インフレと国債価格及び金利
This is my site Written by admin on 2013年7月7日 – 09:00
おはようございます。さっき、新聞のスクラップ・ブックに使って
いる大判のノートを買いに、自宅の裏側にあるスーパーに行ったと
きでした。

突然、降り始め、道には雨脚の王冠ができ、見る間に、道は浅い小
川になったのです。スーパーの玄関では、携帯で家族を呼び、待つ
ひとだらけでした。

レジのおばさんが、買ったノートが濡れないようにビニール袋を二
重にして、セロテープでとめてくれました。親切で丁寧な人でした。
帰るときも、雨が強く、傘があっても、豪雨でずぶ濡れです。

朝の番組で、「北半球の上空を高速で流れている偏西風が、北へ南
へ、いつもより大きく蛇行しています。このため、バキスタンでは
大雨が降って、1000人もの方が亡くなった洪水が起こりました。こ
れが、しばらくすると日本を襲います。」とのことでした。

雨の原因は、これだったのか。 普段の雨とレベルが違います。
各地を襲います。ご注意なさるよう・・・

▼中国の金融崩壊は、580兆円のスケールと分かってきた

不動産バブル崩壊で、不良化した、影の銀行の総融資が36兆元(1
元=16円:580兆円)にもなるとの観測が出ました。JPモルガン・
チェースの朱海斌(シュ・カイヒン)氏によるものです。

民間の「影の銀行(シャドー・バンク)」は、一種の高利貸しです。
個人から、高利の「理財証券」でお金をあつめ、不動産開発業、地
方政府、中小企業にやはり高い金利で融資していた。この融資が58
0兆円にも膨らんだということです。銀行からの、影の銀行への融
資もあるでしょう。高く貸せるからです。

投資する不動産価格が、前年比で15%で上がっていれば、10%の融
資金利でも、〔実質金利=10%-15%=マイナス5%〕です。

借りて投資すれば、5%の資産利益が出ます。このため、影の銀行
の融資額は580兆円にも膨らんだ。

不動産価格の低下のため、不良化しています。580兆円のうちいく
らが不良か? 

こうした場合、言われるのは常に、最初は20%くらいの損(120兆
円)です。1年や2年後になると、2倍以上が非合理に(バブルで)
高かった不動産が下がり続けるため、300兆円規模の不良債権にな
ると推計します。この不良債権額の、今後の中国経済への影響は、
巨大です。

(1)金額の規模で、日本の1990年からの資産バブル崩壊(株でマ
イナス300兆円、不動産でマイナス1000兆円)のはじまりに相当し
ます。

日本の金融機関の不良債権は、公式には100兆円でした〔2002年金
融庁〕。当方、その2倍の、200兆円と見ていました。結果は200兆
円が正しかった。

(2)米国の07、08年からの不動産バブル崩壊(住宅+商業用不動
産)もやはり1000兆円。米国は住宅ローン残が1000兆円と巨大(日
本の4倍)なので、生じた不良債権は、500兆円でしょう。

(3)米国の約1年遅れだった、欧州(特に南欧)の不動産の価格下
落も、米国に匹敵します。欧州では、当局が、不動産関連の不良債
権額は、公表しません。「分からないから言わない。」と言う。
ユーロ連合が17ヵ国であるためでもあるでしょう。最近、明らかに
なったのは、イタリアも、(ギリシアのように)、統一通貨のユー
ロへの加盟のとき、財政赤字はGDPの3%以内という条件を、政府が
ごまかしていたということです。

今後の中国のイメージは、リーマンショック後の米国のような金融
危機でしょう。

中国経済のGDPは、40%(200兆円)くらいが、官民の設備投資によ
るものです。この設備投資のうち、少なくとも150兆円は、不動産
でしょう。官が50兆円、民が100兆円(GDPの20%)。

この100兆円が、今回の大規模な、不動産バブル崩壊によって50兆
円に減ると、GDPは、10%もマイナスします。従来のGDP成長が7~8
%くらいです。GDPでマイナス2%くらいの可能性があるでしょう。
このとき、政府のGDP発表は+ 5%でしょうか。

中国は、国土が大きすぎ、人口が13億人(日本の10倍)であるため、
国家統計で、正確にとらえるのは、従来から至難です。人口すら、
無戸籍、居住地不明が多く、はっきりしていません。

中国の経済成長が、本当はどれくらいか。世界の金融機関が、中国
展開を見極めるためにも推理しています。

使うのは、電力消費量の増加です。商品の生産量は、工場の動力の、
電力消費に比例するからです。(注)日本でも、製造業が、全電力
消費の43%を占めます。

ロイターが報じた13年3月の中国全土の電力消費量は4241億キロワ
ット時で、増加は、前年比1.9%と極めて少ない。

これでGDP(商品生産量)が7%も、増えているわけがない。
電力消費から計算できるのは、1%や2%台のGDP成長です。

中国政府は、2013年の電力消費は、GDPの増加に合わせ9%増えると
言っています。2011年の需要は、+11.7%でした、2012年は+5.5%
と急減速しています。

ところが2011年と12年の、政府の言うGDP増加率は8%と7%で変わ
りません。ということは、中国経済は、(11.7%-5.5%)=6.2%
くらいの速度で「省エネルギー化」が進んでいることになります。
これは、「ありえない」ことです。

今回の、中国の不動産バブルの崩壊は、決定的です。これから少な
くとも3年、政府がGDPで7%の成長と発表しても、中国経済は+2%
程度に急減速するでしょう。

日本にとっての問題は、中国への輸出が11兆5100億円(構成比18
%)と最大の相手国であることです。2位米国(11兆1800億円:構
成比18%)、3位韓国(4兆9100億円:同7.7%)、4位台湾(3兆670
0億円:同5.7%)と、日本の輸出は、圧倒的に中国と米国です。EU
への輸出は6兆5000億円です。

欧州全体の2倍が中国輸出だと言えば、大きさがわかるでしょう。
日本からは、数年間の、対中輸出減になります。

金価格の急落の原因、も、13年5月、6月の中国の金融機関による、
換金(資金繰り)のための金売り(400トン:2兆円分)が主因でし
ょう。

インドと中国が、金現物の、最大需要者だったからです。買い占め
たのはどこか?・・・です。 金価格は、米ドルの実効レートの反
対に動きます。ドルが高くなっているときは、下げる。ということ
は、ドルの実効レートが下がるときは、上がるということです。

行く先長期では、金価格は、頂点価格(1オンス:31.1グラム=180
0ドル)を超えて上がると見ています。1グラムでは$57がピーク価
格です。

頂点の$1800は、2011年の8月から、9月でした。13年7月3日は$12
44です。頂点価格から、31%下げています。2010年の価格です。
http://xauusd.net/

2013年からの中国は、米国の10年遅れの年齢構成のピーク化もから
んで、高度成長の時代を終えるでしょう。

戦後ベビー・ブーマーが、日本の20年遅れで、米国に20年遅れるの
が、中国です。

年齢構成の要因から言えば、中国の不動産バブル崩壊は、2010年か
らでした。人口の年齢から来る要因では、不動産価格は、べビー・
ブーマーが45歳のころ、不動産購入で頂点を迎えるためもっとも高
くなります。日本では1990年でした。

米国の場合、べビー・ブーマー世代が20年の幅があるので、2000年
~2005年くらいが、住宅価格の頂点になるものでした。れが、世界
に共通な傾向です。

実際は、米国の住宅価格の頂点は、2006年でした。そして2年後が
世界を震撼させ、世界金融恐慌に至るかと思われた、リーマン危機
です。この危機は、FRBの緊急融資の$2兆(200兆円)で回避され、
現在に至っています。こ

リーマン危機(08年9月)の翌年、中国政府の4兆元(64兆円)の緊
急経済対策で、中国は、不動産バブルの崩壊が3年くらい先に延び、
2012年~13年が不動産バブル崩壊でしょう。

580兆円の50%の不良債権化は、重い。全治3年は、かかるでしょう。

今回、習近平主席の中国政府は、今のところ、マネーの増発によっ
て、「影の銀行」を救済するということはないようです。数が多す
ぎ、その資産や負債の内容も、把握できていないのかもしれません。

事業(ビジネス)の採算にはのらない高い設備、普通の所得で買え
ない高い住宅の作りすぎです。それらが不良在庫となって、いずれ
一掃されるには、数年の時間を要します。

中国の金融崩壊が580兆円の規模(GDPの90%)と分かって、以上は、
論理的に導かれることです。

▼テーマ

本シリーズのテーマは、<インフレと国債価格及び金利>です。日
銀が13年4月から開始した異次元緩和の、政府と共同化した目標は、
2015年に2%のインフレを「是が非でも達成」することです。

ところが、インフレになると、金利が上がります。
そうすると、国債価格は下がる。

わが国の国債残は、GDPの2.4倍(950兆円:財投債を含む)と、世
界のどこよりGDP比では大きく(ギリシアも1.3倍)、第二次世界大
戦の、総力戦だった戦費国債より大きい。

このため、金利が上がって国債価格が下がることの、キャピタル・
ロスが、金融機関に大きくなります。

金融機関は当然に、国債でも他でも、損はしたくない。従って、損
をしないように国債の売買、運用をします。みな一斉に、おなじこ
とを行う。

このため国債価格が下がるようになると、売りが加速し、一層金利
が上がって、価格は下がるようになる。

【自分に置き換えて想像すれば】
金利0.8%の10年債を、ご自分か世帯が、金融資産として、1000万
円もっていると想像してください。

(1)10年後の元利合計は、1000万円×(1+0.8%×10年)=1080
万円。向こう10年財政が破産スレスレを続けても、デフォルト(債
務不履行)することは絶対にない。元本1000万円の償還は確実と思
っていい。

しかし、一方で政府は、「2%のインフレを2年で140兆円の異次元
緩和によって絶対に達成する」という。

(2)2%のインフレが10年続けば、1000円のものが、10年後には10
00×(1.02の10乗)=1218円になります。このため元利で受け取っ
た1080万円の価値は、10年後には、〔1000万円÷物価1.218倍=821
万円〕でしかない。

【結果】179万円減っています。
       これが利回り0.8%(13年6月)の10年債の、意味です。

【不安】
これでいいのか? 平均満期7年で、平均利回りは0.6%(13年7月2
日)の、950兆円の既発国債をもつ金融機関が、漠たる未来の中に、
いだきつつある最大の不安がこれでしょう。

1998年の金融危機のとき、公称の不良債権は、100兆円でした。原
因は、不動産価格の下落でした。銀行融資の担保は不動産でした。

今度は国債です。国債は、金融機関の950兆円の資産です。
これが114兆円は下がることになる。

日本の金融機関の自己資本は、合計で100兆円くらいです。
わずか2%長期金利が上がると、飛んでしまう。

日銀は、国債を買い支え、国債価格を維持し金利を低く保とうとす
る。
そして・・・どうなるのか? ここまでを、見なければならない。

ことは政府財政の破産と金利高騰につながる、問題です。政府財政
の破産は、政府が支払うべきものの支払いができなくなって、企業
経営と個人生活を、厳しい環境に、置きます。そうなってはならな
い。これが、本テーマを書く目的です。

▼バブルに対する、治療と予防

中国の不動産バブルも同じですが、いずれ、そのバブルが破裂して
大変なことになるということは、5年も前から、容易に予測するこ
とはできたのです。

【低すぎた2000年代金利が、バブルの原因】
政府が、本来、物価上昇と成長率から10%付近でなければならない
金利を、3.25%(5年債の金利)と異常に低く抑えてきたからです。
これでは、バブルが進行するに決まっています。

じゃなぜ、そのバブルをますます膨らませ、結局、破裂させるまで
ゆくのか?  ここに、疑問を感じませんか? なぜだろうと思うの
です。

そして、実は、「こうすれば、こうなる。従って、いま、こうしな
ければならない。」と、例えば住宅価格の高騰の過程で警告しても、
余計なことを言うと、見られてしまうのです。

これは、(1)株価の高騰、(2)不動産の高騰、(2)国債バブル
の過程で、同じです。

【起こった後の論評】
困ったことが起こったあと、原因は「実は**だった」。だから、
困った事態を、こうしようと、書くのがいいのかも知れません。病
気で言えば、症状や痛みが出たあとの治療です。治療は、感謝され
ます。

【起こる前の論評】
ところが・・・困ったことが起こる前に、「この政策なら、あるい
はこのままだと、いずれ、こんな困ったことが起こります。従って、
それを起こさないために、今から、こうしなければならない。」と
警告するのは、以下の2点で、嫌われることがあるようです。

(1)経済的な事象では、バブルで利益を得る人がいます。従って、
バブルはありがたい。その人たちにとって、警告は、利益を減らす
ものです。国債バブルでも、同じです。10年債で、政府の利払い負
担がとても少ない0.8%の金利というのは、国債バブルでしょう。

国債の長期金利が7%の時代(1980年代末)に比べ、国債の残高は、
150兆円から950兆円に約6倍に増えています。ところが長期金利が0.
8%であるため、政府の利払いは、25年前と同じなのです(約10兆
円)。低金利政策による、政府の利払い負担の小ささが、国債残を
大きくしてきた主因です。借りても、借りても、金利支払い額が25
年間、同じなのです。驚くべきことです。

(2)未来のことは、分からない。分からないことを、分かったよ
うに言う。なんだか変だ。そうなってから、対策を打てばいいでは
ないか? という見解。

予防を言うと、治療より、嫌われるようです。しかし、「このまま
ならこうなる」と予想できるとき、言わないで済ますのは、いさぎ
よしとしません。やはり、書こうと思います。

以下は、7月4日の有料版の、目次です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
     <662号 :インフレと国債価格及び金利(1)>
                 2013年7月4日分

【目次】
1. 見えるようなってきた中国の不動産バブルの崩壊
2. バブル崩壊を書く理由:
          わかりきったことを、なぜ政府は防がなかったのか?
3. いつも謎
4.日本には、不動産ではないが、国債価格のバブルがある
5. 解明すべきこと


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【ビジネス知識源アンケート:感想は自由な内容で。
                              以下は、項目の目処です】

1.内容は、興味がもてますか?
2.理解は進みましたか?
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