2011年の経済予測
This is my site Written by admin on 2011年1月2日 – 08:00

あけまして、おめでとうございます。当地大阪は、大晦日の雪交じ
りの、吹きすさぶ荒天から一転し、気温は1度付近と低いものの、
元旦と2日の朝は、すばらしい晴天です。

凄まじい熱夏の原因だったラニーニャ現象が起こった冬は、厳寒に
なる確率が高いとのことですが、どうなるでしょう。自然は、人々
の気分、生活、決定に、思いの他、大きな影響を与えると感じます

昨年の秋から、自然についての語彙が多い夏目漱石と森鴎外を読む
ことが増えたことが原因かとも思います。無料サイト「青空文庫」
です。最初ブラウザで見ていました。しかし小説に横書きはなじみ
ません。

縦書きで、フォントと活字の大きさを設定できるビュワー(「AIR
草紙」や「青空ビュワー」)知り、使っています。SSDの軽いノー
トブックを使いベッドで読む。電子書籍や雑誌は、これから3年の
大変化でしょう。音楽のCDが2000年代に、ダウンロードになったよ
うな変化です。「いつでも、どこでも、安価に、好きなものを得ら
れるSF風の情報化時代」が実現しつつあります。

少年期から、翻訳小説を読むことが多かった。日本の小説は何か辛
気臭く、有名なものしか読まなかった。改めて読むと、明治は世界
に冠たるところまで行っていたのではないかと(ずいぶん遅れて迂
闊にも)感じました。読解力に、問題があったためです。

掲載は、抜けはありますが、全集風です。全集を読むと、森の霧が
晴れ、カメラのフォーカスが合うように、明晰になる経験をしまし
た。方法としてお奨めします。

旧式の表現ですが、現代小説では消えた「どう生きるべきか」を徹
底して考え、悩んだ足跡が見えます。小説の文は、最初は星雲のよ
うに漠とした気分や情感を、人々に共通の「言葉」に定着させて人
物の行動として具象化し、行動の意味との格闘から、考えを発展さ
せて行くもののように思います。

この文章の品格が、とりわけ鴎外は高度です。しかし重要なことが
数行であって仄(ほの)かすぎ、注意深く読まないと見逃します。
鴎外では執拗な描写を求めたくなる不満が起こる。その点、漱石は
、情感の描写が、数ページも続くくらい長い。

小説は、経済的な価値を云々するものではない。漱石は、「真・善
・美・壮」に相当する、いずれかの非経済価値か、価値混合へ向か
う理想を表すべきものと考えています(『文芸の哲学的基礎』)。
これを聞いて「芸術」への積年の疑問が氷解したようにも感じまし
た。生き方も示唆します。

               *

本稿は、12月30日に送った<517号:2011年の経済予測>の、緊急
な訂正版です。ご指摘をいただいたわけではないのですが、大晦日
に、FRBのバラスシートを再点検しているとき、読みとりに「不注
意での誤り」があることに気がつき、ハッとしました。

簿外のCustody勘定(合計$6兆7320億)は、FRBが、海外政府や民
間金融機関がもつ米国債や各種有価証券の「保護預かり」をしたも
のであり、「価格保証」をしたものではない。当方うっかりし、FR
Bが保証をした証券であるかのように書いていました。
http://www.federalreserve.gov/releases/h41/current/

ただし$6兆7320億の、FRBへの預け国債と証券の多くに、価格保証
をするCDS(債務保証保険)がかかっています。FRBを含む金融機関
相互で、保証し合っています。FRBだけの価格保証ではないので、
ここで訂正させていただきます。

この誤りのため、米国のマネー・サプライと負債の分析に、途中の
論理で無理が生じています。FRB以外の、民間銀行のCDSでの保証か
かっているので、総体の結論を変えるものではないのですが、訂正
版を送る必要があると考えました。前回のものは、厚かましくも願
わくは、データベースを置き換えられんことを・・・

●上記$6兆7320億の証券の実態は、金融機関全体での、相互保証
です。価格が下がった不良証券も、飛ばされ隠蔽されていて、その
上に、米国・欧州の金融が成り立っています。結論が変わらないの
はこのためです。

以下、訂正版です。付加的な説明も加えています。同じところは、
読み飛ばしてください。結論に至る途中の論理展開を、どの点で変
更したかに着目すれば、別の興味が生じるかもしれません。いちい
ち変更分を、元のものと対照すると、煩雑になり過ぎるので、書き
換えた全文を送ります。
             *

おはようございます。今年も残り2日に押し迫りました。昨日(29
日)は、多くの人が、仕事納めだったでしょう。「納め」の原義は
、すべての邪悪や煩悩の退散を、1年の護摩札(ごまふだ)を燃や
して祈願する、真言密教(空海)から来ているようです。

過去の煩悩を納めた上で、心機一転、新しい年を迎え、加護を祈る
。今は完全に形式化していますが、空海(学問の神とされる弘法大
師)の平安時代には、国家(天皇体制)への加護を祈るものでした
。政治は、祭祀(さいし)でした。書を読み、経を唱える僧侶が学
者でした。

学問は、今の科学のように物質(自然科学)やマネーの法則(経済
学)を探求するものではなく、言葉を使う思索による抽象的な形而
上学でした。神や仏も、目に見えて触れることができる「具体物」
ではない。観念の中だけに、存在する。方法は、思索しかない哲学
です。経済学は、具体物である経済の法則の探求でしょう。

人が関心をもつ未来は、いつも未来(いまだに来たらざるもの)で
す。暦の上での外的時間には、明日や来年があるように思えます。

しかし、われわれの意識の中の「内的時間」では、過去は記憶です
。その過去の記憶と、永遠の「意識の現在」、つまり意識の持続し
かない。意識が切断されたとき、過去も現在も、未来もなくなる。

今日の意識の中に「個々人の異なる予感」としての明日がある。そ
の意識を、来たる年に向かって変える。これが、新年の積極的な意
味でしょうか。

人には未来を想定する、あるいは予感する能力が、あります。明日
はどうなるか、そして、予感した環境と条件の中で、どうするかを
考える。明日の行動は、選択できます。

しかし、その行動も、選択において完全な自由ではない。左右へ歩
き回るのは、皆、自由です。しかし経済的なことは、過去の条件に
制約されます。

【経済取引に必要な信用】
1億円の高性能な機械を買おうと思っても、過去の貯蓄(=信用=
マネー)か、将来それを使って利益を出すという信用(1億円の借
り入れができる理由)がなければならない。密教風に、加護を祈っ
てもムダです。

(注)FRBの信用は、買った不良債権のため今は密教風でもある。
信用の元になる資産が空洞化しているからです。神がいるという、
金庫の扉を開ければ、書き物しかない。

経済予測も、未だに来ていない明日の想定です。明日の経済世界は
、言葉と数値で作る概念です。

明日、あなたが、どこをどう歩くかは予測できません。自由な意志
が決めるからです。経済では、選択が過去の条件に規制されるので
、予測が可能になります。

昨年は、経済の基盤を決めている「ソブリン・リスクが現れる元年
」と書きました。日本のみならず、世界で、国債の信用リスクが意
識される元年になるとしました。

2001年の9.11の後、NY連銀(FRB)を訪ねたときのことを思い出し
ます。FRBは世界の基軸通貨、ドルの発行元です。広報の女性マネ
ジャーが、ドル価値について、30分くらいの短編映画を見せてくれ
ました。

<過去(1971年以前)は、ドルの価値を保証するのは金でした。今
は、中央銀行の金に、意味はありません。米国政府の信用が、ドル
の価値を保証しています。>とナレーターが言った。

これに続いたのは、ゴールド・バーの山を崩し、番人が重い延べ棒
を、頑丈な鉄の覆いがついた靴で、蹴飛ばす映像でした。

米ドルは、なるほどこれか、と思ったのです。日本の円と欧州のユ
ーロも同じです。「政府の財政信用がマネーの価値」です。従って
、財政信用が壊れると、通貨信用も大きく毀損されます。

証券投資と売買、および株投資の世界は国際的なので、米国とユー
ロ、日本をみなければならない・・・

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     <517号増刊:2011年の経済予測:訂正版>
       2010年1月2日 吉田繁治記 

【目次】
●第1部(本稿による訂正)
1.不良債権を集めて買い、保証したFRB
2.回収保険も、相互に掛け合えば無効だが・・・
3.FRBが信用供与を増やしたのに、店頭商品にインフレは起こって
 いない:その理由
4.FRBのマネー供給と、CDSでの保証になった米欧金融
5.バブル経済が「証券バブル」に転じた
6.世界の債権王:PIMCO(ビル・グロス)の動き

●第2部(訂正と再送付なし:項目番号もそのまま)
6.ロボット・トレーディングが相場を決めている
7.国債・社債・債券の価格原理と財政
8.中央銀行の短期ゼロ金利策が、国債・社債・債券バブルを生む

【後記】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■1.不良債権を集めて買い、保証したFRB

1971年以後の世界の通貨は、各国中央銀行が国債を買った代金とし
て、発行されています。ゴールド担保は1971年に終わった。

国債は、「国家財政の信用」を表す負債証券です。日銀は、ほぼ国
債の保有に匹敵する「紙幣供給と当座預金」(合計で102兆円:ベ
ース・マネー10.12.20)と、表明しています。2010年は、国債の保
有額を超え、他の証券も担保にし、通貨発行を増やしています。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/ac07/ac101220.htm

担保になった国債つまり政府の財政信用が、マネーの根源的な価値
の中味です。なお、ここで言うマネー(通貨)は、紙幣だけではな
く、ベース・マネーを元に信用創造される銀行システムの中の、総
預金を含みます。

日本で言えば、日銀による現金(1万円札)の発行は、80兆円(80
億枚)です。銀行システムの中の世帯、企業、金融機関、政府の預
金は、現金の13.5倍の1083兆円(マネーサプライ:M3)です。

例えば、あなたがもつマネーは、財布の中の現金だけではない。す
ぐに現金になる預金(普通預金+定期預金)もマネーです。これが
マネー・サプライです。以下の構造です。

【金融の基本構造:説明図】
中央銀行  =[現金紙幣+当座預金]の銀行システムへの供給
       ・国債担保のベース・マネー(日本では102兆円)
            ↓
銀行システム=[融資・証券買いと預金で信用創造]
       ・貸付金と各種証券が担保
            ↓
現金+預金 =銀行システムの中の現金と預金(M3:1078兆円)
       [マネー・ストック]とも言う。
       ・預金者から見れば金融資産
       ・負債者から見れば金融負債

▼不良債権の所有と保証

リーマンショック以後のFRBは、
・米国債($9865億:81兆円)以外に、
・価格が下がったMBS(住宅ローン担保証券:$1兆0086億:83兆円
)を買って、約100兆円の増加現金供給をしています。
(10年12月23日現在)

このため、日銀(総信用供与額127兆円:10.12.20)の2倍に膨らん
でいます。FRBの総信用供与は、2007年まで日銀並みでした。1997
年の日本の金融危機以降、日銀の、ゼロ金利での信用供与(マネー
発行)が、GDP対比では、世界で突出していたのです。

以下のデータは一見に値します。中央銀行の総信用供与(=総資産
)は、民間金融機関と政府へのマネー供給額を示すものです。
http://www.federalreserve.gov/releases/h41/Current/

FRBの総信用が2.6倍に膨らむ前の、3年前のバランスシートの資産
と比較します。かつては主に国債を買い、その金額に相当する現金
を、金融機関に供給していました。今は不、住宅証券の不良債権(
MBS)を買っています。

【*訂正*】
                      増加資金供給
      2007年12月   2010年12月   (差異)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
米国債    $8216億   $ 9865億     $1649億
MBS等の保有  $1040億   $1兆4618億  $1兆3578億
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
総信用供与  $9256億   $2兆4483億  $1兆5277億
       (76兆円)  (200兆円)  (+130兆円)

2010年12月の、国債以外の証券の主なものは、$1兆0014億(82兆
円)の、MBS(住宅ローン担保証券)です。このMBSはFRBのバラン
スシート上では、額面金額(face value)での評価です。

FRBが買ったMBSの市場価格は、AAA格で額面の60%、BBB格は20~30
%に下落したままが続いています。他方で、FRBの負債であるマネ
ー発行は現金・預金ですから$100は$100の券面金額です。

このため、MBSの不良債権を買ったFRBには、MBSだけでも推計で[8
2兆円×50%=41兆円]くらいの債務超過が生じているでしょう。

他の民間証券と金利が上がった米国債を含めば、最小に査定しても
50兆円の債務超過でしょう。40%下がった住宅価格が元に戻らない
と、ローンを担保にしたMBSの価格回復はないからです。

▼完全な債務超過の、米国金融

日本の金融で圧倒的に大きなものは、政府の国債(900兆円)です
。マネー・サプライ(郵貯を含む銀行預金:M3)に対し、90%と巨
大です。このため、日本の金融では、金融機関がもつ国債価格の下
落が、信用創造にとって巨大な影響をもちます。日本と米国では、
以下のように様相が異なります。

【*記述の補い*】
米国の金融の中で大きなものは、
(1)国債$10兆(ただし$4.5兆は、FRBを含む政府機関が所有)
(2)住宅ローンの$11兆から派生した、GSE債(700兆円)と、MBS
(推計200兆円)です。米国では国債より大きなものが、住宅証券
です。これも、「事実上の米国債」です。政府・FRBが保証すると
されていますから・・・
(3)他に商業用不動産ローン(推計250兆円)があります。

米国債$10兆(820兆円:1年に100兆円以上増加)のうち、$4.5兆
(369兆円)は、後述するように海外が買っています。またFRBを含
む政府機関が、国債のうち$4.5兆を買っていますから、米国の民
間金融機関や年金基金がもつ米国債は、日本と違って少ない。
(注)政府機関がもつ国債を、米国は非市場性国債と言っています

米国内で金融債として大きなものは、住宅ローンと商業用不動産に
関係した「不動産証券(合計$14兆)」です。その形態は、GSE債
、MBS、商業用不動産ローンの3種です。

【GSE債】
700兆円のGSE債は、政府系住宅金融会社のファニーメイ、フレディ
マック、ジニーメイが、住宅ローンを買い取って証券にして、国債
のように額面の償還を保証して、売却した金融商品です。GSE債の
市場価値は、今60%以下に低下していると推計されますが、米国と
欧州の金融機関がもつGSE債は、時価評価が行われていません。
(注)わが国の農林中金は、MBSで5兆円の損失を蒙っています。

GSE債は、期間30年の住宅ローンで、1年に、世帯から返済と利払い
が行われる金額を配当する証券です。住宅ローンの巨大デフォルト
のためGSE機関に資金が、不足します。このため、政府・FRBは、ほ
ぼ半年毎に十数兆円を補填しています。補填を行わないと、GSE債
が、持ち手の金融機関から売られ米国金融は崩壊するからです。

GSE債に政府・FRBの保証があるかないか曖昧です。今はまだ政府が
保証しています。しかし・・・政府・FRBの資金不足から、保証を
はずすことがあるかも知れません。

GSE債(700兆円)も、FRBの事実上の価格保証という理由で、『世
界金融の表面上の平静』が保たれています。加えて250兆円の商業
用不動産ローンもGSE債と全く同じ状況にあります。

●住宅価格が回復(再上昇)せず、不動産証券の価値下落が続くと
、政府・FRBが、今後保証すべき金額は、推計すれば[(700兆円+
250兆円)×50%=475兆円]に達するでしょう。

これら3種の不動産証券を、政府・FRBの保証がないとして時価評価
すれば、米国金融は完全に債務超過に陥っています。(注)「政府
・FRB」と書くのは、政府が国債を刷ってそれをFRBが買うからです

米国は、凄い国です。国に300兆円くらいの対外純債務(現在拡大
中)があり、FRBを含む金融機関に、500兆円くらいの不良債権が残
っています。それでもドルは世界から信用され、世界の貿易の、60
%の基軸通貨に使われています。

(注)最近、変化が起こっています。韓国から輸入しようとしたと
ころ、ある会社は、米ドルではなくウォンによる代金支払いを要求
されたとのこと。ドルが下落しいくらになるのか、輸出会社の経理
で、わからなくなっているからです。ドルの実効レートが低下すれ
ば、ドル回避はアジア全域に広がるでしょう。

世界最高とされる軍事力と、核兵器があるからでしょうか。明治の
富国強兵の時代は、軍事力が国力でした。封建領主の時代、および
帝国主義の時代も、軍事力が国力でした。領土の征服と富の略奪が
経済力でもあったからです。

事実、前副大統領のチェイニーは、「米国の政府財政赤字の、何が
問題なのか?」と財務長官を恫喝していました。石油の征服をすれ
ばいいと考えていたからです。つまり帝国主義だった。帝国主義で
は、領土の征服を経済的な富と考えます。70年前は、世界がそうだ
ったのです。中国も今、それに近い。

その点で日本はナイーブな国家です。ドル債を555兆円も持たされ
、定期的に国益の損をする。国益の損は、世帯の損でもあるのです

今、米国金融機関の、ほぼ全部の損失を、FRBが保証しています。
価格が大きく下がった証券は市場に出ることがなく、「価値が同じ
として、凍結されています。」金融機関が、FRBに証券損失を飛ば
したのと同じです。

FRBは、金融機関の不良債権(IMFの過去の推計では500兆円)の多
くを、一瞬で集め、価格が下がった証券に対し、信用供与(保証)
をしています。

この行動は果敢でした。短期で果敢に実行しないと、資産と負債で
相互依存の、証券化金融の銀行システムが壊れたからです。

【不良債権を、最終的にどう処理するのか】
●しかしFRBも、いずれ、これらの価値が下がった証券を、手放さ
ねばならない。しかし手放した時、市場で証券の暴落が起こる間は
、手放せません。そのうちに、満期が来ます。

MBS(住宅ローン担保証券)は、30年のローンなら、1年に30分の1
の返済金と金利が入ることになっています。後述するように、証券
価格を保証するCDSの契約期間は、5年が多いのです。

FRBは最終的に、この不良証券を、どこに飛ばすのでしょう。
それが、日銀でないことを祈ります。

【デフォルト証券が、額面のままである】
借りた人がデフォルトし、担保(住宅)を手放していれば、住宅の
再販売の価格しか回収できません。FRBが買ったMBS(住宅ローン担
保証券:83兆円相当)のほとんどは、デフォルトしています。

抵当流れの住宅は、米国でも縁起が悪いとされ、下がった市場価格
の、更に30%安や40%の安の価値です。遠くの郊外の、無理な立地
に作った住宅も多い。住人が消え、荒れ家のまま、放置されている
ものが多い。

FRBは、[住宅価格の下落分(40%)+再販売価格で下落分(60%
×30~40%)=58%~64%]の損失を蒙ることになる。この損失額
は動的で、住宅価格の回復がまだないため、時間の経過とともに増
えています。どうにもならない。

FRBから民間金融機関への、買い戻し請求は事実上できない。
買い戻した金融機関が、潰れるからです。

前掲のように、資本が政府機関になった(住宅ローン買い取り会社
の)ファニーメイ、フレディマック、ジニーメイが価格保証して金
融機関とファンドに売った住宅証券は、700兆円相当もあります。

デフォルト分は政府・FRBが、ローンが終わる30年間も、保証しな
ければならない。これに商業用不動産のローン(250兆円)のデフ
ォルトも加わります。

【結論:映像的なイメージ】
結論を言えば、米国金融は、地下の不動産証券の不良で燃えさかる
上を、政府・FRBの鉄板(保証)で覆った上で成立しています。い
ずれこの鉄板も不良債権の熱で溶けます。最終結果は、ドル安、金
利高騰、インフレでしょう。

金融機関や企業のバランスシートの上では、後述するように5000兆
円~6000兆円の債権・債務の上にCDSが掛かっているので、不良債
権はないように見えているのです。

■2.回収保険も、相互に掛け合えば無効だが・・・

CDS等のデリバティブの元本総額は6京円(世界のGDPの10倍:BIS集
計)とされます。縦横に相互にかかっているため、不良証券の総額
は、未だに見えません。開ければ、災禍が起こる「パンドラの箱」
のようです。

デリバティブの残高を集計するBIS(国際決済銀行)も、動的な不
良部分は集計していません。回収リスクを。他の金融機関に譲渡す
るための回収保険(CDS)を掛ければ、不良証券も、優良なAAA格と
見なされるからです。

▼CDSが保証する元本は5000~6000兆円

CDS(債務の回収を保証する保険)の保証元本は、5000~6000兆円
と言われ、あらゆる債務・債権にかけられています。米国の債権市
場の総額にも匹敵します。(注)日本では45兆円(08年)と少ない
とされます。

【今のCDSの構造は、相互掛け合い】
CDSでは、A銀行とB銀行が、1兆円の同額の債権に対し(仮に保証元
本の3%のプレミアム=回収リスク率の想定)を払って掛け合えば
、お互いが、1年に300億円を得ます。

300億円を受け取って(利益)、それをそっくり相手に払う(経費
)。
何のことはない。AさんとBさんが、酒樽を前にお互いに酒を飲んで
1杯500円ずつ払い、ついには酒樽を空にし、最後はどちらかに500
円しか残らない「花見酒経済」です。減ったのは酒です。

今、米国と欧州の銀行全体が、こうした構造にあります。実際に、
証券のデフォルトが起こったときは、AIGのように、全く保証でき
ない。

【例えれば・・・】
別の例えで言えば、AさんとBさんが互いに、生命保険1億円を掛け
合うようなものです。

保険料(プレミアムの例えば1年100万円)は、自分に生命保険をか
けるAさんから、1億円の保険金支払いを引き受けるBさんに渡りま
すが、BさんもAさんに払って相互保険になれば、意味はない。

「お互いに1億円の生命保険はかかっている。しかしAさんもBさん
も保険金の支払い能力がない。このためFRBとECBが、不足する資金
を供給している。」・・・この状態が、米欧の金融機関です。

【PIIGSの事例】
ユーロで言えばPIIGSの債務危機(国債と証券の下落)もCDSのため
、貸し手である英国・ドイツ・フランスから、EUと米国の金融機関
の全体に波及します。

A銀行の破産は、その債務のCDSを引き受けたB行の破産になって、
短時間で、システミックなリスクになります。このため欧州政府・
中央銀行は、PIIGSがデフォルトを起こし、債務にかかった保険金
の支払いを実行せねばならない事態を避ける目的で、PIIGSに当面
の支援金を貸すことを余儀なくされています。

2009年と2010年の2年間、米国と欧州の経済は、政府、FRB、ECBの
資金供給(=不良債権の飛ばし)の上に、成立しています。

【米国と欧州の企業と金融の、負債全体にかかっている】
CDSは金融機関の間だけではなく、例えばフォードが$1230億、破
産が回避されたGMの金融部門であるGMACが$1055億というように、
米欧の大手企業と金融機関では、1社で10兆円~5兆円規模の債権・
債務にかかっています。(08年10月末)

CDSをかければ、(一応は)安全債権とされます。このため銀行が
企業の社債を買い、あるいは融資する債券が膨らんだ。

米国だけではなく、EU(欧州連合27ヵ国)全体が同じです。世界で
保証元本が5000~6000兆円です。米国で3000兆円、EUが2000兆円は
あるでしょう。(注)日本では破産した武富士に1.1兆円、アイフ
ルに1.5兆円がかかっています。

このCDSの問題は、掛け合いがあるため、A社の破産のとき、B社に
連鎖することです。巨額手形での連鎖倒産のようになる。CDSを$4
98億引き受けていたAIGを、米政府・FRBが救済せざるを得なかった
理由がこの連鎖です。

5000~6000兆円の世界のCDS(主は米欧)は、個々の会社・金融機
関が清算できないものが、最終的に米政府・欧州政府・FRB・ECBの
負債になります。

●FRBとECBは、2011年、2012年、2013年と、不良債権処理のための
、救済金の拠出を続けるでしょう。CDSの期間は5年が多いためです
。2008年から債務危機が始まっています。以上は、確定的に言える
ことです。

しかしまだ、CDSがかかった破産債務の支払いを保証することにな
る米政府・FRB・ECBそのものの信用(=ドルやユーロの価値)が、
大きく低下したと認識している人は少ない。

▼CDSの契約期間と、大きすぎるための全体無効

CDSでの保証の期間は当事者間で決めますが、一般に5年が多い。料
率(プレミアム)は、過去のデフォルト統計からの確率計算で決め
ています。それしか方法がないからです。

個別リスクには、確率が有効です。しかし、住宅価格の30~40%下
落のように、全地域で同時にローンを支払えない世帯が増え、巨額
の同時デフォルトが起こる「システミックなリスク」を、CDSは想
定していません。

このことを、BIS(国際決済銀行)は分かっています。そのため、
次のシナリオを準備しているかも知れません。(注)BIS:各国中
央銀行の上の中央銀行

【回収リスクの高い債権の増加を促した】
CDSはリスクの高い融資や証券を買うことを、発達させませした。
リスクの高い貸し出しが増えたことと同じです。これが、2008年ま
での、世界経済(特に新興国)の高い成長を促していました。

●リスクの高い債権・証券・債務が、世界に増えてしまった。この
ことが、今、そしてこれから3年の、持続的な問題になります。

世界のGDPが増加し、企業利益が上がって、不動産と株価が上がっ
ているときは、デフォルトの発生は少ない。しかし、世界が低成長
見込みで、不動産価格が下がると、一挙に全体が危機になります。

5000兆円~6000兆円というCDSの保証元本は、世界経済にとって大
きすぎます。ところが、掛けてしまったものは、解消できません。
解消すれば、世界の不良債権が少なくとも500兆円(IMFの09年推計
)は、一度に露呈するからです。今は、期限のキャリーオーバーや
相互の掛け合いを解消する「解け合い」でしょう。

PIIGSのように、欧州政府と中央銀行が、緊急で救済策をとるのは
、資金を貸して当面の破産を避け、CDSの保険支払いを発生させな
いためです。CDSは、デフォルトが起こったとき、巨額支払いが発
生するからです。

■3.FRBが信用供与を増やしたのに、店頭商品にインフレは起こっ
ていない:その理由

中央銀行の信用供与が急に2.6倍にもなれば、普通は金融機関・世
帯・企業が借りて使うマネー量の増大からインフレが起こります。
しかし米国でも、店頭の商品物価のインフレは起こっていません。
理由は2つです。

(注)FRBのように、中央銀行の2.6倍の信用供与は、銀行システム
のマネー・サプライを決めるベース・マネーを、2.6倍増発するこ
とと等しい。ただし今は、商取引の代金決済が、銀行振り込みと預
金口座での金額移転で行われるため、現金の紙幣は要りません。銀
行口座の預金がマネーです。

▼【要因(1)】・・・米国のマネー・サプライが増えていない

FRBやECBによるマネー供給は、保有証券の下落による金融機関の損
失(マネーの喪失)を補うものであったため、経済全体でのマネー
・サプライは、FRBの信用供与の増加ほどは、増えていない。

米国での銀行の貸し付け方法は、企業が発行する証券(社債やコマ
ーシャル・ペーパー)とローン証券の購入です。負債は証券化され
ています。日本の銀行のような「証書貸し」は少ない。ほぼ個人の
住宅ローンだけです。その住宅ローンも、まとめて証券化です。そ
のため、証券の市場価格の下落が、不良債権になる。

【その証明】
金融危機の前の、2008年の米国銀行システムのマネー・サプライは
、$8兆6000億(705兆円)でした。2010年2月は、$9兆4000億(77
1兆円)で、$8000億(66兆円:+9.3%)しか増えていません。

2010年は、逆に、減少傾向が見えます。FRBが$2兆4483億にベース
・マネーを拡大しても、米国のマネー・サプライが増えていないこ
とは、驚愕すべき事実です。
http://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/research/pdf/5074.pdf

マネー・サプライは、中央銀行が金融機関に対し発行するベース・
マネー(基礎の信用供与額)を元に、
・民間銀行システムの預金預かりと融資や証券購入の連鎖の中で、

・無限等比級数で膨らむ預金の総体です。(前掲の構造)

中央銀行がマネーを供給する相手は、普通の時期は銀行だけです。
銀行は、預金を預かって企業や世帯に貸し付けることを繰り返し、
信用創造(乗数金融)をします。

かつて、米国では、FRBによる総信用供与額の約8倍が、米国の経済
の中でのマネー・サプライ(預金)でした。中央銀行が$9000億(
74兆円)の信用供与をすると、それが米国経済の中で、705兆円の
マネー・サプライになっていました。

マネー・サプライは預金ですから、マネーストック(マネーの貯蓄
)とも言います。紙幣だけではない。預金もマネーです。

他方マネーの流通速度、言い換えれば、GDPの商取引に使われる回
転率は年1.6回転で、1980年代の3.6回転からは、継続して低下傾向
です。(注)マネーの流通速度=GDP÷マネー・サプライは、半分
以下に低下しています。

これは、$9.4兆の米国のマネー・サプライ(現金・預金)が、国
債の売買や証券の売買という「金融商品間の取引」で使われていて
、実体の商品取引には向かっていないということを意味します。(
注)部分的に、国際商品(コモディティ)への投機になって、コモ
ディ低価格を50%上げています。コモディティ・インフレは、すで
に起ってます。

▼【要因(2)】・・・店頭商品ではGDPギャップがある

各国の生産力に「6%~10%のGDPギャップ」が生じているので、工
業商品の店頭価格は、上昇していない。GDPギャップは、生産・流
通力と、買われた商品の量の差です。

(注)生産量に限界がある資源・穀物・エネルギー(=コモディテ
ィ)は、インフレ化しています。2010年で、前年比の価格が150%
になった。2009年平均は、2083でした。2010年12月は3131です。(
ロイター指数:日経新聞)

コモディティには、GDPギャップがない。近代化投資が多い新興国
での需要増によります。例えば、実質GDPが10%増えている中国の
粗鋼生産は、日本(8753万トン:09年)の6.5倍もの、5億6803万ト
ンです。世界の粗鋼生産(12億トン)の50%を中国が使います。ビ
ル、自動車、橋、道路の増加のためです。

日本では、今、30兆円(GDPの6.2%)のGDPギャップがあります(2
010年)。米国では、2010年で$1000億(82兆円:米国GDPの7.4%
の需給ギャップがあります。失業が10%と高いためです。

上記は、今から6%~7%のGDPが増えても、店頭物価は上がらない
ことを意味します。失業が雇用されても賃金は上がらないからです

http://www.mof.go.jp/jouhou/soken/kenkyu/zk091/zk091_01.pdf

●以上2つの要因のため、FRB・ECU・日銀がマネー供給を増やして
も、実体経済の商品物価は上がっていません。マネーが、もっぱら
、通貨や金融商品の売買と、損失補填に使われているからです。

●コモディティ・インフレ(2010年は1年に50%高騰:ドル価格ベ
ース)は、近い将来の、商品価格インフレを示唆すると感じていま
す。インフレは、マネーの膨張による物価の高騰です。

■4.FRBのマネー供給と、CDSでの保証になった米欧金融

世界の不良債権の増加(あるいはCDSの満期到来よる露呈)で、銀行
システムの破壊を防ぐことを理由に、中央銀行がいくらまでベース
・マネーを供給できるのか? 以下のような原理による限界があり
ます。 

●「物理的な通貨供給可能量は無限」ですが、「経済的には無理に
なる極点」があります。

(1)金利の下限:
まず「短期金利ゼロ誘導」が、金利での下限極点です。政府・中央
銀行が、預金課税等の方法で、マイナスの金利にすれば、損をする
預金が引き出され、取り付けが起こって銀行システムが破壊されま
す。このため、名目金利でのゼロ金利誘導以上は、不可能です。

(2)量的緩和の上限:
次の手段は、非伝統的手段と穏やかに表現される「量的緩和」です
。これは今のFRB・ECU・日銀のように、中央銀行にとって禁じ手と
される「政府国債や不良証券の直接買い」によって、マネーを増加
供給することです。量的緩和の極点は、インフレの発生です。

インフレ発生は、期待長期金利の上昇を意味します。
このため既発国債価格が下落し、新発国債の金利が高騰します。

1%の長期期待金利の上昇で、10年もの国債は約10%、市場価格が
下がります。金利が2%上昇なら20%の下落です。大量になった既
発国債が20%も下がると、銀行システムの中で、国債が、額面を大
きく割ったMBSや住宅証券のような不良債権になって、中央銀行と
銀行システムはともに、信用創造ができなくなります。「戦時国債
」のようになるのです。

●つまり、(1)インフレの発生、(2)または国債の信用リスクの
発生;このどちらかの要素による長期金利の、わずか2%程度の上
昇が、日本・欧州・米国の「量的緩和」の上限の極点になります。

[原理]長期金利=期待インフレ率+国債の信用リスクです。PIIG
Sでは、消費者物価のインフレ率は2%~4%と低くても、財政破産
からの「国債の信用リスク」が4%~10%に高騰しています。

この4~10%分は、国債のデフォルト確率を示すCDSのプレミアムの
高騰と等しい。このCDSは、銀行間で日々、売買されています。

これを超えて、中央銀行が国債を引き受け続けると、国債の信用リ
スクの増加から、金利はスパイラルに高騰し、ついには国債価値が
なくなります。従って、今の米国・欧州・日本の金融では、金利の
2%上昇あたりが、量的緩和の上限です。

(注)今、PIIGSが、以上の状況にあります。このため2010年5月以
降、PIIGS以外の国(主はドイツ)から、満期が来た国債と対外負
債の償還のための「資金繰り資金」を供給しています。PIIGSは長
期金利高騰(4%~10%)のため、自国の国債が新規には発行でき
ないからです。

▼中央銀行の量的緩和とCDSになった米欧の金融

本稿で述べてきたように、2000年代は国債・社債・企業負債・住宅
ローン証券のいずれにも、債務保証保険のCDSが、元本5000~6000
兆円に対し掛けられています。

●米欧のほぼ、全部の金融資産・金融負債にCDSがかかっていると
判断して間違いがない。CDSでの保証は銀行間ですが、銀行間にMBS
のような不良債権が増えると銀行システムが破壊されるので、中央
銀行が買い取るか、資金供給をします。

●このため、日米欧の全金融資産は、今、事実上、中央銀行の保証
と見ていい。保証するCDSの料率は、財政破産が認識されると、瞬
時に高騰します。以上の構造を、理解しておいてください。

【参考情報:国債の50%を海外に売る米国】
最近の米国債(総額$8兆)の、海外の保有主体と金額を見ると、
以下です。(2010年10月:米財務省) 米国債は、6%程度しか海
外がもたない日本国債と異なり、海外が、50%以上を持ちます。

(注)米国の証券は国債だけではなく、国債よりはるかに多い短期
証券と住宅証券で見なければならない。例えば日本は、対外資産が
555兆円で、ほとんどはドル建ての証券ですが、そのうち米国債は
$8774億(72兆円:13%)分に過ぎません。住宅ローンだけでも、
$11兆(902兆円)あるのが米国です。

【海外の米国債保有は50%以上:米国財務省】
       2010年10月   2009年10月
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中国     $9068億   $9383億 (減少傾向)
日本      $8774億   $7429億 (増加傾向)
産油国     $2139億   $1081億 (急増)
ブラジル    $1176億   $2090億 (急減)
カリブ海    $1337億   $1146億 (増加傾向)
ロシア     $1316億   $1459億 (減少傾向)
台湾      $1312億   $1156億 (増加傾向)
カナダ     $1252億   $ 448億 (急増)
スイス     $1013億   $ 805億 (増加傾向)
その他海外 $1兆5715億 $1兆0764億 (増加)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

合計    $4兆3102億  $3兆5761億
http://www.treasury.gov/resource-center/data-chart-center/tic/Documents/mfh.txt

■5.バブル経済が「証券バブル」に転じた

▼米欧

中央銀行の増加マネー発行(増加信用供与)は、FRBが筆頭ですが
、ECB(欧州中央銀行)もFRBに類似しています。価格が下落し、金
利が5~12%に高騰したPIIGSの国債と証券を買い取り、貸し付けて
います。市場では暴落したギリシア債、アイルランド債、ポルトガ
ル債、スペイン債です。これに対してもECBの増加マネー発行です

【バブルとバブル崩壊】
端緒は、2007年に始まった米国の不動産価格のバブル崩壊でした。
バブルは、その不動産を買って収益を上げることが困難になる価格
であるにもかかわらず、市場の大勢がもっと上がると見てキャピタ
ル・ゲイン(買った時の価格と売る時の価格差)を求め、高く買わ
れるスパイラル(螺旋階段)に入ることです。

1929年の大恐慌も、株と住宅価格のバブル崩壊がきっかけになった
ものです。株と不動産(リスク資産)で、時折、こうしたバブルが
起こります。株ではPER(株価÷1株当たり次期予想純益)が25倍や
30倍を超える。

日本のバブル(1989年末)では、株価のPERが60倍でした。株価が
、60年分の純益をリスクゼロで株価が見込んだことになりますから
、明らかなバブルです。(注)しかし、バブル価格の渦中では、人
々は、もっと上がるという集団的な期待を抱くので、これが見えな
い。

不動産では、普通の所得の人が、年収の4~5倍で買える価格を超え
る価格がバブルでしょう。年収の4~5倍を超える住宅にローンを組
むと、安定した収入増加が続かない限り、誰でも、ローン元本と金
利の支払いが困難になります。このため買いが減れば、バブル価格
は崩壊します。価格は需給で決まるからです。

▼原因

不動産と株のバブルは、GDPの増加をはるかに超えるマネー・サプ
ライの増加を原因に、起こります。例えば中国の最近のマネー・サ
プライの増加は今30%付近で、実質GDPの増加(10%)の3倍です。
(注)今、中国は、株と不動産バブルを怖れ、0.25%ずつ金利を上
げ、貸し出しを絞っている最中です。

金融機関の信用創造が行き過ぎ、民間と政府に増加マネーが溢れ、
貸し付けられて株や不動産のバブルが起こる。このバブルは、価格
が多くの人に「極点」であると認識された途端に、ピーク価格の、
(古くから言われる)半値・8掛け・2割引(32%)に向かって下が
る「バブル崩壊」を生みます。

【自己強化価格になる】
資産価格は、高いときも低い時も、50%以上は行き過ぎます。原因
は、社会の中に生まれる共同幻想(集団心理)です。

1989年に、日本の地価が70%や80%も下がるという認識を持ってい
た人は、極少数(数%)だったでしょう。毎週、高い物件は100万
円も上がっていたからです。私自身、住宅を買おうかとも思いまし
たが、いざ買う段で、あまりの高さにやめました。

当時は、土地担保があれば銀行がいくらでも貸していたお金で買っ
ていれば、自己破産したかも知れません。幸運でした。

同様に、2006年の米国(住宅価格の頂点)に、中位の物件で3000万
円~5000万円と2倍になった米国の住宅価格が、いっせいに下がる
という認識の人は少なかった。FRBの議長グリーンスパンも、米国
の住宅価格はバブルではないとしていました。

「バブル価格は必ず壊れる」という格言通り、2007年から崩壊向か
い、2008年の金融危機に至ります。(注)1990年にバブル崩壊を経
験していた日本から見れば、米欧そして中国バブルの崩壊の予測は
、容易でした。

▼金融工学と証券化金融という新しい要素

前述のように米国では、特に2000年代に、金融工学による証券化金
融(デリバティブ金融)が発達していました。原資産(住宅ローン
の回収金)担保にして、その住宅ローンを多く集め、リスク計算し
て組み合わせてMBSの証券として、金融機関に売る方法です。

日本の不動産と株バブル崩壊では、証券化金融がごくわずかだった
ため、ローン個々の不良債権化でした。それが、日本政府の公称で
は100兆円、(当方の推計では)200兆円ありました。

これが原因になって、金融機関の信用創造力(マネー供給力)が失
われ、過去20年の経済成長がゼロになっています。

金融機関は、自己資本のほぼ12.5倍のマネー(融資)を創造できま
す(自己資本比率が8%の時) しかし、金融機関が50兆円の実質
的な損失を蒙ると、12.5倍つまり625兆円の信用創造分が失われま
す。乗数金融は、不良債権の発生で、その12.5倍もマネー・サプラ
イが収縮するのです。

(注)現在も、日本の金融機関には、時価評価されていない未処理
の不良債権が隠れています。銀行貸し付けの平均金利は、今1.56%
と極度に低い。業務コストは約1%です。1.59%という低い金利で
は、10億円を融資した100社のうち、1年に1社が潰れて(倒産確率
が1%)、10億円の融資が50%以下しか回収できないと、不良債権
が発生します。

今の超低金利は、貸す側にとっては、低金利の不良債権が発生しや
すくなることです。このため、今のように低すぎる金利では銀行が
融資できないという事態も起こります(現在の日本)。

【米国の事情】
米国では、前述のように、住宅ローン$11兆(902兆円)のほとん
どが証券化され、証券価格が保証されて売却されています。持ち手
は金融機関です。CDSのプレミアム(1%~数%)を受け取って保証
する金融機関もある。国債より多いのが、米国の住宅ローンです。

この証券化金融のため、住宅価格の値下がりが、一挙に、米国金融
全体の危機になった。CDS(回収保証保険)がかかっていて、ノン
リスクとされていたAAA格のMBSの市場価格が、60%に下がったため
です。ヘッジ・ファンドが買っていた、金利の高いBBB格の証券は
、額面の20%~30%という悲惨さでした。

【巨額な信用収縮が起こった】
これによって金融機関の自己資本に、
(1)仮に(少ない)100兆円の損失の確定があって、自己資本減の
打撃を受けると、
(2)それまでは12.5倍の信用創造をしていた民間金融機関に、125
0兆円の信用収縮の必要が訪れます。これが08.9.15でした。

この信用収縮は、米国経済の中から1250兆円のマネーを抜く必要が
あることを意味します。これは保有し、売ろうとした証券が売れな
いという「市場消滅」を意味します。

市場消滅とは、「計算上の理論価格はあっても、その価格での買い
手が消える」という、金融関係者がもっとも恐れる事態です。1億
円の理論価のものが、5000万円でも売れなくなる。これは金融面で
は、金利の高騰です。

【FRBのマネー供給】
これを防ぐために、FRBが上記のように短期間で2.6倍の増加マネー
供給を行っています。方法は、国債と不良債権の買い取り(MBS)
です。マネーの最終的な保証をするのは、FRBの短編映画が見せた
ように、政府の財政信用です。その証券が国債です。

国債の金利が、その国の金利(マネーの価格と言っていい)の基礎
になります。国債金利+リスクプレミアム=貸付金利(=証券金利
)になる。

今、日米欧の中央銀行は、短期金利をゼロに誘導するためのマネー
供給量の調節を、日々、行っています。

国債と社債が売買される債券市場で、
・売りに出た短期金利0.2%の国債(償還が3ヶ月内の短期債)が売
れにくくなって、
・金利が上がる気配があると、
・中央銀行がその国債を買ってマネーを供給し、短期金利をゼロ付
近に誘導しています。

▼ゼロ金利で起こったのが債券・国債バブル

●これによって、今世界の金融に「証券価格のバブル」が起こって
います。低金利の、価格下落のリスクが大きな債券が、高い価格で
買われるというバブルです。

住宅価格バブルと、株価のバブルを生んだマネーが500兆円減って
も、その分をFRBやECBが補いました。このためゼロ金利の資金が50
0兆円以上供給され、ゼロ金利マネーによって、
(1)低利の国債が売れる国債価格のバブル、
(2)及び、国債以外の債券のバブルになっています。

以下のPIMCOの投資・投機行動の動きで、FRBの、価値が下がった住
宅証券への資金供給が、どんな方法だったかがわかります。そして
、今が「証券・債券バブルの時期」であることもわかります。

■6.世界の債権王:PIMCO(ビル・グロス)の動き

米国に、一度に$1兆を動かすと言われる、巨大ヘッジ・ファンド
(PIMCO:元本資金20兆円:運用資産$1.1兆:90兆円)があります
。代表は有名なビル・グロス氏ですが、一般にはなじみがないかも
知れません。

(注)減っていた世界の大きなヘッジ・ファンド(約80本)の元本
資金は、今再び、FRBのゼロ金利マネーの借り入れで$2兆(164兆
円)に回復しています。

世界の債券市場は、世界の1年のGDPに匹敵する5000兆円と言われま
す。一度に90兆円を動かすビル・グロスのPIMCOが最大です。

PIMCOは、「これからの世界経済はニュー・ノーマル(新しい普通
)」に入ったと言う。2008年までの世界経済(GDP)は、新興国(3
0億人)の5~10%実質成長と、ゼロ成長の日本を除く先進国(10億
人)の2%~3%の成長によって、5%成長と高かった。

最終段階(2008年)で、2000年代の成長を促したバブル経済が崩壊
した。世界経済の成長率は、今後は米欧で金融規制も強化されるた
め低下するという意味です。定義はありませんが、たぶん世界の実
質GDPで、2%以下の成長率を言うのでしょう。

日本の経済成長は、世帯所得と設備投資の減少のため、内需は増え
ず、アジアとアメリカの外需期待(輸出増)によるものです。世界
が「ニュー・ノーマル」になれば、日本のGDP成長率は鈍化します

(注)米国経済は、世界に$19.8兆(1624兆円)を投資し、世界か
ら$23.3兆(1911兆円)を借りています。このため、世界のGDPを
いつも意識しています。日本が国内だけを見るのと相当に違います
。理由は、米ドルが世界貿易の60%の基軸通貨として認定されてい
るからです。新聞を読んでも、世界が記事になっています。

▼2009年のPIMCOの、奇妙な投資・投機

PIMCO(ピムコ)は、住宅価格のバブル崩壊で住宅関連のMBS証券が
60%に暴落したとき、世界の金融機関から売られたGSE債を一手に
引き受け、その後、FRBに売って利益を出しています。

(注)MBSは住宅ローン担保証券です。GSE債は、不良債権の増加か
ら国有になった住宅証券会社(ファニーメイ・フレディマック)が
発行して保証する住宅証券です。

PIMCOの買いは、奇妙な動きです。「政府・FRBが住宅証券の下落を
止めるための策を取ることを、前もって知らない限り」、買うこと
はできないでしょう。

住宅と商業用不動産価格が同時に下がり、ローンのデフォルトと、
抵当流れの物件が日々増えている時期に、なぜ火中のGSE債を、暴
落のリスクを怖れず、買うことができたのか。

PIMCOが買った後、GSE証券をFRBが買うか価格保証をしたためです
2009年の、GSE債の取引によって、PIMCOは運用資金(預かり元本が
20兆円:レバレッジで90兆円の運用)で、元本に対し、13%(2.6
兆円)という当時のヘッジ・ファンドとして破格に高い利益を得て
います(2009年:朝倉慶氏)。

PIMCOの70兆円の借り入れは当然、FRBのゼロ金利資金です。

PIMCOが買ったGSE債は、$5000億(41兆円)です。41兆円も、市場
では価格が下がっているGSE債を買うことは、「政府・FRBのいずれ
かと、特別の関係がない限り」不可能でしょう。リスクが高すぎる
からです。

PIMCOは、FRBの別動隊にも思えます。どんなインサイダー取引がFR
Bとの間にあったか、伺い知れません。国の経済と全金融を左右す
る運用額を、PIMCOや他のファンドがもっています。ゴールドマン
・サックス等も同じです。これらが、買い超をすれば100%上がり
、売り超なら100%下がる。

FRBのゼロ金利の資金は、こうしたヘッジ・ファンドや投資銀行に
貸されています。今日のFT紙(10.12.29)の、一面トップは、巨大
銀行がFRBのゼロ金利マネーを借りている主体であるという記事で
した。

PIMCOが、今言っているのは、「世界の国債・債券は30年も続いた
バブルの上にある。」ということです。重要な発言に思えます。

             *

以上が、第1部の訂正版です。同時に送った第2部は、昨年末に送っ
たものと同じです。今年もよろしくお願いします。       
     

                 2011年1月2日 吉田繁治記

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
  <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで>
  ビジネス知識源 プレミアム(週刊:630円/月)Vol.517

       <517号:2011年の経済予測:2部>

        2010年12月29日:経済予測
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com
有料版の申込み/購読管理 http://premium.mag2.com/begin.html

  著者へのメール    yoshida@cool-knowledge.com
  著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

前のメールの、■5.に続くものです。

■6.ロボット・トレーディングが相場を決めている

PIIGSの国債を売り崩す先鞭をつけたのも、ゴールドマン・サック
スと、傘下のヘッジ・ファンドであることは、知られています。

米国SEC(証券取引委員会)は、インサイダー取引の疑いで調査し
ています。結果は、曖昧に終わるでしょう。米国住宅証券の売り崩
しに先鞭をつけたのも、CDSを掛けたゴールドマン・サックスでし
た。証券価格の下落によって、利益を得る。

▼取引の実体が、調査でも分からない

今の株を含む、証券や商品先物取引の、ほぼ70%はあらかじめプロ
グラムを組んだロボット・トレーディングによる自動売買です(CT
A:Commodity Trading Advisor:NY証券取引所)。

日本株も同じです。最大で、1万分の4秒で売買されています。
このCTAの「法的な規制」はない。

1秒で最大2500回;1時間で900万回;5時間で4500万回の売買ができ
ます。プログラムは、人間が組んだものです。

ロンドンの金融街シティ近くの、最大のヘッジ・ファンドである『
マン・インベストメント』を訪問したとき見たのは、メインフレー
ムの高速コンピュータシステムだけでした。どんなプログラムかは
極秘です。ただ、過去の運用結果(当時、年率平均で20%の継続的
な利益)を見せられました。

1日だけで、最大4500万回の自動売買の記録は、後で、何か不正が
あるとSECが調べようとしても、量的に不可能です。そのため、い
つも曖昧な調査の結論になる。

【事件】
2010年5月6日の、午後2時15分:

米国を代表する優良企業のP&G株が、CTAでの売りにかかりました。
P&G株の瞬間下落を受け取った他のファンドのCTAプログラムが反応
し、ダウ工業株の指数は、40分で700~900ドル下げました。
この事件を記憶されている方も、多いでしょう。

SECの調査では、P&Gの株を100万株売るというところを、桁を間違
え、1000倍の10億株も売ったことが原因とされました。これが修正
され、事なきを得たのです。

1000倍の桁間違いでも売買は成立し、相場は大きく動きます。上が
るにせよ下がるにせよ、相場の大変動で利益を出すのがヘッジ・フ
ァンドです。古典的な、ゆっくりした売買のファンダメンタルズ投
資からは、一変した世界です。

実は「1000倍の誤発注(10億株の売り)という結論付け」は疑わし
い。真相は、誤発注を装った「暴落の実験」でしょう。こうした発
注で異なるCTAプログラムをもつ他のファンドが、瞬時にどう対応
するか調べたと推測します。

▼(推測)実験だった

相手を調べるには、誤発注という手段しかない。コンピュータ将棋
で、定石外れのとんでもない手(あるいは名手)を指し、相手のコ
ンピュータがどう反応するか調べるのと同じです。投資銀行とヘッ
ジ・ファンドの利益はCTAにかかっていますから、真剣です。

瞬間自動売買では、損を招く大きなレレバレッジを掛けた金額の誤
発注をしたら、わずか1秒でも、仕掛けたファンド自体がつぶれま
す。このため、必ず確認やサーキット・ブレーカー(一定値以上の
売買禁止)を作ります。それがないと、ファンドも、いつ潰れるか
不安で一睡もできないはずです。

数10分で、大きく全体相場が動く。株、証券、債券、商品の先物相
場は、すべて差金決済のレバレッジ投機です。特に、国債を含む債
券相場では、先物の売買が現物売買よりはるかに大きい。

結果:<誤発注の実験で、10億株を空売りすれば、ダウ工業株の相
場は、いろんなファンドのCTAが反応し、1時間内に1000ドルは下が
ることが分かった>

空売りや先物売りでは、[下げた1000ドル×売った株数]の利益に
なる。好機を見計らい10億株の売りを行う。実験の目的はこれでし
ょう。

1秒で最大2500回の売買なら、元金が1億円で2500億円の売買になり
ます。1億円に対し、わずか0.1%(10万円)の利益を積み重ねても
、1時間で2.5億円です。もちろん、売買結果は利益ばかりではない
。1日の利益=利益累積-損失累積です。

フランケン・シュタインが支配する劇画の世界が、今の株・証券・
商品取引です。わずかな利益(または損)を、売買回数で積み重ね
る。

▼時間圧縮

現代の相場では、過去の1年が1日に圧縮された時間短縮が行われて
います。このため1日の危機で、世界が巨大な信用収縮に至る。タ
イム・マシンとも言えます。投機の核兵器と言ってもいい。

株価・証券相場・商品相場は、教科書に書いてあるような「今日の
新しい情報の解釈と意味づけ」で動くということではない。売買の
金額の大きさで動きます。個人投資家が、1年の売買で損得合計の
結果、マネーを失う理由でもあります。

▼禁止を求める

唯一の対策は、瞬間売買するCTAの法的な禁止です。しかしこれを
行えば、ゴールドマンやヘッジ・ファンドは、日本では、取引がで
きません。売買の60%を占めるガイジン買いも、なくなる。

世界的に禁止するなら、ゴールドマンを含み、世界のヘッジ・ファ
ンドは消えるでしょう。利益がなくなるからです。このため投資運
用を委せる人もいなくなるからです。

当方、「いずれ世界の国債を売り崩すはずのCTA」は、今から、禁
止すべきと考えています。

金融立国を目指した米国と英国は、金融自由化と市場原理主義の名
目で規制を撤廃しました。金融立国とは、国債を、空売りや先物売
りして売り崩し、財政を破産させ、投資銀行とヘッジ・ファンドが
、国債下落によって利益を得ることでもあります。

禁止とは逆に、東証は、2010年1月に、ゴールドマンやヘッジ・フ
ァンドの取引に対応できるコンピュータシステム(システム名:ア
ロー・ヘッド)を、必死になって開発しています。

日本は、米国の要求に対し従順です。官僚と政治家が、正面を切っ
て、米国の要望に対し、国益の観点から反論しないことが原因です

日本でも「誤発注」とされる事件が時折、相当回数にわたって、起
こっています。英米系ヘッジ・ファンドが利益を求める、憂鬱にな
るような現実が実際にある。誰がするのか分からない。ダミーを使
うからです。

金融は、金融機関による富の収奪の戦争でもある。マレーシアのマ
ハティール首相が、ソロス・ファンドによるタイのバーツ売りに始
まったアジア通貨危機のとき、「ヘッジ・ファンド悪人説」を言っ
た理由です(1997~98年)

【参考】
90年代からの「日米構造協議」の後、日本は米国からの、多岐に渡
る「年次改革要望書」に、ほぼ100%従っています。米国の目的は
「日本経済の弱体化」と「ジャパンマネーの、米国による利用」で
す。

これに乗ったのが、米国債を30兆円買った小泉構造改革と竹中大臣
でした。以下は2001年分です。毎年、出ています。日本政府の経済
政策がこれだったのです。
http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-jp0025.html

■7.国債・社債・債券の価格原理と財政

▼資産・証券バブル

資産・証券バブルの渦中にあるときは、当事者は、バブル価格であ
ることを意識しないと書きました。

株価は、企業の利益見通しと金利の要素があり、若干複雑ですが、
国債や社債、および債券の市場価格は「期待金利の変化」で決まる
ので、要素が少なく単純です。

【重要】
国債の期待金利は、「予想インフレ率を含む名目経済の期待成長率
+国債の価格変動の予想リスク率」でしょう。この2つの要素の中
で、国債の価格変動の予想リスク率が上昇しています。予想インフ
レ率を含む名目経済の期待成長率は低い。

【国債は・・・】
100万円で、金利1.24%の日本の10年国債(現在の金利)は、100万
円で買うと半年に1回利払いがあり(0.62%:6200円)、10年後の
満期に100万円の額面の償還を国家が保証しています。

デフォルト(支払い不能)や、返済を伸ばすリスケジュールのリス
クもありますが、日銀が買い支える間は、額面が償還されないリス
クはない。そのため無リスクとされ、あらゆる証券の中でもっとも
金利が低い。格付けも普通AAA(無リスク)です。

【市場の期待金利が国債価格を決める】
しかし10年を待たず市場で売るときは、その時点の、市場の期待金
利で、価格が変動します。

短期のゼロ金利を日銀が敷き、10年債の金利が1%付近であるとき
は、これ以上、長期金利が下がることは期待できない。

900兆円の国債を保有し、増加買いしている金融機関や政府系金融
も、金利が上がり、途中価格が大きく下がる見込みなら損を怖れ、
売るでしょう。

短期ゼロ金利は、通常の経済ではあり得ないものです。
今、日米欧は、異常な状態にあると見なければならない。

ところがこの認識も、今、わが国では薄くなっています。1997年の
金融危機以降13年も続いているので、ゼロ金利が当たり前のような
「異常感覚」になっています。しかも日米欧が同時に、短期の目標
金利をゼロ付近に置いています。

これが、超低金利の国債価格の、高すぎる歪みを追求するヘッジ・
ファンドに利益の機会を生みます。こうしたことから得られる金融
の利益は、一方の損が他方の利益であり、(短期では)全体がゼロ
サムです。

米英では、金融機関の利益は国益と反することがあっても、追求さ
れています。ゴールドマン・サックスが、MBSや住宅証券を空売り
して、住宅証券を保証する政府、保有する金融機関や個人投資家の
損失に対応した利益を得ることも大いにある。

CDSを掛けた住宅証券の売り崩しが、これでした。このため、国益
を追求するオバマ政権は、ウォール街とも対立しています。

【計算】
単純化するために単利で計算した「期待金利と、10年の残存期間の
、国債価格の関係」は以下です。社債は国債価格より、企業の破産
リスクがある分(0.5%等)、金利は高くなりますが、価格原理は
同じです。

国債価格=(1+1.24%×10年)×100
          ÷(1+期待長期金利×10年)

【期待金利の低下は国債価格を上げる】
単利で計算します。金利水準が1%台と低い時期は、単利も複利計
算でも、結果はほぼ同じです。

中央銀行が短期金利をゼロに低下させたことが、国債バブルと債券
バブルを生みます。ゼロ金利以下はないからです。預金に税をかけ
れば、実質的にマイナス金利ですが、そうなると、皆が預金を引き
出して現金に換えるため、預金税はあり得ません。

長期金利は、長期国債の売買市場で決まります。市場の期待長期金
利が1.24%から0.8%に下がれば、以下のように国債価格は上がり
ます。(注)1.24%から下がる余地は少ないでしょう。

国債価格=(1+1.24%×10年)×100
     ÷(1+0.8%×10年)=112.4÷108=103万7037円

【期待金利の上昇は、国債価格を下げる】
逆に市場の期待長金利が1.24%から3%に上がると、100万円の国債
価格は以下のように下げます。

国債価格=(1+1.24%×10年)×100
     ÷(1+3%×10年)=112.4÷130=86万6462円

100万円で買った国債の、市場価格は14%下がって、86万6462円に
なります。長期金利で3%は、実に、普通の金利です。(参考)米
国の長期金利は今3.52%、ユーロ債が2.97%、中国が3.82%です。

今、日本の国債(約900兆円)の、長期債と短期債を合わせた平均
残存期間は6年です。3%への期待金利の上昇で、以下のように下が
ります。

国債価格=(1+1.24%×6年)×900兆円
       ÷(1+3%×6年)=967÷1.18=819兆円

(注)概算では、金利上昇分の[1.6%×6年≒10%]下がると判断
していい。これが、新聞で金利上昇(債券価格下落)と書かれるこ
とです。

▼短期金利ゼロの中で、長期期待金利が上昇すると国債は売られ、
期待金利は、短い期間に高騰する

期待長期金利3%の結果として、国債をもつ金融機関には、[900兆
円-819兆円=81兆円]の時価での損失が生じます。こうなると金
融機関は恐怖に駆られ、先を争って長期債を売るように、相場の心
理(共同幻想)が一変します。実際に自分で国債を多額に持ってみ
れば、この心理が良くわかるはずです。

中央銀行が量的緩和もして、短期金利を0%付近に抑えようとして
いる環境で、
・市場の参加者が決める国債価格が下落すると、
・もっと長期金利が上がるのではないかという恐怖に駆られます。

日銀は、900兆円の国債が発行されている中では、利上げはできな
い。
従って、こうした長期の期待金利の上昇は、「国債リスクを怖れた
市場での国債売り」から発生します。

・多くの人が売り始め、市場が売り超になった。
・自分が遅れれば損が大きくなる。

日本国債だけではなく、米国債・ユーロ債にも、今まではなかった
「信用リスク分」が付加され、格付けが下がる気配もあります。日
本国債にかけるCDS(財政破産確率を示す)は、今、1年で0.6%付
近です。

ギリシア債は破産確率が10%、アイルランド債6%、ポルトガル債6
%、スペイン債4%です。この率が3%付近を越えると、売買市場が
ほぼ消えます。

前述のように1.24%の低金利の長期国債で、長期の期待金利が更に
下がって、国債価格が上がる確率は少ない。逆に3%に上がる確率
が大きい。このことは、国債のディラーにも認識があるでしょう。

米国FRBが、「QE2」で米国債を$6000億増やして買うと言った途端
に日米欧の長期金利が高騰し、ドル、ユーロ、円の国債は売られて
、同時下落しています(12月9日)。

FRBの国債買いの表明に反して、ドル10年債の金利は2.55%が3.74
%に28%も上がった。円債の金利は0.950%から1.224%に29%上が
り、独マルク債は2.392%が3.032%へと27%上昇し、英ポンド債は
3.005%が3.557%に18%上がったのです。これは、世界の国債が、
1%の金利上昇に対し10年債で10%、瞬間下落したことを示してい
ます。(注)その後、国債買いが入り、期待金利は下げています。

実際に、市場の長期期待金利が「傾向として上がり始めると」、国
債の売りが増え、国債価格が一層下がって、金利は更に上がるので
はないかと思うように変化します。

世界でもっとも金利が低い日本の国債が、価格ではもっとも大きな
バブルでしょう。

▼長期期待金利の3%への上昇で、国家財政は破産します

3%に期待金利が上がると、日本政府の利払いはどうなるか? 

政府は1年に、[900兆円÷平均残存期間6年=150兆円]を借り換え
します。借り換えとは、発行時点の新しい金利での売却ということ
です。

借り換え債に加え、40~50兆円を新規に増発します。間をとって、
45兆円とします。

150兆円+45兆円=195兆円の国債が3%の金利に上がります。195兆
円×1.24%=政府の利払いは2.4兆円です。195兆円×3%=5.85兆
円です。

政府の利払いは、毎年3.45兆円も増えます。これは社会保障費(年
金+医療費+生活保護+失業保険等)の、年々の増加額3兆円付近
より大きい。ところが、政府に残された財源はないのです。

経済の成長がない中で、以上のような、財政リスク(=政府の信用
リスク)が原因の[悪い金利の上昇]が起こると、
・企業の利益も利払いが、負債の1.6%から3.5%付近に増え(2.2
倍に増えたことになります)、
・企業利益は利払いの増加分減って法人税も減ります。
 
政府の財源は、一層、しぼみます。

【既発国債900兆円の圧力】
既発国債が900兆円と、国全体の預金(マネー・サプライM3:1078
兆円:10年11月)を食ってしまうくらい大きいので、期待長期金利
のわずか3%への上昇にも、国民経済の耐久力がない。

長期金利が3%に上がれば、わが国の政府財政はほぼ破産します。

政府財政の破産は、約束している公務員給料や政策費、および福祉
費の支払いができなくなることです。財政破産になると、政府の財
政信用を元に価格がつく国債は更に売られ、価格リスクから金利は
10%に向かい暴騰します。

【企業と同じような、毎月の資金繰りがある】
例えば、2011年度の、わが国一般会計の予算案(国会の議決前の政
府案)は以下です。

  【一般会計歳入予算案】    【同 歳出予算案】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
税収予算  41兆円(37兆円) 政策費  71兆円(71兆円)
赤字国債  44兆円(44兆円) 国債費  21兆円(21兆円)
埋蔵金利用 7兆円(11兆円)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

合計    92兆円(92兆円) 合計   92兆円(92兆円)

【歳入は予定】
歳入の予算案は、毎月の合計税収の予定です。予算にすることがで
きても、企業や個人の申告納税があるまでは未確定です。赤字国債
も毎月の発行であり、金利次第で未確定な部分を含んでいます。

【歳出は確定】
他方、歳出の政策費は、決めた支出です。
国債費は、長期金利の上昇があると、増えます。

政府の予算は、予算案を作った段階で確定だとみる人がいますが、
それは、誤りです。政府も企業と同じように、売上が歳入であり歳
出が経費です。経費は確定していますが、歳入は確定していません
。財務省が、毎月、資金繰りをしているのです。

【デフォルト】
国債価格が一層下げるとともに金利は3%以上に上昇します。そし
て、高くなった利払いができなくなって、デフォルトまたは利払い
の遅延に向かう。

1、2週間で10%の金利に上がって、国債が暴落したギリシア、アイ
ルランドのようになる・・・

(注)両国は、IMFとドイツが中心になったECBが救済資金を貸して
います。この救済資金も、両国にとっては負債の増加です。

PIIGSは、
・財政支出を減らし、
・国民と企業に対しては増税し、
・金利高騰で増えた国債の利払いをしながら、
・経済(GDP)を成長させるという、
 同時成立が不可能なことを行わないと、緊急支援の負債増加によ
って、却ってデフォルト・リスクが高まるのです。

■8.中央銀行の短期ゼロ金利策は、国債・社債・債券バブルを生む

▼金融機関にとって国債買いが有利な運用になる

中央銀行が、景気、金融対策のためゼロ金利を敷くと、以下のよう
なことが起こります。

<中央銀行や他の金融機関から短期ゼロ金利の資金を借り、1.24%
と低い金利の国債を買えば、金融機関は1.24%の利益を得る。1000
億円買っても、業務コストは入札だけで、ほぼゼロ。>

これは金融機関にとって、目の前の濡れ手で粟の利益です。このた
め、1.24%の国債でも額面価格で売れる。これが、中央銀行のゼロ
金利策が生む「国債バブル、社債バブル、債券バブル」です。

日銀は、金融危機の1997年以来13年間も、ほぼ短期ゼロ金利を続け
ています。これが、低利の国債が売れ、国債残高を900兆円に増や
しても、政府の利払いが1年10兆円で済んできた理由です。

【企業融資は1%台の超低金利では、リスクがとれず、逆に減る】
他方、企業への融資は、1%の業務コストがかかり、1%の回収リス
クを見込まねばならないので、1.6%の金利では、3ヶ月内の短期資
金しか、貸しにくくなる。(注)日本国債でも、デフォルト・リス
クは今0.6%ですから、企業への融資のリスクが1%あるのは当然で
す。

こうして現在のような1.6%水準の企業融資の金利は(日経新聞統
計)、逆に、企業への資金供給を減らす効果になってしまうのです

日本経済が伸びない原因は、融資のリスクが取れない日銀のゼロ金
利策にもあると考えています。

▼国債の低金利バイアス(偏向)が起こった:国債価格はバブル

以上の事情から、政府の赤字財政と国債発行に、歯止めがなくなっ
てしまった。小泉内閣が2011年の達成を約束したプライマリー・バ
ランスは、まるで消えています。何を根拠にしたものだったか?

(注)プライマリー・バランスは、国債発行を除く歳入(税収+税
外収入)で、政策経費が支払える状態です。11年度予算では、23兆
円円のプライマリー・バランスの赤字です。なおこのプラマリー・
バランスは、わが国財務省が使っている苦肉の固有用語でしょう。

日銀が、13年間もゼロ金利策を敷いていなかったら、国債の金利が
上がるため、1年40兆円もの国債増発はできず、財政は緊縮に向か
い、政府借金の歯止めのない増加はなかったはずです。

わが国の国債と社債を含む債券には、今、日銀の13年のゼロ金利策
によるバイアス(偏向)がかかっています。

(注)米国は、海外に国債の半分を売らねばならないため、日本や
ユーロより高い長期金利になっていて、その点で、低金利バイアス
の価格部分は、日本より少ない。

日本の国債・債券バブルは、ヘッジ・ファンドのように「売り崩し
で利益を得る」ところにとっては、標的になりやすいでしょう。

いくらの空売りや国債の先物売りの超過で、日本の国債価格が大き
く下がり、金利が高騰するか・・・たぶん30兆円くらいでしょう。

このときは、金利が急に上がって超円安になります。株価も大きく
下げる。日本の政府は、米国債売りで対抗するかも知れません。

90兆円の運用資金を預かり、2009年には50兆円のMB(住宅ローン担
保証券)を買ったPIMCOにとっては、30兆円は容易な金額です。こ
れが怖い。そのとき日銀は、売られる円国債を必死に買うでしょう
(長期国債の買い切り)。これがマネーの増発です。国内の金融機
関は、どう動くか?

英ポンド建ての国債を売り崩したジョージ・ソロスと、ポンド債を
買って防衛し、結果は破れた大英銀行(BOE:Bank of England)の
ようになる。ソロス・ファンドに対し、BOEに勝てる資金を貸した
のは、世界の大銀行の大株主であるロスチャイルド家でした(1990
年の歴史的事実です)。

(1)ドル暴落とドルの長期金金利(現在3.52%)の高騰が早いか
、(2)円暴落と円の長期金利(現在1.24%)の上昇が早いか、
(3)ユーロ暴落と長金利上昇か? 

2011年はこれを競うことになるでしょう。

【後記】
今年もお世話になりました。来年が善き年であるよう祈っています
。渾身で書きます。

米国の異常な金融状況には、本稿で分析をしながら改めて驚愕して
います。ロボット・トレーディングの、1日も早い世界的な禁止を
求めます。

金融は、ロボット・トレーディングとファンドによって、不公正き
わまりない市場になっています。健全な倫理観をもつ米国人なら、
皆が本能的に嫌うUnfairな市場です。金融の世界が分かりにくいた
め、ゲームの不公正が放置されています。米国と欧州は、体重制が
なかった日本の柔道すらを体重制に変えたでしょう?

古典的な金融人であるボルカーを擁するオバマ政権への期待がいい
でしょうか。しかしながら・・・民主党の政治資金源は、ウォール
街です。

わが国の、金融庁(現在は自見庄三郎大臣)でしょう。
自見氏が金融政策で適材であるかどうか。

金融で資本規制の単独主義をとっても、日本は預金が800兆円と多
いので、十分にOKです。しかも円国債は6%しかガイジンは買って
いません。中国A株(1000銘柄)のような、国内取引に制限する規
制を設ける。B株(100銘柄)はガイジンが投資、売買ができます。

国債の空売り規制はまるで意味がなく、逆に先物売りを招きます。
先物売買を禁止すれば、国債市場は消滅します。売りに出しても価
格がつかないという事態です。こうした規制は意味がないどころか
、逆に国債危機の深刻化を招くのです。

加えて言えば、現在の株式市場では、大口投資家・投機家が、大き
な金額の先物買いや売りによって利益を得ています。

例えれば、ヘビー級の、身長2メートルの巨人であるロシアのクリ
チコと、フライ級あるいはモスキート級が、ボクシングをしている
ようなものです。

技術や情報で、モスキート級が勝っても、マネーのパワーで、ヘビ
ー級のファンドや投資銀行に、数ヶ月経つと、ほぼ100%負けます
。もともと同じ土俵で戦うのが、不公正です。なぜ、これが放置さ
れているのか? 個人投資家のマネーを収奪するためでしょうか?

900兆円の残高の、日本国債の売り崩しによる利益は、巨大です。
自然に起こるのではない。ヘッジ・ファンドが起こします。これも
、確定的に言えるのです。

1990年に、時価600兆円だった日本株の価格の極端な歪み(PER 60
倍)を狙って空売りし、巨大利益(損と利益は短期ではゼロサム)
を収奪したのは、米英系のファンドと投資銀行でした。

破産にも至った巨額損をしたのは、日本人、日本企業、金融機関で
した。もともとは、自分たちで作った、バブル価格が悪かったので
す。
それにしても、こうした、富のあからさまな収奪は、忍びない。

政治家と財務官僚が日銀に、ゼロ金利と国債買いを要求しているこ
とが、国債価格のバブルを生み、売り崩しで利益を得ることが容易
な市場を作ってしまっています(これが現在)。

PIIGSの国債も、ドイツがいるユーロ内なので、大きな財政赤字額
に対し、市場の金利が低すぎた。これが、ゴールマンとヘッジ・フ
ァンドに利益の機会を提供したのです。

国債価格が、期待金利の上昇によって崩れ、妥当な期待金利になっ
ていれば、ヘッジ・ファンドの機会は、なくなる。

そのためには、GDPを減らしても、政府の赤字財政を縮小すること
、つまり40兆円の総報酬の、公務員カットに進まねばならない。こ
れを放置したままの拡張財政(92兆円)を続ければ、貯めた国益が
、英米の金融機関とファンドに収奪されます。火を見るより明らか
なことです。

財政破産で国債が下落する時期が迫っています。2年内でしょう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【ビジネス知識源プレミアム・アンケート:感想は自由な内容で。

以下は、項目の目処です。】

1.内容は、興味がもてますか?
2.理解は進みましたか?
3.疑問点はありますか?
4.その他、感想、希望テーマ等
5.差し支えない範囲であなたの横顔情報があると、今後のテーマ

と記述の際、より的確に書くための参考になります。

コピーして、メールに貼りつけ記入の上、気軽に送信してください

感想やご意見は、励みと参考になり、うれしく読んでいます。時間

の関係で、返事や回答ができないときも全部を読みます。時には繰

り返し読みます。

【著者へのひとことメール、および読者アンケートの送信先】
yoshida@cool-knowledge.com

■無料お試しセット(最初1ヵ月分):
有料版では、いつ申し込んでも申し込み月の既発行分は、全部を読

むことができます。最初の1ヶ月間分は、無料お試しセットです。

その後の解除は自由です。継続した場合に、2ヶ月目の分から、課
金されます。

(1)『会員登録』で支払い方法とパスワードを決めた後、
(2)登録方法を案内する『受付メール』が送ってきて、
(3)その後、『購読誌の登録』という3段階の手順です。

【↓会員登録・解除の方法の説明】
http://www.mag2.com/howtouse.html#regist

【登録または解除は、ご自分でお願いします】
(有料版↓)
http://www.mag2.com/m/P0000018.html
(無料版↓)
http://www.mag2.com/m/0000048497.html

問い合わせは、ここにメール: reader_yuryo@mag2.com
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

Comments are closed.