21世紀の産業革命を引き起こすAI(2)
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おはようございます。1昨日、大阪大学で『知財(特許)に関する
セミナー』が開催され、講師として参加しました。講演のトップバ
ッターは、青と紫のLED(発光ダイオード)の開発で、2014年の
ノーベル賞を受けた中村修二氏(現在はカリフォルニア大教授)で
した。大学関係者や研究者そして事業家の、250名くらいの参加で
した。

当方のテーマは『日本経済のパラダイムシフト』です。中村教授の
特許に関する訴訟の話は、わが国のいい加減な裁判を指摘するもの
で、面白かった。新しい自宅の照明は、全部がLEDです。電力の効
率がよく、熱が出ない。

中村教授は、居酒屋で見かけるオジサン風。講演の後の懇親会で、
楽しく話しました。率直な人です。数分で10年の知己のようになる。
徳島県の阿南市にある日亜化学(当時の年商30億円)に勤めている
とき、青色ダイオードを発明しています。

21世紀中には無理だと言われていた青色発光ダイオードの開発に、
「学会には属さず、国からの開発費も1円ももらわず、田舎で、完
全に一人で」成功した(当人の弁)。アメリカに行くまで、四国以
外に住んだことはなかったという。

特許法で発明者として認められるのは、自然人の個人や連名です。
法人の研究開発部に属する人が発明した場合も、特許の権利は個人
に帰属します。法人ではない。法人とは、法で、所有や売買ができ
る、人と同じような人格を与えられた組織です。この法人は発明者
に対価を払って特許の権利を譲り受けることができます(譲渡契約
が存在する場合)。

青色LEDの開発の特許は、中村さん個人の申請でした。2000年にカ
リフォルニア大学(サンタバーバラ校)に招聘され、教授になって
います。その後、紫色LEDも開発しています。

1999年12月の退社後、日亜化学は「機密漏洩」の疑いで、発明者の
中村さんを提訴しました。機密漏洩なら、中村さんは刑事罰を受け
ます。開発の関連文書は、データとともに、全部会社に置いてきた
という。「自分には記憶だけしか」なかったということでした。

中村さんは、会社との間に特許権の譲渡契約はむすんでいなかった
と反論し、それが認められ、提訴は棄却されました。その後、中村
さんは逆に日亜化学に対し「会社がLEDで得た利益のうち600億円に
対する対価」を求めて訴訟したのです。

日亜化学のLED販売での利益は売価の約60%であり、超過利潤は
1200億円と試算できるという。中村氏は、個人の貢献度をその50%
の600億円と計算し、600億円の対価認定訴訟を起こしたという。

東京地裁は、604億円の発明対価の利益を認定し、会社側に対し、
請求額の200億円を支払えという判決を下しました(三村量一裁判
長)。しかし、控訴審の高裁では、「日亜化学と中村氏双方に和解
を勧告」し、高裁が示唆した6億円で妥協します。

弁護士から「わが国の法制度(慣習)では、お金の事実審議は高裁
で終わる。三審の最高裁で、高裁の判決を覆して勝てる見込みはゼ
ロ」言われたからです。

弁護士は、「高裁の200億円の賠償判決も、わが国では異例中の異
例だった。普通、事実(証拠)は無視して、会社に有利な判決が下
る。この判決をした三村裁判長は、左遷か首になるのではないか」
と述べていた。経団連も、200億円という個人への対価を強く非難
していたからです。学会も反中村でした。学者は、タテマエで、
「お金儲け」を嫌うふりをします。

わが国では、裁判官(全国に3500名)の人事権は、最高裁の事務局
(政府官僚組織)が握っています。この最高裁の事務局の意向(わ
が国特有の空気)に反する判決を下した裁判官は、不利益を受ける
という。このため、政府に対する訴訟も、ほとんど負けます。

特許の対価などの経済裁判では、正義による証拠の審査がおろそか
にされ、初めから結論があり、個人に有利な判決が出ることが、ほ
とんどないようです。中村さんの弁では、江戸時代の大岡越前の裁
きに似ているとのこと。(注)事実と証拠を出して争う米国の裁判
とは、異なります。

特許の侵害訴訟に秀でていた三村裁判長(中村裁判の当時は49歳)
は、左遷のあと、2009年から弁護士に転じています。

中村氏は、「日本の司法制度は、腐り切っている。これを変えない
と、今後も、大きな発明をした研究者は、浮かばれない」と述べて
いました。日本の技術開発が、米欧の後塵を拝する原因にもなるで
しょう。

当方にも、小さな記憶があります。大規模小売店舗法の、行政によ
る運用が変だったので、仲のいい弁護士に「行政の命令が変なので、
訴訟をしたいのですが・・・」ともちかけたことがあります。

しかし弁護士が言うには「行政訴訟では、民間に正義があっても、
裁判で国に勝てる見込みはない。ムダだからやめましょう」という
ことでした。ここまでわが国は官僚支配かと、思ったのです。

日本は中国のような人治国ではなく、法治の国家ではあります。し
かし法の解釈と運用は、官僚組織が有利になるように行っているの
で、事実上、官僚統治の国家になっているのです。

本稿は、知的財産の特許に、深い関係があるAI(人工知能)に関す
るものです(その2)。(注)ただし知財協会の会長の話では、わ
が国の法の運用では、米国のように特許が経済的な財になることは
稀という。特許は、譲渡しない限りは個人の知財ですが、会社との
訴訟では、個人が負けることが多い。また中小企業が大企業を特許
侵害で訴えても、勝率は10%だったという(鮫島正洋弁理士・弁護
士)。裁判では、上級審になるほど、多数者または大組織、あるい
は国家の利益が優先される傾向が強いからです。裁判官も官僚だか
らです。

             *

今、仕事場では、お掃除ロボットの『ルンバ』が歩き回っています。
障害物に触れたあと、それとは逆の、180度の範囲に不定形に方向
を変えて掃除を続けます。1cmくらいの段差は、キャタピラーを
出して、乗り越えます。

電池がなくなると、自分で充電器のところに行き、充電しています。
原稿を書いているときは、ガーガーとうるさいのが玉に瑕です。学
習機能はなく、障害物センサーとゴミの具合で吸引を調整するエキ
スパート・システムが組み込まれています。

1.らせん状に掃除、2.壁伝いに掃除、3.何かにぶつかると、角度を
ランダムに変えるという、単純なヒューリスティックで動きが制御
されています。

ヒューリスティックという概念は、行動経済学でも使います。「経
験的なもので、精度は高くないかもしれないが、短時間で得られる
回答」という意味のものです。直観的ということに近い。

床掃除のエキスパート・システムの、アルゴリズム(計算法)を単
純化するために、ヒューリスティックな解決法とられています。こ
こが創造でした。このため、ルンバが低価格でできたのです。

(注)学習型AIで重要な概念であるヒューリスティックとは、
「100%正しくはなくても、経験的には正しい答えを、瞬間で出
す」ということを示します。強化学習型のAIが出す「将棋や囲碁の
最善手」は、100%正しい手ではない。100%の正解には、相手の王
が詰むまで手の分岐をしらみつぶし探索することが必要であり、そ
れは、コンピュータ計算でも不可能です。

局面で有効な手が10通りあるとしても、100手先までなら、10の
100乗という、無限に近い枝分かれになるからです。1秒間に1億手
(10の8乗)を読むことができるコンピュータでも、10の92乗秒か
かります。1年は3153万秒(3.1×10の7乗秒)です。10の100乗秒な
ら、40億年先とされる太陽が消滅より、はるかに久遠の時間です。
これを作れば、初手を考えるのに固まって、永久に手を指さないコ
ンピュータになります。

前稿で書いた、「あらゆる可能性(無限に近くなる)を考えるAIロ
ボット」と同じになって、正解をだすのに時間がかかって、固まる
のです。

これを避けるため、将棋や碁の人工知能でも、経験(強い人の棋
譜)をパターン化する「ヒューリスティックな方法」をとります。

「ウインカーが右なら、先行車は右折する」というのは運転からく
る経験的なものであり、ヒューリスティックな答えです。ドライ
バーの間違いで、左折することも、少ない可能性ではあるからです。
しかし、全部の可能性を考えれば、分岐が多すぎ、計算ができなく
なります。

AIの将棋や碁の指す手は、暫定的な正解であり、常に勝つことがで
きる100%の正解ではない。ルンバも単純化されてはいますが、ヒ
ューリスティックな働きの知能を装備しています。

ルンバは、マサチューセッツ工科大学のAI研究者が1990年の作った
ベンチャーのアイロボット社が開発しました。「3D:Dull(退屈)、
Dirty(汚い)、Dangerous(危険)な仕事から人々を開放するこ
と」が、企業ビジョンです。最初の開発は、2002年です。このビジ
ョンは、他の会社でも使えますね。

21世紀になっていつも思うのですが、こうしたイノベーティブな新
機能をもつ機械、機器の発明で、1980年代は家電王国だった日本が
遅れたのはなぜか。大企業化し、創造を抑圧する企業文化が強まっ
ていたのではないかということです。中村修二氏の訴訟のように、
事実上は保護されない、個人に帰属する知財の問題でもあります。

9月5日のWSJ(ウォールストリート・ジャーナル紙)は、運転席の
ない自動運転のトラクターが見本市でもっとも話題を呼んだと報じ
ています。(英国の農業機械大手:ケースIT社)。

24時間、自動で植え付け、収穫、農薬などの噴霧を行い、キツい農
耕作業を代替できる。監視は、人が、近くのピックアップトラック
に乗って、タブレット端末で行います。世界的に農業人口が減るな
か、1人当たり生産性を上げることができる。「3D:Dull(退屈)、
Dirty(汚い)、Dangerous(危険)な仕事から人々を開放するこ
と」にも合致しますね。

農業労働は、いち早くAI化が進む分野です。2030年ころには、農場
で働くのは人工知能を組み込んだ機械だらけになると思えます。農
業の自動工業化(二次産業化)です。

わが国の農業人口は200万人未満に減って、しかも65歳以上が64%
です(2015年)。39歳以下は7%弱です。75歳以上は、農作業がで
きない人も増えるので、2025年には、壊滅的に減るでしょう(100
万人か)。しかし。ここで、AIを装備した農業機械が、補えるよう
になって行くでしょう。

自動トラクターを見た人の反応は面白い。「彼らの懸念は、無人ト
ラクターが自分たちの仕事を奪うのではないかということ、人間と
同じようには機械的なトラブルや障害に対処できないのではないか
ということだ。ある人は、耕作機をつけた無人トラクターが、家の
中に突っ込んでくる様子を想像していた。(WSJ:日本語版:16年
9月5日)」

「アイオワ州で農業を営むロバート・マイアーさん(53)は隣の家
の犬が飛び出してきたらどうなる? 犬をひいてしまうのじゃない
か。子供だってひいてしまうのじゃないか。 だって、見えないの
だろう?」(同)

英国の産業革命(19世紀初頭)のとき、蒸気機関の自動織機で労働
者が失業するとして「打ち壊しのラッダイト運動」が起こりました。
人工知能でも、代替される労働からは「職場を奪われる」という反
応が起こるでしょう。それでも、AI化が遅くなることはない。

75歳以上の人口の急増のため、介護需要(年間10兆円:受給者557
万人)は、1年に10%増えています。9年後の2025年には、21兆円と
倍増します(厚労省)。75歳以上の人口が2178万人へと、600万人
増えるからです。

この人手不足に対応し、人の言葉に反応する「介護ロボット」も実
用化されるでしょう。介護労働は、アイロボット社が言う「3D:
Dull(退屈)、Dirty(汚い)、Dangerous(危険)」に該当するで
しょう。

AIは、夢だったアラジンの「魔法のランプ」のようでもあります。
(千夜一夜物語:18世紀にフランス語訳)

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<843号:21世紀の産業革命を引き起こすAI(2)>
      2016年10月2日:無料版

【目次】
1.GDPと、人の労働を支援し代替するAI
2.蒸気機関による産業革命の英国
3.米国のウーバー・テクノロジーの時価総額は7兆円
4.AI関連の特許の件数
5.わが国のAI関連市場の予測
6.AI化による、代替率の高い仕事はどんなものか
7.2020年からAIの利用による日本経済の成長が始まる

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■1.GDPと、人の労働を支援し代替するAI

長期的に見たとき、わが国経済の、基礎的問題における太宗(たい
そう)は、生産年齢人口(15歳から64歳)の減少にともなう、就業
人口の減少です。出生率を中位とした人口推計では、以下のような
変化をします(国立人口問題研究所:2012年4月推計)。
http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/newest04/gh2401.pdf

【半減に向かう生産年齢人口:15歳から64歳まで:単位万人】
     0~14歳   15~64歳    65歳以上
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2010年 1684(13%) 8173(64%) 2948万人(23%)
2030年 1204(10%) 6773(58%) 3685万人(32%)
2055年  861( 9%) 4706(51%)  3626万人(39%)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
            (国立人口問題研究所の推計)

2010年の生産年齢人口は、8173万人(構成比64%)でした。人の年
齢は全員が平等で、1年1歳ずつ持ち上がりますが、合計特殊出生率
が女性1名あたり1.35人と少ないため、15歳から64歳の世代が減っ
て、65歳以上は増え続けます。(注)出生率が1.5くらいに上がっ
ても間に合いません。

14年後の2030年には、15歳から64歳の人口は6773万人へと、1400万
人(17%)も減るのです。1327万人の九州が、人口ゼロになるイ
メージですからすごい。九州の人口は、東京都(1315万人)とほぼ
同じです。生産年齢人口は、1年平均で1.2%(100万人/年)も減っ
てしまいます。

【GDPの三面等価】
商品フローの経済の全体を示すGDPには、「生産=所得=需要」と
いう三面等価があります。生産額に等しい所得があり、需要(消費
+貯蓄)がある。生産価格は、人間の所得のカタマリであり、所得
は需要の資金源になるからです。

生産面では「GDP=1人当たりGDP×就業人口」、と置き換えること
ができます。会社の総粗利益が、〔社員1人当たりの粗利益生産性
×社員数〕であるのと同じです。粗利益は付加価値であり、仕入れ
価格を引いたものです。GDPは商品の付加価値部分を言います。
(注)年間2000時間の労働を1名分と勘定します。1日4時間のパー
トなら0.5人分です。

商品の数量である実質GDPが増加するときは、
・1人当たりGDP(GDP生産性または付加価値生産性)か、
・就業人口の増加がなければならない。

わが国では1995年から、働く世代の生産年齢人口(15歳~64歳)が
減り始めました。65歳になって完全退職する人が、15歳になる人よ
り1年に60万人も多かったからです。

就業人口が減る場合、GDPの増加は「1人当たりGDPの増加(つまり
生産性の上昇)」しかない。会社で言えば、社員数を減る中で、会
社の粗利益額を増やすには、1人当たりの粗利益生産性を、社員の
減少率以上に上げる必要があるのと同じです。

【1995年からのわが国のGDP】

(全要素生産性、資本増加、労働増加の観点から)

        1995年   2000年  2005年  2010年
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
全要素生産性  1.2%    0.9%   0.6%  3.9%
資本増加    1.0%    0.7%   0.5%  0.0%
労働増加    -0.3%    0.0%   0.0%  0.4%
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
実質GDP     1.9%    2.2%   1.3%  4.3%
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(注)2010年は、リーマン危機後の、実質GDPが5.9%低下した後の
回復期です。長期傾向的な増加は、0%付近でした。(内閣府)

この全要素生産性(TPP)が、人的な生産性の増加です。資本増加は、
生産設備と機械の増加です。労働増加は、総労働時間が増えた分で
す。

1995年くらいから、労働の増加はほぼ0%付近に止まっています。
今後は、15歳から64歳の就労率(現在は70%くらい)が上がらない
限り、生産年齢人口の減少(年1.2%:100万人)に比例し、労働増
加はなくなって行きます。

人手の生産性の増加は、今後も、年率で0.5%程度でしかない。生
産年齢人口が1.2%減り、就業人口も1.2%減れば、わが国の、長期
の基礎的な傾向は、実質GDPでは「0.5%─1.2%=─0.7%」に下が
るでしょう。(注)基礎的な傾向は、短期の好況(需要の増加)ま
たは不況(需要の減少)の要素を除外したものです。

しかしここで、「AIを装備した自動トラクター」を導入し、例えば
野菜の1人当たり収穫量を2倍する企業的な農業が増えたとします。
経済学的な上表では「資本の増加」になりますが、農場で1人当た
り生産が2倍に増えたことと同じです。

全部の農業がAI化したと仮定すれば、高齢化で農業労働が50%に減
っても、生産高は同じにできます。

労働人口は年率で1.2%減る。しかし、AIの機械がらみの資本増加
を2%にすれば、実質GDPは0.7%の減少ではなく、0.8%の増加にも
って行くことができるでしょう。

2025年の高齢化に向かって、年率10%で需要が増加(高度成長)し
ている介護も、介護ロボットの導入によって、1人が2倍の生産性に
なれば、人手の不足も解消します。介護が必要になった人が全員、
必要な介護を受けることができるようになるでしょう。

■2.蒸気機関による産業革命の英国

トーマス・ハーディに、名作『テス』があります。時代背景は、英
国がもっとも輝いていたビクトリア朝(1837年~1901年)です。ロ
マン・ポランスキーが映画にしているのを見ました。

没落した家の美しい娘テスは、貴族の農場で働いている。そこでは、
石炭を炊く機関車のような蒸気機関で、脱穀機を動かしていました。
爆音を出す蒸気機関が、印象に残っています。この脱穀機で、生産
性は飛躍的に高まったでしょう。1台が数十人分の仕事をこなした
に違いないのです。

これが18世紀末から19世紀初頭の、「英国産業革命」でした。夏目
漱石が、世界でもっとも産業が進んでいた英国に留学し、神経衰弱
になったと言われた時期です。

蒸気機関による生産性革命は、20世紀には。電気と石油によるエネ
ルギー革命になって行きます。大きく言えば、われわれは、現在、
内燃機関をともなったエネルギー革命の中にあるのです。

AIは、この産業革命の系列につながります。わが国の高齢化と人口
減は経済成長の障害になっていますが、AIが広がる2020年ころから
は、「新たな成長のステージ」にはいるでしょう。これは予想では
なく、確定しています。東京オリンピックの2020年ころを境に、企
業が競争力のために先を争ってAIを導入するからです。

■3.米国のウーバー・テクノロジーの時価総額は7兆円

無線とセンサー付のコンピュータであるスマートフォンのアプリで、
タクシーやハイヤーの即時配車をしている、米国のウーバー・テク
ノロジーをご存知でしょうか。

世界54カ国、250都市に広がり、東京でもサービスを開始している
ので利用された方もあるかもしれません。

2009年に設立され6年に歴史しかないベンチャーです。株式の時価
総額が$700億(7兆円:ただし未上場)とすごい。わが国で7位の
三菱UFJが7.8兆円ですから、それに匹敵します(2016年9月)。産
業は新しくなっているのです。
http://www.nikkei.com/markets/ranking/page/?bd=caphigh

2000年のAmazonは、物流センター投資の時期で、まだ赤字でした。
この赤字会社は、すでに高い株価で評価されていました。インター
ネット通販の増加が予測され、有価証券報告書に書いたビジョンか
ら、アマゾンは最先端とみなされていたからです。現在、アマゾン
は、株価評価$3646億(36兆円)で世界の5位。4位のマイクロソフ
トにつぎます(2016年6月)。

タクシー配車のウーバーは、2000年のアマゾンの位置でしょう。ア
マゾンでは、その将来はインターネットの普及でした。ウーバーで
は、2020年のAI自走車です。

人の移動と物流手段の需要は、世界で$10兆(1000兆円:日本の全
GDPの2倍)と言われます。マイカー、トラック、タクシー、鉄道、
バス、電車などの総需要です。

ウーバー社は、現在はまだ有人タクシーの配車システムです。
2020年には「自走タクシー」を配車することを企画しています。

町のどこかで、携帯を使い目的地も入れてタクシーを呼ぶと、もっ
とも近い空車がきて、GPSで指定の場所に止まる。同乗の人があっ
てもいいなら、その指定をする。

ウーバー式の自走タクシーが増えると、趣味の人以外のマイカーは、
要らなくなります。配車の効率化により、現在は50%以下の実車率
が高くなって、タクシー料金は1/3以下に下がる。買い物障害を抱
える高齢者も、簡単に利用できる。個人の車も、登録しておけば、
空きのときには呼ばれて自走タクシーになり、お金を稼いでくれま
す。ウーバー社の計画では、これが実現するのが2021年からです。

わが国ではどうしょう。今からこうした会社を立ちあげても将来需
要はあるでしょう。70歳以上の運転は、反射神経の劣化のため危険
が増えるからです。経産省は、車の運転が困難あるはできない買い
物難民が700万人に増えていると推計しています(2015年)。タク
シーの利用では、高くて不便です。

(注)内閣府は、〔60歳以上の高齢者4198万人×17.1%=718万人
〕を、ショッピングセンターやスーパーに1人で出かけるのに障害
がある買い物難民としています。

わが国の産業の問題は、「高齢者化社会」で増えるニーズを真剣に
考えていないことです。顕在化した需要を追うのに躍起になってい
ます。「高齢者化社会」なら、ウーバー社のサービス・ニーズは大
きく増えるのです。AIによる自走タクシーは、高齢化社会に合致し
ます。

交通渋滞が多いシンガポールでは、2016年8月に実験が行われてい
ます(ナットノミー社:NuTonomy社)。「自走式オンデマンド移動
交通システム」という。(注)ディープラーンニングの自走は、ま
だ完全ではないので、実験の際、エンジニアが同乗しています。

2年後の2018年に自動運転車が出荷される計画という。中国の
Google風なネットの巨人、百度(Baidu)も、自動運転の部門を、カ
リフォルニアのシリコンバレーに立ち上げています。

Googleは、Fiat Chryslerと提携し、2年後の2018年には数十台の
自動運転車を出す予定です。今、まさに自動運転では技術爆発の前
夜です。

わが国が遅れないように願っていますが、どうでしょうか。第一次
石油危機の後の70年代、80年代には、わが国の製造業は新しい部分
での技術開発をしていました。1990年からのコンピュータ、ソフト
ウエア、インターネットの時代からは、米国の後塵を拝しています。

■4.AI関連の特許の件数

特許(知財)の件数自体は、直接に内容の価値を示すものではあり
ません。どの程度、未来を見据えた技術開発をしてきたかが見える
ものではあります。

以下は、2010年から2016年までの、AIに関係する特許の出願件数で
す。(パテント・リザルト調べ:週刊ダイアモンド誌より)

会社名       AI特許出願件数
~~~~~~~~~~~~~~~~~
IBM           1514件
マイクロソフト(米国)  833件
グアルコム(米国)    825件
グ─グル(米国)     681件
インテル(米国)    
サムスン(韓国)     605件
フィリップス(オランダ) 512件
ゼネラルエレクトリック(米国) 334件
シーメンス(ドイツ)   323件
富士通(日本)      309件
ソニー(日本)      293件
トヨタ(日本)      278件
フェイスブック(米国)  275件
ゼネラルモーターズ(米国)264件
ボッシュ(ドイツ)    263件
~~~~~~~~~~~~~~~~~

圧倒的に米国です。日本からは10位に富士通、11位ソニー、13位に
トヨタが載っていますが、3社を合わせても2位のマイクロソフトに
及びません。家電メーカーでは、15以内にはソニーだけです。シ
ャープが買収された淵源もこうしたところにあるのでしょう。家電
と車は、AIに近い。そこで、特許件数が少ない。

国全体では、2014年時点で米国が3500件、中国が1500件、日本3位
ではあっても、14年時点では300件程度でした(上記表は2016年)。
しかし、2015年、16年と追い上げていることはわかります。

■5.わが国のAI関連市場の予測

わが国のAIに関連する市場は、3.7兆円でした(2015年)。GDPの0.
7%程度です。医療費の10分の1以下。14年後の2030年には、87兆円
と23倍に拡大するという(EY総合研究所)。
http://eyi.eyjapan.jp/

どういった内容が挙げられているか、順に見ます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1.運輸(自動運転トラック、オンデマンドモビリティ)30.5兆円
2.卸・小売(AI利用の電子商取引、顔認証、顧客行動観察システ
 ム)                      15.2兆円
3.製造(自動運転車製造、産業用ロボティクス)   12.2兆円
4.建設・土木(建設用ロボティクス、老朽インフラ監視)5.9兆円
5.金融・保険(超高速取引、フィンテック(与信、貸し付け))
                          4.7兆円
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以上が、2030年の予想需要額5位までの分野で、68.5兆円(構成比
で79%)を占めます。自動運転に関連したAIシステムが大きい。生
産ラインを自動化する産業用ロボティクス(AI化したロボット)も
大きい。

これからの製造業は、品質管理の学習機能をもち、生産性を高める
自動化生産ラインになって行くでしょう。AIが頭脳であり、機械的
な加工がロボットです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
6.生活関連(清掃ロボティクス、人材マッチングシステム、コール
  センターオペレーター補助システム、警備関連AI)   4.0兆円
7.広告(アドテクノロジー関連システム)         3.6兆円
8.情報サービス(経営支援システム、クラウドAI、ソーシャルメデ
  ィア等の監視システム)              2.4兆円
9.医療・福祉(遺伝子解析、新薬開発支援、診断支援、介護・手術
  支援関連のAI)                  2.2兆円
10.電気・ガス・通信(電力のデマンドレスポンス、通信トラフィ
   ック制御)                   1.9兆円
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

6位から10位には、生活と産業支援の多様なAIです。データの分析
による経営支援システムも含まれます。医療では対象分野は広い。
試行錯誤を減らす新薬開発、レントゲン画像や身体データからの診
断支援、そして介護や手術の支援シスムです。AIは、行うことがよ
り的確になるよう、人間の判断と動作をサポートします。

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11.エンターテインメント(ペット産業関連、旅行業関連、興行場
  関連)                      1.5兆円
12.教育・学習支援(自学習支援システム、教員用授業支援)
                                                   9300億円
13.専門技術サービス(法務、財務等の業務支援、デザイン作成支
   援                                           6100億円
14.物流(物流センター内作業管理、ドローン利用)  5000億円
15.不動産(都市開発設計支援システム)       4900億円
16.農林水産(農林水産産業用ロボティクス)     3800億円
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このあたりになると、ここであげる概略の内容以外にも、人間が行
うことの支援システムを多様に考えることができます。実際には、
開発されたAIによって、この表より大きな市場ができるでしょう。

2030年の市場予測87兆円は、AIを使うシステムの、わが国での販売
額です。世界ではこの8倍でしょう。AIの利用によって上がる人の
生産性は、勘定に入っていません。この計算は難しい。例えばエク
セルによって、数表の作成と計算が、どの程度効率化したかの予測
計算に似ているからです。

AIの支援で人の生産性が大きく高まり、GDPを増やしていくことは、
間違いがない。AI化は世界の産業が先を競って行います。AI化に負
けると市場を失う。このため、事業の維持のためにも競ってAI化は
進行します。

トヨタは、自走式自動車のAIの研究開発拠点としてシリコンバレー
を選び、TRI社(トヨタ・リサーチ・シンスティチュート)を設立
し、2020年までに1000億円を投資することを決めています。AIが、
2018年以降、車の中核技術になることが分かっているからです。

インタ─ネットは1995年の、アップルを真似てマウスを使った
Windows95ともに普及が始まり、2010年ころには遍く、世界中に広
がりました。1995年に、15年後のインターネットをイメージで来た
人は少ない。(注)アマゾンは想定していました。

携帯電話とスマートフォンも、インターネットの系列です。これは
世界で、数十億人のユーザーでしょう。

インターネットの1995年に当たるのが、AIでは2015年でしょう。そ
の15年後が2030年です。その頃、世界は「遍(あまね)くAI」に向
かっています。経営支援が、ディープラーンニングのAIでできるな
ら、コンサルティングもAIで可能になるでしょう。

■6.AI化による、代替率の高い仕事はどんなものか

ルールが不変のチェス、将棋、囲碁では、2016年の時点で、トップ
プロの技能を超えています。ルールが不変とは、AIに不可能な「フ
レーム問題(前号で解説)」がないということです。

昨年の対局と今年の対局のルールは同じなので、数千万局のパター
ンを記憶して自己対戦を繰り返して日々強くなるAIに対し、将棋で
は名人クラスも勝てなくなっています。

アマ6段の棋力の山本一成氏(県名人クラス)が、開発したポナン
ザが、ここ数年ではもっとも強い。パソコンのCPUをつなぐクラス
ターを組んでスループット(入力~処理~出力の計算能力)を高め
たものではない、普通の速度のパソコンのAIに、おそらく棋界でト
ップの実力をもつ羽生善治棋王も勝てなくなっているのです。

プロ棋士が内々に対戦したとき勝率で5%もないということが、2チ
ャンネルなどから「聞えて」来ます。ほぼ全棋士(約150名)が参
加し、「にこにこ動画」が主催し、公式の棋戦になった叡王戦に、
今年は、羽生棋王も参戦しています。羽生棋王は、勝ち上がる可能
性が高い。

羽生さんが叡王になれば、2017年4月末にはファン待望の「羽生・
ポナンザの公式戦」が実現します。羽生さんに勝ってほしいのは切
実な願望ですが、あえて客観的にみた予想では2-0でポナンザの勝
ちでしょう。おそらくは、国民的な関心をよぶ戦いを期待して待っ
ています。

なぜプロ棋士よりはるかに劣る棋力の人が開発したAIの将棋が、プ
ロの名人クラスより強くなれるのか。過去の棋譜のデータベース的
な記憶の利用では、トップクラスより強くはなれません。棋譜は、
トップクラスのプロ棋士が考えて指した、手のつながりだからです。

トップ棋士の勝率では羽生善治棋王が最高です。1624勝451敗で72
%。2位が渡辺明竜王は68%、3位が山崎隆之八段の67%。人間同士
では10回戦って7回は勝っても、3回は負けています。他方、ポナン
ザは、対トッププロで勝率95%以上(99%か?)という。これがい
かに強いか、です。

自己対戦を繰り返し、棋譜を全部覚えていて、その上で、10手くら
い先までの読みを加えるからです。自己対戦が、ディープラーンニ
ングになる。

この延長で言うと、データ処理のルールが決まっている「事務作
業」は、2030年には、全面的に「代替可能」になっているでしょう。
その典型が、ルールが決まった複式簿記を使う経理事務です。その
他でも、定型的な事務作業はエキスパート・システムでも代替可能
になるでしょう。

野村総研とオックスフォード大学では、肉体作業のロボットのみで
はなく、知的労働とされる事務作業での代替可能な職種を挙げてい
ます。専門的とされていて、平均年収の高い順に言えば以下です。

公認会計士、不動産鑑定士、税理士、電車運転士、化学分析員、臨
床検査技師、自動車ディーラー、測量士、歯科技工士、事務員、商
品販売の外交員・・・など。これらはAIで代替できる部分が大きい。

他方、AIは、専門職の支援システムになるが、代替が難しいものは
以下です。医師、弁護士、大学の教員、記者、社会保険労務士、一
級建築士、薬剤師・・・など。

例えば医師は、AIでのレントゲンやMRIの画像診断の支援を得て、
ケアレスミスの誤りを避けた、より正確な診断と、診断の結果の治
療プログラムを作ることになるでしょう。2倍の患者を診断できる
かもしれません。これが生産性の上昇です。

■7.2020年から、AIの利用による日本経済の成長が始まる

日本は、欧米に先駆けて、労働人口の減少を主因に、GDPが伸びな
いSecular Stagnation(長期停滞)の状況に陥っています。このた
め量的緩和をして、金利をマイナスにまでしても設備投資は増えな
い。

高齢化と人口減で、将来の需要が増えないと想定されるので、増加
設備投資が起こっていないのです。(注)GDP=需要=所得=生産、
です。

AIのサポートで労働生産性が上がり、1人当たりの平均所得が増え
る人々が考えるようになると、長期停滞の状態を脱することができ
ます。将来の所得が増え、所得が増えれば商品需要も増えるとなる
と、実質GDPの、長期的な成長を現状のマイナス0.7%付近から、2
%や3%に上げることができるからです。

経営者が、将来の商品需要(内需部分)が増えると考えるように変
われば、国内の設備投資は、増えます。設備投資が増えれば、経済
は成長します。現在の低成長は、民間設備投資の増加がないことか
ら来ているからです。

そのためにも、AIの開発と利用の促進です。政府は、副作用の大き
な異次元緩和ではなく、2016年からはAIの開発と利用促進を、政策
にすべきです。米国や中国に比べ、日本のAI研究は遅れています。

失敗したリフレ策の安倍政権の、次の政権は。国家を挙げたAIの開
発と、利用促進による構造改革を政策にすべきでしょう。わが国は、
2020年ころから、AIによる高成長の時代を迎えます。

【後記】
失敗した、仮説推論をする第5世代コンピュータ(1982年~92年:
政府が570億円を拠出)は、ディープラーニングによって、実現で
きるものになったのです。1980年代の空気は、「ジャパン・アズ・
ナンバーワン」でした。

製造業が空洞化した米国を追い越し、世界の先頭を走るという気概
を、政府も民間ももっていました。今はどうでしょうか。ジャパ
ン・アズ・フォロワーではダメです。民進党首になった蓮舫氏は、
事業仕分けの場で、100億円の政府資金を使ったスーパーコンピ
ュータ開発に対して「2位じゃだめなんでしょうか」と言いました
が、目標が2位ではダメです。世界に広がることができる情報シス
テムは「Winners Take All」の世界だからです。

米国の株価(ダウ$1万8538:2016年9月)が、妥当値からほぼ2倍
高いのは、50%はゼロ金利策が原因であり、50%は、グーグルが先
頭を切っているAIの開発・利用が想定されるからかもしれせん。

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<832号:英国のEU離脱と世界の金融市場の波乱>
      2016年6月29日:有料版

【目次】
1.世界の金融市場が動揺している理由
2.Brexitは、08年9月のリーマン危機の再来になるのか
3.リーマン危機が再来したときの問題
4.国民投票が無視され、英政府が残留を決めるとき
【どう考えるか】

<833号:財政破産否定論についての見解(1)>
           2016年7月6日:有料版

【目次】
1.浮かない表情で答弁する黒田総裁
2.日銀は、目的とする効果のない異次元緩和をやめることはできな
い。(注)異次元緩和に出口政策はない。
3.日銀が、インフレ目標に効果がなかった国債の買いをやめれば
4.日銀が国債を買い上げないと、政府財政は破産する
5.異次元緩和は、財政ファインアスに変化した
6.異次元緩和は、インフレ目標達成のふりをした財政ファイナンス
だったのかもしれない
7.日銀が国債を買い続けることができるので、政府の財政は破産し
ないという論の検討
【後記】

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