与しない」との言質を与えていたことがわかっている。実際に侵攻すると、米国はこの約束を裏切ったとの意識が、フセインにある。

「アラブの問題はアラブで解決する」というアラブ世界が主張する原則に、常に関与してきたのは米国と、米国を棟梁とする西側です。

10.根底】
イスラム世界に、原油の埋蔵は集中する。西側世界は、原油を必要とする。安定的供給を確保するための、地歩を確保したい。

唯一神アラーを信仰するイスラム世界は、邪教キリスト教の資本主義がイスラムへ関与することを許せない。これが根底にある。

【11.イスラム世界と日本
日本はキリスト教国ではなくて、経済を高度に発展させた国として、キリスト教世界の価値観とは一線をひくものだという認識がアラブ諸国にはある。

日本の外交が、独自のスタンスをとれれば、イスラム世界とキリスト教世界の、仲介ができる可能性はある。現状は可能性はゼロです。日本の存在は、アラブ諸国や西側のリアルポリティクスでは無きに等しい。文句を言えば財布を開くお旦那とみなされている。小泉首相は、あわててブッシュに会いに行く。

12.米国の終着点】
米国の終着点(ゴール)は、91年の湾岸戦争以降弱くなってきたアラブ世界での、米国ポジションの回復です。

ところが、この終着点には究極的な観点で無理がある。
アラブ諸国が、受け入れないからです。イスラムも穏健派と急進派に分かれる。穏健派は、米国石油メジャーとの提携から利益を得るが、急進派は、貧しい民衆をバックにする。

第二次世界大戦後、アラブが実質的な戦争状態にある根底はここです。米国は、その都度、米国の国益に合致する一派を押し立て、利害が反するようになると今度は他の一派を支援し、兵器を供給した。

現在の、米国の地歩は、サウジ王家です。
サウジの民衆ではない。

13.米軍の前方展開原則】
米国軍の戦略原則は、「前方展開」です。

前方展開は、国外であっても、米国の国益に合致しない事態が起これば、侵攻するという意味をもつ。CIA(中央諜報局)は、米軍が関与するための名目を作る機能をミッションとする。

14.一方では、モンロー主義の伝統】
一方で米国は、広大な国です。

内陸の都市にいると、米国以外の世界は見えない。貿易が命の日本とは違う。米国には伝統的に、他の世界と関係なく生きていけるというモンロー主義がある。国際主義とモンロー主義は常に抗争し、10年単位くらいで、振り子のような揺れがあります。

テロはどんな理由と目的があれ卑劣です。テロとはなにか? 象徴的な一人を殺すことによって、他の1万人に恐怖を与えて混乱を起こし、目的を果たすことです。

テロという手段は、目的によって正当化はできない。しかし今後の展開を予測するには、以上14項の基本事項を押さえておくことです。

終結点はどこになるのか。
以降では、生活、経済、金融に深く関わる部分の、近未来の考察を行います。



■2.「9月11日」以降の世界

トラウマ】
世界史は、2001年9月11日を、深く刻むことになった。西側世界は、大規模テロのトラウマにとらわれながら、生きる。

歴史的な事実は、それ自体では連続的なものです。しかし事実を認識する人間的世界には、大事件で前の時代と、認識の断絶が起こる。
それが、9月11日の世界貿易センターの崩壊だった。

テロの背景】
仮に米国が、軍隊で抑えても、テロの根絶はできない。
根底には90年代のグローバル経済で激しくなった、貧者と富者の対立がある。世界はこの問題に解決を迫られる。

近代国家と所得分配】
近代国家が、安定を保つことができたのは、政府による所得分配があったからです。民族国家の枠の中で、福祉の制度を作った。これによって、国内の抗争が押さえられた。

日本の現在】
日本、米国、西欧が安定した外観をとることができているのは、社会主義的な資本主義、修正資本主義(混合経済)があったからです。露骨な、富者の政策は行わなかった。西欧では、社会民主主義への傾斜があった。福祉国家ドイツでは、労働組合の代表が株主に混じり、企業の政策決定に参加する制度まで作っている。

日本では、交戦権を与えず、しかし共産化はとどめるのが米国の占領政策の基本だった。その後55年、資本主義内の社会主義政策を、官僚が独占的な裁量権を持って利用することになり、ケインズイデオロギーの需要政策に転じ、特殊法人と公共事業となった。

富国と貧国】
グローバル経済は、情報をオープンにし、国際貿易を増やすと同時に、「富国」をもますます富ませ、「貧国」を悲惨な境遇のままに置いている。富国と貧国の対立図式になっている。

貧国の人民は、富国から搾取を受けているという意識を強くしている。貧国にも、グローバル経済と結びつく一握りの富者がいるが、圧倒的多数は明日食べる食料すらない。

われわれの豊かさの背景
昨日(9月22日)のNHKスペシャルで、『戦場のITビジネス・狙われる希少金属・タンタル』を放映していた。タンタルは、アルミに代わってコンデンサの小型化に必須の希少金属です。そのタンタルの産地は、中央アフリカのコンゴ。山奥のタンタル鉱山の支配を巡って、無政府状態の争いや殺戮がある。

私が使っているPCも携帯電話も、タンタルの超小型コンデンサを使っているが、コンゴでの血を洗う争いを意識することはない。「豊かさ」の背景に、貧者の現実があることを忘れてはならない。

貧者と富者の対立

10億人と52億人】
われわれは、豊かなOECD諸国10億人の世界の裏に、52億人の貧困の世界があることを意識しない。10億人の世界では人口が伸びないが、52億人の世界では急増している。

【30億人の参入】
52億人のうち、30億人は、90年代に旧共産圏から参入した。
中国、東南アジア、インド、東欧、南アメリカはOEDC10億人に工業生産物を売ることで、グローバル経済に関わりをもった。
OECD諸国は、新興工業国に、生産ネットワークを作った。

12億人のイスラム世界】
12億人のイスラム世界は、唯一の国際商品である原油で、国家を支えている。イスラム世界も原油に恵まれた国とそうでない国がある。

希少金属のアフリカ】
一方、希少金属の輸出に頼る最貧国群のアフリカがある。
ここでは、多くの国で2名に1名はエイズ患者と言われている。

日本人の、「呪文的な」安全観

【安全神話に捉えられている日本の体制】
日本は、日米軍事同盟を、安全保障条約という歪んだ形式で結んでいる。安全保障条約は2面を持つ。
(1)米国が日本に駐留し、日本の勢力拡大に蓋をする機能
(2)米国との軍事同盟で、米国の戦略に加担する機能

【国防論争の神学化】
国家の根底で、軍隊に関する矛盾がある。
その上に組み立てる議論は、すべて矛盾を含んだものになる。

矛盾は、今、ますます拡大する方向に向かっている。
この国は、国際関係の現実から遮断されてきた。
政治の対応が後追いになるのは、国防が何を守るのかの解決をしていないからです。

矛盾は解決を迫り、国論が二分される。先送りした問題は、不良債権問題、構造改革問題だけではなく、国家と国防、及び市民の安全の根幹に関わる部分にもある。
8月に『共同体の二重規範シリーズ』で解きました。

この国では、いつも、自衛隊問題で「神学論争」起こる。
なぜリアルポリティクスから離れた、空想的神学論争になるか。

念仏的平和観】
日本人の生活が、平常時でも、裏には危機をはらむという認識がないからです。ここが、西欧諸国や米国人の認識と根本的に違う。

西欧と米国人は、安全はガードすることによって得られると思っている。日本人の多くは、平和憲法の念仏を唱えておけば、安全は自然に与えられると思っている。完全に武装放棄すれば安全と言ったのはどの政党だったか。

われわれは、リアルポリティクスや世界の抗争に、意識の上で蓋をし空想的平和の世界を生きている。米国の国際戦略に従属するという条件付きで、米国の傘に守られていることを、意識せずに。

米国と西欧諸国は、テロを、市民生活の危機と捉えている。
事実、テロで死ぬのは、多くが軍人ではなく市民です。

日本では、<軍隊のミッションは市民の生活を守ること>という位置づけができないまま、テロ事件を迎えた。テロ事件にどう対処するか国内の合意がとれない。自衛隊の位置を、明確にしなかったことのつけです。

以上が、世界と日本の問題で根底的なことです。
次に、9月11日以降の経済、金融、生活を見ます。



3.9月11日以降の経済・金融・生活

ドル機軸通貨体制への打撃

根幹の問題は、ペーパーマネーのドルが、今後も「機軸通貨」のポジションを維持できるかどうか、というところにある。
それをめぐって、以下の7項にまとめることができます。

1.ドルの基軸通貨の地位が揺らいだ:
9月11日以降、世界のドル売りに対して、米国、ユーロ諸国、日本は、中央銀行がドルを買い支え、ドルの価値を維持している。これが、効を奏することができるかどうか。ドルの地位は、世界の中央銀行が協調して守るべき「弱い通貨」になりつつある。まずは、スイスフランへの逃避がおこった(01.09.21)

市場のドル売り圧力は、今後強くなることが予想されます。

2.米国の株価は、さらに下落の可能性が高い:
米国ダウの下落は、17日のニューヨーク市場再開後5日間で、下落幅1400ドル(14%:$9600→$8235)
この下落幅は、1933年7月21日(大恐慌のとき)の16%の下落に続く幅です。
今後、ダウはさらに下落するかどうか。経済のキーポイントです。

【1週間で7項の緊急策をとった米国】
テロ発生後予測された恐慌的な下落に対し、米国政府とFRBは以下の7項の対策を、矢継ぎ早に打った。
(1)NYSE再開の1時間前に、FRBは公定歩合を0.5%下げた。
(2)金融機関のデフォルトの連鎖防止のため、無条件で引き出せるマネーを準備した。
(3)価格操作になるとして禁止していた自社株買いを、認めた。
(4)国家は、株の下落をとどめるとの姿勢を演出した。
(5)米国株が下落することは、テロの狙いに屈することだとの空気を作った。具体的には、空売りは罪であるとする空気です。
(6)4.8兆円の戦費を準備した。
(7)1.8兆円の航空産業支援金を準備した。

1週間で、金融の総力戦があった。こうした背景があって、$1400のダウの下落が示す意味は重い。

成り行きに任せていたら、暴落が起こった。危機の時の米国の処置は早い。議論を重ね、訳がわからなくなって放置する国とは違い、米国では代議制が機能している。

(注1)米国の企業金融
米国の企業金融は、銀行、政府系金融をクッションにする日本とは違う市場資金調達です。短期の資金も、ゼロクーポン債の発行でまかなう。株式市場、債権市場の収縮は、企業の資金を直撃します。株価の崩落が、時間差がなく、企業の資金繰りと雇用カットに結びつくのが米国です。

(注2)マーケットマネーが動く原理は、将来の利益の現在割引化
マーケットマネーは、金利受け取りを待つ悠長なマネーではない。将来利益の減少の兆しが見えると、半年〜1年前から動く。市場マネーは、企業業績を先取りする。90年代後期の米国の、今から思えば未曾有だった好況が裏返になった不況が米国を襲うことは、9月11日で確定したと言える。

▼3.個人消費とIT投資は縮小する:
90年代末の米国経済の伸びは、株高を背景にする旺盛な個人消費(貯蓄率ゼロ)と、IT投資が支えてきた。今後、これはどうなるか?

ロスアンジェスルの有名ブランド街、ビバリーヒルズのロデオドライブでは、一瞬のうちに、客が消えている。航空会社は、デフォルト寸前の状態になった。食料の買い込みはあるが、不要不急の需要や、贅沢品需要は激減している。ショッピングセンターは、人が減少した。

▼4.米国の輸入過剰は縮小する:
90年代の世界経済は、米国の輸入過剰(年間40兆円から50兆円)、つまりは、消費過剰で支えられてきた。

アジア諸国は、米国への輸出で経済を作ってきた。米国の旺盛な個人消費と、IT投資が続かないと深い打撃を受ける。

9月11日で、米国の輸入の縮小は、アジア地域と世界での生産不況を加速度原理でさらに深刻化させることが確定した。

▼5.資金還流構造はどうなるか:
世界は、米国のドルを、「基軸通貨」と認め、米国に資金を集中させてきた。今度は、有事のドルが、有事にはドルから避難に変わった。

貿易赤字の支払いで流出したドルが、米国債の購買、米国株の購買として還流する資金循環の構造で、世界経済を支えてきた。
ドルを基軸通貨とした、米国への資金還流は続くことができるのか。

基軸通貨を支えるのは、世界の大衆心理です。
この心理が、テロのトラウマで傷をうけた。

6.小泉構造改革は需要縮小策:
日本は、小泉構造改革で、緊縮財政(需要抑制策)をとっている。

世界の30%のGDPの米国需要が縮小し、加えて15%のGDPを持つ日本が、需要抑制策をとったとき、世界経済はどうなるか。

7.古典的戦争の需要拡大効果はない:
従来の、古典的な総力戦では、戦費の増加のため需要拡大があった。

テロとの新しい限定戦争ではこれはない。むしろ、テロでの報復攻撃のきざしが見えると、不安の拡大で、消費はさらに減る。


4.政策と、市場経済の抗争

米国が、不況に入ったことが確定です。
これに対し、米国が取れる政策は以下です。

(1)政府は更なる減税で、需要縮小を幾分か補う対策をとる。
(2)FRBは2.5%の公定歩合を、さらに下げる。
(3)FRBは、さらに多額の緊急マネー増発策をとる。
(4)政府資金での、株の買い支え策すらやる。

しかし、個人を含めた民間の市場経済は、以下の方向に動きます。

(1)消費を抑制し、貯蓄を増やして、生活防衛策をとる。
(2)需要不足の連鎖で、企業は、手持ち現金を増やすが、投資は先延ばしにする。
(3)米国の、株をもつ50%の世帯が、株離れの心理を起こす。
(4)米国では株の下落が起こると、即刻、企業の資金繰りを直撃します。日本は資金循環の面で、民間銀行や政府系金融機関というクッションがあった。米国にはこのクッションがなく、直接金融です。株の下落が、企業のデフォルト(支払い不能)につながる。

これは、日本の90年代のバブル崩壊と同じです。
日本は、実は「経済の悪い面」では、米国の10年先を行っている。
根底での理由は、日本の団塊の世代の中核世代が、米国の戦後ベビーブーマーの中心世代より10年上だからです。
だから、80年代末の日本の投機ブームが米国では10年遅れの95年から起こった。
(参考:中国ベビーブーマーの中心世代は、米国よりさらに10年若い。
2005年からは、中国がバブルに入ることが想定されます)

世界不況が確定した

世界不況が確定した。恐慌にまで進むか? マネーの増発策があるので、マネー縮小からの、1929年のような恐慌にはならない。西側世界の中央銀行は、今後ありとあらゆるマネー増発策をとる。戦争特需はない。

米国の小売売上は350兆円です。このうち30%、100兆円は不要不急の需要です。250兆円分が減ることはない。むしろドルの弱体化で、米国では必需財のインフレが起こる可能性が高い。

100兆円の不要不急の商品は、30%は縮小する可能性が高い。
そうなると、10%の小売売上が減少することになる。

9月11日以降の米国人の共通心理

NYのデパートで、ブランド化粧品を売っている販売員がテレビに出た。流れるような金髪の彼女は「ワールド・トレード・センターが崩れた後、口紅を売る私の仕事は、どんな意味があるのかと考えました」と言う。彼女は「人々にひと時の幸せを売る仕事が、自分の仕事だ」と気を取り直し仕事に出ていると言う。

心理的なショックです。米国消費バブルは、はじけた。

高級車と住宅は売れ、耐久財ブームがあった。日本のバブル期だった。象徴財は、ブランドファッション、高級ワイン、グルメ、一本$50のハバナの葉巻。100兆円分。これが、9月11日で暗転した。
米国に向かっていたマネーは、日本へ流れるだろう。

以上、現時点(01年9月22日)時点での考察です。
世界経済の転換に、われわれは立ち会ったことになる。


5.米国先端流通業研修ツアーについて

大規模テロが起こったあとの1週間、ツアーをどうするか考えた結果、催行することにしました。理由には、ジャーナリスティックな魂が動いたということもあります。

世界の動きを肌で感じるには、世界情勢から隔離された国で、眺めているだけではいけないと思った。米国に行く「現場感」が得られる。現場感は予測のベースになる。
以下をお読みになれば、「研修のイメージ」がつかめるはずです。

平時に比べれば、参加者が少なくなることが想定されます。

研修と参加方法の骨子

【ツアー名】クールナレッジ・米国先端流通業研修ツアー
【研修の講師】システムズリサーチ 吉田繁治
【パックツアーの主催者】JTB 
【研修の期間】 11月7日(水曜日)〜11月10日(土曜日)
【目的】 米国先端流通業の視察と研修
【研修参加費】1名8万円(消費税込みで8万4千円)
【航空券と宿泊費】別途、参加者個々で負担

参加の3つの方法】
(1)ロスアンジェルス現地集合(集合場所:トーランスヒルトン)
(2)JTBパックでの参加 (11月6日出発〜11月12日に日本へ帰着:5泊7日:日本航空を利用:旅費は別途負担)
(3)他のツアーを使い、研修日程への参加。旅費は、別途負担。

参加条件
(1)同じ会社からの複数名の参加、1名での参加は問いません。
(2)流通業への予備知識は、必要ありません。
(3)英語力は必要ありません。講義は、日本語です。
(4)自己責任をとれる成人が条件です。
(5)研修時間中は、講師の指示に従っていただきます。

定員】40名を上限とします(先着)

研修の日程と内容(いずれも、ロスアンジェルス時間)

11月7日(水曜日):午前10時〜午後4時:セミナー
 (1)研修と視察のガイダンス
 (2)米国経済と米国流通の基礎知識
 (3)米国流通の先端部分
 (4)米国流通のIT利用
 (5)参加者の自己紹介等  

<会場>
Torrance Hilton at South Bayのセミナー会場
住所:21333 Hawthorne Blvd. Torrance CA 90503
Tel: 310-540-0500 Fax: 310-540-2065↓
http://www.hiltontorrance.com/index.html
ホテル付近の地図↓
http://www.hiltontorrance.com/map.htm

11月8日(木曜日)〜11月10日(土曜日)
午前10時〜午後6時まで大型バスを使った店舗視察と、車中での講義(8時間)
・午後6時以降は、自由時間
・最終日は、夕刻からパーティ形式の成果発表会

※バスツアーは午前10時出発。トーランス・ヒルトンの正面玄関に集合。午後6時ころ、同じ場所へのバスの帰着です。

視察店舗概要:現地で若干の予定変更あり
(1)ウォルマート(ディスカウントストア、スーパーセンター)、Kマート、ターゲットの3大ディスカウントストア
(2)食品スーパー(アルバートソン、ラルフ、ブリストル・ファーム、トレーダーズ・ジョー、ホールズ・フード等)
(3)住関連(ホーム・デポ、ベッド・バス・アンド・ビヨンド、ハウス2ホーム、コンテナ・ストア、ホーム・ライフ、メーシーズ・ホームストア、米国イケア等)
(4)ドラッグストア(ウォル・グリーン、ロングス・ドラッグ等)
(5)ショッピング・センター(パワーセンター、アウトレットモール、スーパー・リージョナル型、リージョナル型、ネバフッド型)
(6)再開発型ファッションモール(サンタモニカ・モール)
(7)アパレル(ギャップグループ、リミティドグループ、一流ブランドショップ等)  その他、米国の分譲住宅の視察等。

店舗、ショッピングセンター・モールを視察し、注目すべきことに関して、車中講義を行います。



6.JTBパックを申し込むとき

先のアンケートで、40%くらいの方がツアーパックを作ってほしいとのことでした。以下を、JTBとの間で準備しました。
(航空券と宿泊は、分割できないパックですが、参考のため、費用明細を示します)

内容と費用の明細

航空券:同じ日で、便が変更されることがあります】
出発便:11月 6日 成田発17:10 JAL62便
帰 便:11月11日 ロス発13:00 JAL61便
成田着:11月12日    16:20
クラス:エコノミー(マイレージでアップグレードが可能)
航空料金(往復):           64,000円
空港からホテルへの案内と送迎バス(往復) 6,000円

(注)航空料金には、地方にお住まいの方の各地の空港からJALでの成田までの往復の、国内運賃も含まれます。

宿泊】
<ホテル名:Torrance Hilton at South Bay>
11月7日の研修会場と同じです。(吉田もここに宿泊します)
住所:21333 Hawthorne Blvd. Torrance CA 90503
Tel: 310-540-0500 Fax: 310-540-2065↓
http://www.hiltontorrance.com/index.html

宿泊費(朝食クーポン込み)】
(1)ツインルームに2人での宿泊の時の5泊分料金
   1名あたり 88,000円(一泊平均17,600円)
(2)ツインルームを一人で使用する時の5泊分料金
1名あたり173,000円(一泊平均34,600円)
(3)昼食、夕食は各人負担です。

宿泊費は若干高めです。ヒルトンもいろいろなグレードがありますが、トーランス・ヒルトンは、一流クラスです。ツアーでは、その印象の50%くらいはホテルで決まりますね。徒歩の距離でスーパー・リージョナル型ショッピングセンター、パワー・センター、専門店が多数あります。米国人の、日常生活を知ることができます

ロスアンジェルスのダウンタウンのホテルは、料金が安くなりますが、以下の理由でお勧めできません。(ご自分の責任で選択されるのは、もちろんOKです)
(1)夜は、ゴーストタウンになる。
(2)夜間の外出は、危険が伴うことがある。
(3)研修ツアーの移動に、不便である。(米国の最新店舗は郊外)

航空券・宿泊費、研修費の合計

(1)JAL航空券+宿泊費(州税・サービス料込み)
トーランス・ヒルトン2名1室のとき 158,000円
トーランス・ヒルトン1名1室のとき 243,000円

(2)研修費1名(消費税込み)    84,000円



7.参加希望のエントリー方法

9月25日から、先着40名を受け付けます。同じ会社の場合も、各個人名で、メールか、FAX(あて先06−6856−1325)を送ってください。追って詳細な申し込み方法、支払先をメールで送ります。

以下をコピーして、メールに貼り付けて記入の上、
yoshida@cool-knowledge.com
へ参加希望のエントリーをしてください。
以下の16項を、漏れなく正確に記入のこと。

件名:米国先端流通業ツアー参加エントリー
(1)参加希望者のフルネーム:
(2)パスポート・ナンバー:
(3)西暦の生年月日:
(4)性別:
(5)勤務先名または職業:
(6)役職:
(7)勤務先住所:        電話番号     FAX番号
(8)本件の連絡先のe-mail アドレス:
(9)個人の仕事内容:
(10)自宅の住所:
(11)本研修ツアーに関する連絡先の住所:
(12)連絡先電話番号:       連絡先FAX番号
(13)JTBパックを利用するかどうか?
(14)JTBバックで一人部屋を希望するかどうか?
(15)JTBのパックツアーを利用しない時の、現地の宿泊先のホテル名と住所:
(16)参加目的(適宜):
(17)その他の付記事項:

特記:参加エントリー後の処理】
(1)JTBパックの連絡先は、参加エントリー票を受け取って後に、参加者の連絡先へ、個別に連絡します。
※JTB法人営業札幌(担当:小嶋さん、田中さん)です。

(注)エントリー後の旅行、宿泊関係には、当方は関与しません。
当方は、JTBパック利用希望者名簿を、JTBに送ります。
その後、JTBの担当者から、個々に連絡があります。
JTBとの旅行契約になります。

(2)緊急の国際情勢を判断し、中止することもあります。

以上が、<米国先端流通業ツアー>の案内です。

私に、<研修ツアーの実行>を決めさせたメールを掲載します

いつも吉田さんの視点に、行間に助けられています。念願だったコンサルタントとして、今月から第二のステップを踏むことになりました。
前職では、CVSやGMSをクライアントにした建築・設備のエンジニアでしたが、毎日が想像以上に刺激的です。入社してすぐに存在を知ったビジネス知識源を、私の場合は、唯一人の友達みたいにして(そしてさもしいとは思いますが、周りにはこの友達の存在を気付かれていないことを祈りつつ)拠り所にしてしまっています。

ゴーン特集は全てを一気に読みきりました。居住まいを正してくれる存在です。頭の中が音を立てて引いていき、後に残ったのが良質な意思でした。米国流通業リポートは(2)が、私にとって最良のナレッジになっています。昨夜読んで企画を思いつき、今理詰めを大まかに立て、上長に報告したところです。

今、やりたいことが湯水のように湧いています。
断片的な知識が、リンクする感じを味わえるかもしれない。
そう思うと、昨夜は寝れなかったです。

米国の視察は、取りやめになったのでしょうか。
なんとかトップに依頼して、死に物狂いで、企画書を通します。
吉田さん、私はこんなに知識に飢えた経験は、今まで一度もありませんでした。これからも、とびっきりの感性を見せてください

(原文のママ。ある大手シンクタンクのコンサルタントの方です)



【アンケート項目】
(1)内容は、興味が持てるか持てないか?
(2)内容は、理解が進んだか?
(3)疑問点は?
(4)ご意見は?・・・ご自由に、ひとことメールやBBSで
(5)読者profileがあると助かります。


▼著者へのひとことメール
yoshida@cool-knowledge.com
※友人、知人、同僚、部下、上司、取引先への転送は自由です。
あなたと、会社の、知識とスキルのブラッシュアップを。

▼<ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊分を超える情報価値をe-Mailで>のサンプル閲覧と申し込み
http://premium.mag2.com/j/011/0001.htm

▼クールナレッジ掲示板(BBS)で投稿
http://cgi.members.interq.or.jp/venus/yoshida/BBS/light.cgi


copyright : Systems Research Ltd. Chief Consultant 吉田繁治