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新年特別号:自己経営とはどんなことか(3)
                   (03年1月20日)

こんにちは、吉田繁治です。本稿は<自己経営(self management)とは
どんなことか>の第3部:ドラッカーの論考の抜粋である『プロフェ
ッショナルの条件』を素材に、成果を上げる仕事と自己経営とはどん
なものかを考察しています。

貴乃花は今日30歳で、15年の相撲の現役を終えた。最後の取り組
で土俵に上がり、蹲踞(そんきょ)の姿勢をとり、観客席を見ていた
ときの、遠くを見るような、しかし自分の内部に向かっているように
も思えた視線が鮮烈でした。

目標を突き詰めて見極めた30歳の男が確かにいた。

彼には部屋をもつ経営者、指導者、コーチとしての(「年寄り」の)
長い仕事が待っています。貴乃花が、自らに課す弟子の育成において
の自己実現の映像はどんなものか。

それを探し続けるはずです。達人の風格が備わっています。
彼ほど精進し稽古した関取は、今まで稀だったと聞きます。

1部と2部でとりあげた、自己経営の7つの原則は以下でした。

【第1原則】時間はある。過去の30年ではなく今は50年もの現役
の期間がある。名声を得た後の、80歳の時に「完全なオペラ」に挑
戦したベルディがいた。

【第2原則】目標とビジョンを持ち続けること。自分にとって目標に
なるモデルをもつこと。

【第3原則】完全を目指す意志。「完全」は、心の底からの納得と言
い換えてもいいかもしれません。自分を偽らないことです。

【第4原則】一時には、一つのことに集中する。そして次々に、新し
い分野のことに挑戦する。

【第5原則】定期的に、目標と成果の差の検証を行い、差の原因に対
する反省を行う。

【第6原則】新しい仕事が要求するものを考えること。仕事が異なれ
ば、過去に成功した方法とは違う方法が必要なはずである。

【第7原則】始めるときに期待した成果を書きとめておくこと。そし
て、定期的にその結果と比較する。そこから自分の強み、弱みを知る
こと。そして、自己実現の映像を持ち続けること。

方法は単純です。単純なことしか実行はできない。
以上の7項は、すべてのことに通じるはずです。

本稿では7項を受け、強みを知ること、時間の管理、成果を上げるこ
と、自己実現についての考察を加えます。

姿勢は、読者の方と一緒に考えるということです。
私に、解答があるわけではないのです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  <Vol.133 新年特別号:自己経営とはどんなことか(3)>

【目次】

 1.強みを知ること
 2.会社や部門の計画、予算数値とその結果
 3.フィードバック分析から分かること
 4.時間の記録とマネジメント
 5.自己実現とは
 6.余談的な感想

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■1.強みを知ること

<だれでも、自らの強みについてはよく分かっていると思っている。
だが、たいていは間違っている。分かっているのは、せいぜい弱みで
ある。それさえ間違っていることが多い。(以下<>部分は前掲書)>

改めて自分の強みは何か、弱みは何かと自問すれば、たいていの人は
回答にこまるはずです。私も同じです。何が強みで何が弱みか分かっ
ているとは言えません。

他の人よりうまくやれそうな領域は「漠然と」ありそうな気がします。
しかしその時の他の人とはだれか? それも漠然としています。こ
れではいけない。

強みと弱みは、自覚されていなければならないでしょう。

<何ごとかを成し遂げるのは、強みによってである。弱みによって何
かを行うことはできない。できないことによって何かを行うことなど、
とうていできない>

どんな方法があるか?

<強みを知る方法は、フィードバック法しかない。>

フィードバック法とは何か? 何かを始めるとき、それに自分が何を
期待するか、成果は何かを書きとめておく。そして数ヵ月後、1年後
にその「期待」と「結果」を比較する。

学校時代は、結果のチェックとしては不完全なものであるにせよ定期
的に「試験」や「リポート」という評価がありました。仕事や自己学
習ではそれらがない。

セルフチェックするには、やり始めるとき「期待する成果」を書きと
めておく。期待する成果が出たものは「強み」とし、逆のものは「弱
み」とする。これを、ドラッカーはフィードバック法と呼んでいます。

<私自身これを50年続けている。そのたびに(その結果に)驚かさ
れる。・・・こうして2、3年のうちに自らの強みが明らかになる。>

■2.会社や部門の計画、予算数値とその結果

ドラッカーが提唱する「フィードバック(反映)法」は、会社の企画、
数値計画、新しいことへの挑戦、改善、改革、新製品開発、研究開発、
すべてにおいて使うことができます。

多くの会社で、計画数値、または予算数値に対して、どの項目、部門、
品種もまんべんなく計画や予算が未達成であるという数表を目にす
ることが多い。これは、どうしてか?

(1)計画数値、予算数値が、単に過去のトレンド線を延長したもの
であって、「競合他社と比較したときの強み」に集中するという重点
化が図られていない。

(2)計画数値、予算数値が、呪文的な祈りの目標であって、その数
値達成の裏づけとなる、重点化された行動計画がない。

会社の場合、強みも弱みも、その比較の対象は会社の内部ではなく、
会社の外部にある。内部の数値だけの延長は、目標にも計画にもなら
ない。競争環境も顧客も、日々変わるからです。

成熟市場で商圏のパイが増えないとき、単価の下落で縮小するときは、
他社の弱みの部分に焦点をあて、その部分を自らの強みの部分で自
然に吸収しなければならない。

マネジメントとは、過去のトレンド線上で行うことではなく、自由競
争の中で「成果の上がること」への重点化であり集中化です。

数値計画、予算数値には、重点化マネジメント、集中化マネジメント
のための経営資源の重点配分が行われていなければならない。

ということは逆に、重点化しないことでは経営資源をカットすること
がなければならない。やめることを決めなければ、浮いた経営資源や
労働時間を、重点化したことと集中すべきことに回すことはできない。

計画(または予算)の数字と重点的な行動計画は、連動していなけれ
ばならない。

以上のことは、自社や部門の他社と比較した「強みが何か」、「弱み
が何か」ということへの自覚、分析がないことが根本原因でしょうね。
会社経営も、または仕事も、その根底的な方法においては「自己経
営」と変わることはない。

成果を上げる方法は「強みをさらに強くすること」です。強みとは数
字で上昇している部分、顧客が増えている領域、利益が出ている部分、
部門、品種です。

強みをさらに強くすることを、別の表現で「専門化」と言います。成
果とは労働ではない。顧客が増えることであり、同時に利益になるこ
とです。

同質競争は激しくなっています。今後も激しくなることは確定です。
とすれば、総合という、まんべんのない弱みから、専門という名の強
みに集中することです。専門をもっと専門化することです。そして、
その専門を、一つずつ増やすことです。

以上のフィードバック分析の方法は、経営と仕事の永遠の鉄則でしょ
う。

3.フィードバック分析から分かること

ドラッカーは、始めるときに期待する成果を書きとめ、あとで成果と
比較するフィードバック分析の結果から、以下の7項を導きます。

【第1項】明らかになった強みに集中する。成果は強みから生じる。

【第2項】強みを伸ばすこと。フィードバック分析から、伸ばすべき
もの、更新すべき知識、技術の欠陥が分かる。

【第3項】無知と失敗の元凶になる、知的な傲慢を正すこと。専門家
と言われる人は、他の分野の重要性を無視する傾向が強い。

専門的なことで成果が上がらない理由が、(i)専門的なことで知ってい
るべきことを知らなかったこと、(ii)専門以外の、必要な知識を軽視
していたことにあることが、フィードバック分析で分かる。

【第4項】自らの習慣、悪癖を改めること。習慣とは、考えなくて続
けていることです。自然にその傾向に陥ることと言ってもいい。

<行っていること、あるいは、行っていないことのうち、仕事振りを
改善し成果を上げる上で邪魔になっていることを改めなければなない>

かなりの意識的な努力が必要です。タイムマネジメント、または自分
の日々の惰性的な反応と行動、習慣的なタイムスケジュールの変更で
す。これには、架空の目標ではなく、具体的な生身の「モデル」の真
似が有効でしょう。

【第5項】人への接し方が悪く、みすみす成果を上げられなくするこ
とを避けること。これがフィードバック分析で分かる。

<頭のよい人たち、特に若い人たちは、人への接し方が潤滑油である
ことを知らないことが多い>

スペシャリストは、自分だけでは、最終成果を上げることができない。
医者は、看護婦の協力がなければ治療の成果を上げることはできない。
設計士は、大工や職人の現場技術と協力がなければ、いい家を建てる
ことができない。バイヤーは売り場のパートの協力がなければ成果を
上げることはできない。システムエンジニアには、ユーザーとプ
ログラマの協力が必要です。

協力を得るには、チームが目標とすることへの貢献の意志がなければ
ならない。

専門家は、他の専門家、および専門家ではない周囲の人々、そして組
織、チームの協力があって、初めて成果、利益を上げることができる
ことを忘れないことです。

【第6項】行っても成果が上がらないことは行わないこと。

<超一流の技能や知識をもつ人は少ない。そのくせ人には、並みの才
能や技能さえも持ち得ない分野がたくさんある。そのような分野では
仕事を引き受け(コミットメントし)てはならない。>

ここは割り切る必要がありそうです。フィードバック分析が明らかに
することは強みであることと、弱みです。弱みの部分で仕事をしては
ならない。

【第7項】努力しても並みにしかならない分野に無駄な時間を使わな
いこと。

<無能を並みの水準にするには、一流を超一流にしうるよりもはるか
に多くのエネルギー(と時間、コスト)を必要とする。>

今年もまだ始まったばかりです。ドラッカーが提唱し彼自身が50年
も続け、今も継続しているフィードバック分析を「気軽に」始めてみ
たらいかがでしょうか。

週間日記でいいでしょうね。年間52週、52枚。会社に対する業務
報告書ではない。自己経営のための、自分自身に対し、始めることへ
の期待を書くこと、その成果の差異のチェックです。箇条書きで簡単
なものから、そして手帳に書き込めるものからでいい。大切なことは、
記録することです。

改めて思えば、私のケースでは約2年余続けているメールマガジンを
考えながら書くことが、フィードバック分析になっているような感じ
がします。雑誌に書いたり、講演をしたり、経営指導をすることも同
様です。しかし、まだフィードバック分析は完全ではない。

4.時間の記録とマネジメント

時間の管理は、自己経営そのものと言えるくらい大切なものでしょう。
資産や才能には差がある。しかし時間はだれにも平等な、管理可能
な資源ですね。それは皆に分かっている。違いは何か。

<私(ドラッカー)の観察によれば、成果を上げる者は、仕事からス
タートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。
何に時間を取られているかを、明らかにすることからスタートする。>

この言葉は私にとっても、今回の発見でした。私も多くの場合、(i)
計画、(ii)仕事の項目、(iii)行うべきことからスタートしていた。

そして、反省すれば、能力や知識ではなく時間が不足するということ
を、自分への言い訳にしているところがあります。これはよくない。

<次に、時間を管理すべく、自分の時間を奪おうとする非生産的な要
素を退ける。そして最後に、その結果得られた時間を大きくまとめる>

時間を大きくまとめるということが大切です。細切れの時間は、知的
な労働、知識作業には役に立たないことが多い。最低でも3時間くら
いのまとまった時間がないと、浮かんだアイデアをまとめる時間にな
らない。

<すなわち、時間を記録し、管理し、まとめるという3つの段階が。
成果を上げるための時間管理の基本になる。>

ポイントは「時間を記録する」ということでしょう。計画は手帳に書
く。しかし使った時間を記録しているかどうか。それをまとめて(大
枠でもいいから)「項目別に週間集計」しているかどうか。

項目別の時間の週間集計、これは役に立ちそうですね。会社において
も、作業項目別の時間集計こそ、成果とコストの関係の分析上で、何
にもまして大切なものでしょう。

経費項目別の帳簿記録は、そこでもやりますが、それは単に会計や税
務上のものであるにすぎない。人件費の内容、つまり作業項目別の、
時間の記録がなければ、生産性の分析はできない。

<成果を上げる者は時間が制約条件であることを知っている。あらゆ
るプロセスにおいて(成果の)限界を規定するものは、もっとも欠乏
した(経営)資源である。それが時間である。(自分の)時間は、借
りたり、雇ったり、買ったりすることはできない。その供給は有限で
ある。>

方法は、成果に対して無効な時間を、成果に向かって有効な時間にす
ることしかない。

さらにドラッカーは自らの経験を言います。
<われわれは、どのように時間を過ごしたかを、記憶に頼って知るこ
とはできない。・・・経過した時間を過大に評価したり、過小に評価
したりする。> 

この過大評価と過小評価を避けるには、やはり(手帳に、その都度、
その場で)記録することです。

記録のあとは項目別に集計し、つぎは管理(management)のプロセス
になる。マネジメントとは、何に、より一層の時間(=コスト、資源
=resource)を掛ける(=賭ける)べきかという重点化です。

<第一に、する必要のない仕事、すなわち(短期的にも長期的にも)
いかなる成果も生まない完全に時間の浪費であるような仕事を見つけ、
捨てなければならない。>

どういった判断基準、評価基準で仕事を捨てるのか?
有効な方法はあるのか?

<そのような(時間=コスト)の浪費を見つけるには、時間の記録に
出てくるすべての仕事について、「全くしなかったら、何が起こるか」
を考えればよい。「(目標とする成果に対して)何も起こらない」
が答えであるなら、その仕事をただちにやめよということになる。>

会社経営にも全く同じことが通じます。経営資源はある。重点化が図
られていない。つまり、マネジメントがない。

重点化を図っても、それに集中するために、「捨てるべきもの」の判
断がない。捨てなければ、経営資源の空きは出てこない。

膨大な著作を通じたマネジメント全般で、実は、ドラッカーが一貫し
て50年訴え続けていることの勘所がこれです。強みに集中し、成果
の上がらないことをやめること、集中すべき重点をずらすこと、これ
がマネジメントの要諦。

強みに集中し、成果が上がることに向かって重点化し、成果に対して
無駄なことを捨てることは、果たして「味気ない、殺伐とした人生」
をもたらすか。逆でしょう。

いくらやっても成果が上がらないこと、利益が出ないこと、顧客に、
または周囲に認められないことが、味気なさや空しさの根源ですね。
成果が上がらないことは継続ができない。継続ができなければ、失敗
に終わります。

以上、3回にわたって<自己経営とはどんなことか>を解いてきまし
た。その方法は、理解していただいたでしょうか? 次は目標になる
自己実現です。

5.自己実現とは

すべては自己実現イメージが出発点でしょうね。ドラッカーが挙げた
以下の例は自己実現の映像を、身近になものにするはずです。

シュンペーターは、経済学の傑作を書いた30歳のころ、<ヨーロッ
パ一の美人を愛人にし、ヨーロッパ一の馬術家として、おそらくは世
界一の経済学者として知られたい>と言ったことで有名だった。

<(何よって知られたいか)その質問は、今でも私には大切だ。でも
昔とは考えが変わった。今は一人でも多くの優秀な学生を一流の経済
学者に育てた教師として知られたいと思っている>

シュンぺーターは続けた。<私も本や理論で名を残すだけでは満足が
できない歳になった。人を変えることができなかったら何も変えたこ
とにならないから。>

ウィーン時代からの友人であったドラッカーの父が、病床を見舞って、
こうした会話を交わした5日後に、偉大な経済学者、シュンペータ
ーは亡くなる。

「社会や人を変えるために貢献すること」、おそらくこれが自己実現
の最高ランクにあるものでしょう。自己利益から、会社利益へ、そし
て社会への貢献へ、人はそうした道をたどるのかも知れません。

貢献こそ、最高の満足をもたらすものでしょう。
そして人からの感謝こそ、最高の喜びでしょう。

貢献は自己利益ではなく自己犠牲であるかもしれない。
最高のリーダシップとは、貢献と、自己犠牲でしょう。

分かっていない私が、自己犠牲である(かもしれない)というところ
まで来ることができたのは、本稿を書いたためです。

▼ウォルマートの成功の根底にあるもの

ウォルマートのサプライチェーンが成功した理由は、サプライチェー
ンで浮いたコストを、自己利益にすることなく、(今までは)消費者
還元してきたからです。世界で最も低いコストで店舗を運営するのが
ウォルマートです。一方、世界で最も高いコストで運営するのが日本
の大手量販です。

浮いたコストを消費者還元するという姿勢がないかぎり、日本のサプ
ライチェーンは、同じシステムを組んでも、ウォルマートに負けます。
これは確定的なことですね。

顧客満足を掲げ、それを図ることは、標語や呪文ではない。無駄なコ
ストをカットした(いわば自己犠牲の)価格への反映です。そうした
精神が、ウォルマートとという世界の産業史上で異常に巨大な企業を
作った。

価格の合理性を求める顧客が、他店より支持したためです。もし、ど
の店舗もなしえなかった地域の独占的シェアを背景に価格を上げたら、
ウォルマートはほぼ一瞬で消える会社になったでしょう。
今後でも、です。

世界ナンバーワンになることは、ちいさなほころびや、言行不一致の
矛盾から、一挙に、支持とブランド価値を失うことでもある。
情報化時代の怖さがここにあるのです。

6.余談的な感想

最近、目立つようになってきた既得権益を、(他人や社会を犠牲にし
た)自己利益のために、政治権力を使って守ろうとする人々、そうし
た政治勢力と会社、および集団は数年で自己崩落します。

理不尽に税を高くし、既得権益の勢力を守ることはもうできない。理
由は、優れたものも資金も、自然の原理で水が流れるように税の安い
ところへ海外逃避するからです。マネーは利を産まなければ、自然に
逃げます。

資金も、金利の高いところを目指す。増税と低金利という手段は、こ
の国を滅ぼす方法になる。それが金融大国ということの意味です。

この国で、仮にインフレが起これば、預金マネー(資本)は、インフ
レで目減りのない通貨、価値が上がる通貨に逃げます。

金融の世界でいち早く距離がなくなったインターネット時代とは、そ
うしたことを意味します。この国の官僚も政治も、インターネット時
代という新しい要素の衝撃を組み込んでいませんね。

ロマンティシズムではなく、リアリズムから言ってもそう思います。

少数のプレッシャーグループによる政治の時代は、1995年で終わ
りを告げています。2005年からのブロードバンド時代で、それが
確定します。結局はすべてが暴かれるインターネット時代とはそうし
た意味をもちます。

その証拠に、今、政治家が無能なピエロに見えるでしょう? 過去の
政治権力のカリスマ性や高級官僚のごまかしが、デジタル情報で、次
第に無効になりつつあるのです。

情報操作の有効性、つまり情報独占がないかぎり、社会のためになら
ない権力や、税を食むだけの無駄な既得権益や圧力団体と行政は、守
れない。当面は、「最後のあがき」のような抗争が続きますが。

今、マスコミが伝える世間、世界の事件では、暗澹(あんたん)とす
るようなことが多い。暗さの理由は、過去には賞賛されてきた成功や
企業ブランドが、まやかしと粉飾であったことが次々に(だれもが情
報発信できる情報化時代であるために)暴かれているからです。

国際政治の領域でも、未だに取られている秘密警察やCIA風の、陰
謀的な手法は、少数の有力マスコミと、当局が情報独占をできる時代
に有効だった方法であり、世界的な通信とデジタル情報の時代ではな
かった過去の遺物です。今は、不正、粉飾、陰謀を含め内部告発があ
って、それが瞬時に世界に伝わる。

その内容は本稿では詳しくは申しますまい。
公開情報だけで、意図は露になっています。

21世紀は、情報化の衝撃で、いい時代になります。

あらゆるごまかし、情報操作、不当な特権が許されなくなる。今は言
論の自由がない中国でも、インターネット情報を規制することはでき
ない。こうした自然の流れを一部の権力で変えることはできないので
す。

see you next week!

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