3月9日 夕刻の講演会の案内と、お誘い
This is my site Written by admin on 2012年2月17日 – 13:45
おはようございます。今日は朝から晴れやかな日です。気温は低い。
気象庁は、烈夏をもたらしたラニーニャが原因になった北半球の厳
冬という。先週行った青森の浅虫温泉の深かった雪は、今、どうな
っているか。

本稿は、3月9日(金曜日:午後6時30分の夕刻から)の東京、サン
ケイプラザでの講演会の案内とお誘いです。

ここ数年、読者の方々に案内する講演会や海外視察ツアーは、行っ
ていません。『国家破産:これから世界で起こること、日本がただ
ちにすべきこと』の出版を期に、後述する中島さんからのお奨めも
あって、行うことにしました。幸い、多くの方に、読まれています。

                          <記>

●期日と時間:2012年3月9日  午後6時30分開場~9時終了予定
会場:サンケイプラザ3階会議室:東京都千代田区大手町1-7-2
      (地下鉄 大手町駅 徒歩1分:東京駅からは徒歩5分)
会費:1万円 (上記会場の受付で 申し受けます:領収証発行)

●申し込み方法:メール(↓)
  宛先:  nakajima@keymannet.co.jp

希望の方は、上記のメールアドレスをクリックし、メールに、氏
名・住所・社名、講演で聞きたいことや質問があれば書いて、 お
送り下さい。先着順に、受け付けます。ビジネス知識源の読者と付
記していただけると、助かります。

中島孝志さんは、キーマンネットワーク代表幹事であり、著書も多
い作家・コンサルタントです。今度の拙著を書くことを奨めて下さ
った編集の協力者でもあります。当日は、司会を務めていただきま
す。中島さんのブログ(↓)に、会場の地図を含む案内があります。
http://www.keymannet.co.jp/i2909

日頃はメールだけですが、今回、お会いできるのを楽しみにしてい
ます。

■講演の主な内容

いま考えている項目概要は以下ですが、申し込みのメールで書いて
いただいた質問、あるいは聞きたいテーマは、盛り込みます。

1.これからの世界金融と経済、及び日本
2.デリバティブはどういう仕組みで、どう向かうか?
3.マネーの本質と、国債の危機の内容
4.国家のデフォルトとは何がどうなって、その後どうなること
   か?
5.マネーを同時印刷しているドル、ユーロ、円はどうなるか?
   インフレが起こればどの程度で、どうなるのか?
6.資源とゴールドの価格は、今後どうなるか?
7.金融資産の防衛には何をすべきか?

経済・金融の論考では、あれこれ過去の現象を解釈した上で、結局
の結論は「予断を許さない。留意と慎重な見極めが必要である。」
とされるものばかりであると感じています。これでは、まるで面白
くない。何も言っていないことに等しいからです。

論理と、経済・金融の数値から将来を見通し、「誰でも分かる」こ
とを目指して、解説します。

                            *

金融では、オフショアからのデリバティブ(先物、オプション、ス
ワップ、ABS、CDO、CDS等)の形をとる流れが60~70%とも言われ
ます。確かに、金融商品である日本株の売買でのシェアは、オフシ
ョアからの売買額が66%です。これは、日米欧に共通します。

短期国債の売買額でも、外人(ヘッジ・ファンド)が40%近くに増
えています。世界の為替の売買も1日で500兆円(円・ドルは50兆
円)という巨額です。この大河のような動きを見て予測しない限り、
将来は見えません。

直近では、国債の直接買いはしないと言い続けてきた日銀が、なぜ、
2012年は一転して、「1年間に40兆円の枠で国債を買う」と、突如、
言い始めたのか?  インフレ・ターゲットを1%にするためが名目
の目標ですが、理由は果たしてそれか・・・ 疑問です。日銀が、
「資産買い受け基金(総枠65兆円)」を使い、国債、社債、株を買
い支えるという期待で株価も上がっています。

                           *

1980年代は、会社(大手企業)が利益を出して成長する寿命は、
30年付近とされました。確かに、平均寿命は約30年だったのです。
23歳で、企業の成長期に入社すれば、53歳ころまで、給料の増加か
期待できていました。このため、生涯1社のひとも多かった。

ところがこの20年、名目GDP(現在は467兆円)の増加がない。
515兆円(07年)から48兆円(9%)も減っています。この名目GD
Pは、企業では粗利益額、世帯では所得に相当します。

つまり、全企業(280万社)の合計粗利益額が4年間で9%減った。
このため給料をもらう5000万世帯の平均年収も、4年間でほぼ9%減
っています。

増えたのは、金融対策、経済対策、社会福祉費、公共事業費を原因
にした、政府の負債(現在1000兆円)です。国家の事業は、一般会
計+特別会計の純額で、228兆円(名目GDPの49%:2012年予
算)です。

経済のうち半分が国家、自治体、独立行政法人の事業に膨らんでい
ます。民間経済が縮小し、政府部門が増えたのです。

名目GDPが、現在のように1年に2%減ると以下のようになります。
[粗利益収入=全体は-2%と仮定]
・5年継続で増やす企業(28万社)・・・上位10%×伸び率 +5.0
%
・平均付近の会社(112万社)    ・・・中位40%×減少率-2.0%
・      減る会社(140万社)    ・・・下位50%×減少率-3.2%

企業は年率で3%くらい粗利益額(売上-仕入額)が増えないと、
経費を減らして人件費を減らすこと、あるいは30%を超える大幅な
リストラにならざるを得ません。年率で3%粗利益が減ることが20
年続くと、20年後には[0.97の20乗=54%]に減ります。つまり、
会社の売上からの収入(粗利益)が約半分になります。

こうして・・・会社内部では、希望を言い続けても、マネー不足か
らの退却や吸収合併、あるいは消滅が起こる。わが国280万社の平
均寿命が、全部の平均でほぼ10年に短縮したと見ていいでしょう。

【参照】
5人以下のミニ事業が1300万社、1人の個人事業が2400万社、フリー
ランスが1650万人、在宅勤務が1000万人の米国並みになると言えば、
救いがあるでしょうか。

合計で8950万人(労働人口1億5000万人のうち60%)が、ほぼ個人
として、お金を稼いで生活しているのが米国です。これが10人のち、
6人という多さです。

米国での仕事は、国内の大手製造業が空洞化した1980年代から、激
しく「個人化」しています。日本は、約30年遅れで、米国の企業社
会と雇用文化を追います。

金融業(ゴールド・サックス等)に勤めていても、100%が、稼い
だ利益の*%をもらう成果級(=歩合給)です。フリーランスと何
ら変わらない。個人と異なるのは、ゴールドマンという「ブラン
ド」の下で仕事をし、運用資金が大きくなるだけのことです。

数100億円を運用を委され、数千万円の高給(利益からの配当)を
もらう債券ディーラー(ゴールドマンの平均は6500万円/年)も、
1000回の売買で470回勝っても、530回負ければ、首切りに遭います。

ウォール街を含み、米国企業のリストラは、社員の抗弁ができず、
厳しい。以上のため、米国の平均勤務年数は3年です。生涯で11回、
会社を変わります。「個人の知識パワー」が必要なのが米国です。

日本は社歴を基本にした「優しい年功序列」でした。1980年代まで、
自分でやめない限り30年は勤めることができ、報酬も年5~7%は上
がっていました。

仕事ができる人(約20%)は、報酬の不満はあっても、10年・20年
先の長期を見て、甘受してきたのです。現在、日本人の全平均年齢
は、45歳です。今後10年で、3歳上がります。ほぼ50歳を超えるの
が20年後の2032年からです。

今後、平均で言えば、従業員数は大手でも10年しか期待できません。
このため、3年の米国ほどではなくても、30%の人が勤める大手会
社であっても65歳までに、平均では3回会社を代わる人生になりま
す。70%の人が勤める中小企業では平均5年で、生涯に6~7回でし
ょうか。

わが国では、今まで、50%が民間会社、50%が官僚組織への勤務で
出世(古いコトバ)という生き方しかなかったのです。直接に、あ
るいは、一般会計と特別会計の公共事業費(事務費、年金、医療費、
公共投資)を通じて間接に、官僚組織とその予算に関係した仕事の
人が50%です。

1年に、GDP比で49%(228兆円)という官の事業費(一般会計+
特別会計)が、これを示すのです。国家の財政破産は、50%を占め
る官の組織の資金不足での、縮小です。どう転んでも、1990年から
の21年、総負債が1000兆円になるまで増えてきた官の事業は、縮小
せざるを得ない。

                           *

・・・こうやって、あれこれのことについて、実証的に書いている
と、案内にしては長くなりすぎます。ここでやめます。今回の講演
は、大きなマクロの金融・経済から、個人のこれからの仕事と生き
方を探るものでもあります。生き方の50%はマネーが決めるでしょ
う。

当方、この30年、個人事業です。1個人の立場から見ると、会社の
ときは見えなかったことが、「メディアでのバイアス」や組織には
必ずある共同幻想が取り払われ、鮮明な映像で見えるような気がし
ます。気がしているだけかも知れませんが・・・

【後記】
すでにお読みの方が多いと思いますが、可能なら、拙著を読んで参
加いただけると、短い時間でも、理解が腹に落ちると思います。ネ
ットでの在庫欠品は、いま少なくなっています。

アマゾン(紙)            : http://www.amazon.co.jp/
紀伊国屋Web(紙+電子)  : http://bookweb.kinokuniya.co.jp/
楽天書店(紙)            :http://books.rakuten.co.jp/
廣済堂bookgate(紙+PDF版): http://www.bookgate.info/

【著者へのひとことメール、および読者アンケートの送信先】
yoshida@cool-knowledge.com

●インターネットで偶然見つけた評価のひとつです。気恥ずかしい
のですが、当方の意図をよく理解していただいていると感じたので、
掲載します(掲載の承諾はとっていませんが・・・)。

***は今、世界を覆う財政危機や金融不安の本質がどうなのか気
になっているのですが、
本書はこれ一冊読めば、
・国債の信用リスク
・デリバティブの恐怖
・米ドル安と円高の行方が及ぼす影響
・不動産価格の見通し
・国家破産の可能性
・資産防衛のためにすべきこと
など、すべてが関連付けて理解できます。

とはいえ、ひとつひとつ理解しながら読んだので、読み終えるのに
たっぷり1週間かかってしまいました。この本のすごいところは、
徹底的に数値をもとにした論理展開を行なっていること。

読者をいたずらに怖がらせたり脅したりするような表現は、一切使
っていません。類書では、著者が金融ビジネスに携わっていたりす
ると、自分の商品の販売に結びつけたり、自分の権威を高めようと
したりするポジショントークが含まれていたりするものですが、そ
んなポジショントークも一切なし。

著者の吉田繁治さんは、【ビジネス知識源】というメールマガジン
の発行人で、ビジネスメールマガジンではNo.1の人気を誇ります。

書いてあることは難しそうに見えるのですが、変に楽観論や悲観論
に偏っておらず、データを丁寧に紐解きながら、重要な部分は繰り
返し解説してくれるので実にわかりやすい。

読了した後、もう一度ななめ読みしただけで、理解がさらに深まり
ました。ここに書かれている事実を自分はどうとらえるか、そして
どう行動すべきか。腑に落ちるまで、何度も読み返すべき本だと思
います。

現在、そして今後の世界経済を語る本の決定版ではないでしょうか。
http://blogs.yahoo.co.jp/kit_45104/29108188.html

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【ビジネス知識源アンケート:感想は自由な内容で。以下は、項目
の目処です】

1.内容は、興味がもてますか?
2.理解は進みましたか?
3.疑問点、ご意見はありますか?
4.その他、感想、希望テーマ等
5.差し支えない範囲であなたの横顔情報があると、今後のテーマ
と記述の際、より的確に書くための参考になります。

気軽に送信してください。感想やご意見は、励みと参考にもなり、
うれしく読んでいます。時間の関係で、質問への返事や回答ができ
ないときも全部を読み、共通のものは、記事に反映させるよう努め
ています。

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【有料版の最近号の目次】

<578号:40兆円の国債買いを表明した日銀:その理由と展開>
                2012年2月15日号

【目次】

1.2012年1月から2月の、世界の株価回復の原因は、公的マネー
2.日本の株価上昇の事例:なぜ上がったのか?
3.日銀は、インフレ・ターゲット策と言うが・・・
4.重大な動きと、カモフラージュの発言
5.日本国債の、投資家別の売買を見れば、かつてない異常な動きがある
6.ユーロ、円、ドルの順・・・

【後記】

<574号:増刊+正刊:
            世界恐慌を振り返れば、将来が見える(2)>
               2012年1月25日号

1.1210兆円の、不良債券の根雪の上を、中央銀行と政府マネーの
    500兆円が覆っているのが現在
2.日銀が集計した、日米欧の資金循環表
3.米欧の金融機関に必要な、自己資本額の計算のために
4.日本、米国、ユーロの官民の金融資産合計は、1京2919兆円
5.1929~1933年の大恐慌のときは、どうだったか?

【後記:外人の日本国債買い】

■2.解約していないのに、月初めから、有料版メールマガジンが
来なくなったとき(このメールが当方によく来ます)。
主な原因は2つです。

(1)クレジットカードの有効期限:
登録しているクレジットカードの有効期限(期間は数年)が切れて
ないか調べてください。
ほとんどの原因は、登録していたクレジットカードの期限切れで
す。お手間をかけますが、「新しいカード番号と有効期限」を再登
録してください。月初めからの分の再送を含み、再び届きます。
https://mypage.mag2.com/Welcome.do
↑
この「マイページ・ログイン」から、メールアドレスとパスワード
でログインし、出てきた画面で、新しい期限と番号を再登録します。

(2)迷惑メールに入っているどうかを確認する:
メールソフトは、頻繁に自動更新されているため、時折、メールマ
ガジンが不特定多数への「迷惑メール」になってしまうことがあり
ます。
該当のメールに、カーソルをあてて右クリックし、出てきた迷惑
メールの項で、「送信者を、差し出し人セーフリストに追加」すれ
ば、元に戻ります。
(以上)


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