緊急:国政選挙の、後半の情勢
This is my site Written by admin on 2017年10月16日 – 17:00
投票日1週間前の、世論調査は、選挙結果を反映することが多い。

ご存知のように、選挙公示後の1週間で、世論の状況が、大きく変化して
います。無党派層45%の約半分(22.5%)の国民が、気分に左右された
投票をすると思われる劇場選挙は、移ろいやすい。劇場選挙とは、メデ
ィアを利用したものを言います。

【最新の世論調査】
もっとも新しいJNNの調査での安倍政権の支持率は48.2%です。不支持は
49.2%と、依然として不支持が上回っています(4か月連続)。

NHKの調査では、選挙公示日の直前(10月7日~10日)が支持37%、不支
持43%で、6%の差がありました。各社で調査対象の異動があるので、異
なる世論調査の比較はできません。共通して言えるのは、女性の、安倍
政権への支持率が低いことです(17年10月16日)。現時点の支持・不支
持は、50:50と見ていいでしょう。

自民が圧倒的有利とされても、安倍首相への支持が、回復したのではな
い。しかし世論調査のままいけば、議席数から、「安倍内閣は強く支持
された」ことになります。

株式市場は、アベノミクスの継続予想を好感し、選挙前の2万600円から
2万1555円へと4.6%上げています(日経225の指数)。米国の投資家も安
倍政権の勝利を予想し、ヘッジファンドが買っているからです。

【政党支持】
同じJNNの調査での政党支持は、以下です(10月16日)。 
政党支持率は、比例区(定数176名)の議席に、直接影響します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自民党         32.8%
立憲民主        7.3%(希望の党を上回った)
希望の党        5.2%
公明党          3.8%
共産党          3.2%
維新            1.8%
社民            1.2%
自由            0.1%
支持政党なし   38.1%
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

希望の党の小池百合子党首から「さらさらない」と強い言葉で排除され
た民進党の憲法改正反対派(党首 枝野氏)が7.2%と、希望の党の5.2%
を上回っていることが注目されます。

【小池支持は半減し、不支持が54%よ、安倍政権委譲になった】
トランプ氏のように、メディアからは予想外と言われた小池氏が、都知
事に当選した直後の東京都の調査では、都民の小池支持が75%と圧倒的
でした。現在は、37%台と半減しています。

都知事としても、不支持が54%と高くなっています(右よりの結果が出
やすい産経新聞の調査:10月10日)。産経であっても、17%の差は、こ
れからの都政に影響を及ぼすくらい高い。

小池氏は、都議選での高い支持を背景に安倍政権を終わらせるとして、
無党派からの大きな支持を予想し、希望の党を立ち上げました。

この慢心が災いし、4つのことで、失敗がありました。

公示日前の自民党は、小池氏を恐れること、悪魔のごとし、でした。と
りわけ安倍氏は、「党首討論でやり込められて、票を減らす」と怯懦
(きょうだ)していたくらいです。国会答弁で見られるように、安倍首
相の性格はヤジや批難に弱い。受け流せず、いきり立って、「関与があ
れば辞任する」など、余計なことも言います。

モリカケ問題のときは、強気を通した答弁とは裏腹に、意気消沈してい
ました。都議選で5議席と大敗し、蓮舫党首も辞任した、野党第一党の民
進党の迷走を見て、選挙という突破口を見いだしたのです。

【4つの、自滅的な失敗】
(1)都民ファーストの会から、小池氏の独裁批判が出て、2名が離党し
こと。記者会見で、小池氏の体質批難の言葉が出ていました。

このときに、爽やかさが演出されていた小池氏の本当の人格が見えたと
多くの人が思ったからです。都知事としての支持率の急低下も、この記
者会見が原因になっています。

(2)安保法政に反対していた民進党左派を、排除した。ここにも、小池
氏の、したり顔が見え、それが無党派層からの反発を招いたのです。安
保法政反対派の排除よって、労働組合員680万人の固定票をもつ連合も離
れました。

立憲民主党への支持が、希望の党を上回ることは、当時は想像すらでき
ませんでした。現実は急変化しました。希望の党支持を言っていた連合
の票が、立憲民主に流れたからです。連合は、電力労組の組合員が多い
ことから、原発推進派でもあります。

(3)選挙後に、反安倍政権の石破氏に投票するという大同団結が明らか
になり、「自民の補完勢力」と見られたこと。最初の党首討論で、社会
党の村山氏と連立した少数与党の自民党を例に示すという不用意な発言
がありました。余計なことを言ってしまったのです。

(4)希望の党を立ち上げるとき、反原発を掲げる小泉元首相と相談し、
都知事を辞任した後釜に、小泉元首相を立てる予定だったとされていま
す。

「息子は自民党だ」と断ったことが、一連の誤算の始まりでした。この
ため、都知事にとどまり、首相候補を自民党の石破氏とせざるをえなく
なったのです。

国民から見れば、首相を決める国政選挙で、誰が首相になるか不明な党
が希望の党となり、これでも、支持を失っています。希望の党へは、15
%程度の支持があったのですが、JNNの10月16日の調査では5.2%ですか
ら、こえは無残としか言いようがない。

約10%(有権者1億人のうち1000万人)の支持が、希望の党から離れてい
ます。この1000万人が、政権選択のカギを握っています。衆議院も参議
院も、従来から、国民の10%の投票先の変更で、政権が決まるからです。

【議席予想】
左寄りの調査結果も多い毎日新聞の議席予想でも、以下になっています
(10月15日)。他の調査も大同小異です。

        選挙前議席       予想議席    
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自民     284議席      281~303議席
公明      35議席      30~33議席
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
希望      57議席      42~54議席
立憲      21議席      45~49議席
共産      21議席      11~18議席
維新      14議席      10~13議席
社民       2議席         1議席
無所属    44議席      18~23議席
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

同じ毎日新聞では、安倍支持が37%でしかなく、不支持が47%と高い。
その不支持の26%が立憲民主に流れ、希望の党は20%と6ポイント低いと
しています。安倍政権の不支持層でも、希望の党の支持は少なくなって
しまいました。

自民は、選挙前の予想に多かった、単独過半数(233)を割るどころか、
281~303議席と圧倒的多数の予想。

一方で、希望の党は、民進党の議席が57を下回る42~49議席という都民
ファーストが強かった東京では、小選挙区での希望の党の全滅が、予想
されています。

このため、選挙後は希望の党が解党され、元の民進に戻る案すら出始め
ました。

75%が支持していた都民も、2週間、4つの戦略的な失敗を重ねた小池氏
に愛想をつかした感じが出ているからです。安倍政権の支持ではない。
しかし、小池氏も支持しないという人が増えています。

【連合が流れた立憲民主党】
排除された議員が作った立憲民主党は、希望の党の代わりに、反自民の
支持を集め(+4%:+400万人くらい)、21議席から、2倍以上の45~49議
席の予想に浮上しています。680万の連合の固定票の60%くらいが流れた
と想定されます。 連合は、民進と100%合併するという前提で、希望の
党を支持していました。

日曜の選挙まで6日です。モリカケ問題の渦中の都議選のとき、安倍首相
が、秋葉原で「こんな人たちに負けるわけに行かないんです」と思わず
反応し、票を減らしたような「国民排除」を意味する失言がない限り、
自民は勝つでしょう。

希望の党への支持は、16%程度から5.2%へと1/3以下に沈んでいるから
です。

【なお鍵は投票率だが・・】
投票率が67%を超え(前回は52%と戦後最低)、無党派層の1500万人
(15%)が選挙に行くと、少しは自民が減り、希望が増えるでしょう。

投票率が上がっても、自民が単独過半数(233議席)を割って、安倍政権
の継続に黄色信号がでることは、ほとんど想定できなくなりました。そ
れくらい多くの、小池離れがあります。小池氏が応援に来ると、票がへ
るくらいです。

1か月前まで個人支持率の高さに慢心していた小池百合子氏が、自らまい
た種です。人は、不得意なことでではなく、得意なことで大きな失敗を
するという。小池氏は、もっとも得意としていたメディアでの演出で、
取り返しがつかない失敗してしまったのでしょう。

この5日で、よほどの想定外のことが起こらない限り、自民は大勝します。
小池氏以外に、浮かない顔は、石破氏かもしれません。小池氏は、視聴
率の低いBSに出て、会社を辞めて希望党の候補にになった人に責任を感
じているという敗戦の弁に聞こえる発言をしていました。

【後記:講演期日の訂正】
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本のテーマにからんで、特許の知財協会で、『日本経済のパラダイムシ
フト:パート2 』として講演を行います。講演者は4名です。

先号で講演の期日を10月21日とし、東京の、他の会社での講演の日と間
違えていたことをお詫びします。

正しくは期日は10月26日(木曜日)、午後13時からです。場所は大阪大
学中之島センター、佐治敬三メモリアルホール。NPO法人の主催で、会費
は、無料です。どなたでも参加できます。当方は4名の講演の最後の時間
です。

申し込みは、以下のサイトでお願いします。詳しい案内も掲載されてい
ます。交流会と会食への参加(これだけは有料で一般は5000円)です。
http://www.ipbrand.org/news/2017/09/sir2017.html



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  <883号:急に広がってきたフィンテック>
         2017年5月31日:有料版
【目次】
1.仮想通貨のビットコイン
2.ビットコインの送金
3.ビットコインは、国家が規制できない
4.ビットコインの高騰理由
5.ビットコインはリスク資産
6.MUFGのビットコイン(MUFGコイン)の実験
【後記】

<884号:RFIDの利用が広がり、流通産業革命に向かう(2)>
        2017年6月7日:有料版

【目次】
1.ZARAでのRFID利用
2.店舗の商品作業の総体
3.RFIDが及ぼす、人的生産性上は約2倍
4.IoT(Internet of Things)の視点から
5.少子高齢化の救いがRFIDになる
【後記】

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