1月の随想:評価とやる気の構造
This is my site Written by admin on 2004年1月27日 – 08:00

こんにちは、吉田繁治です。気分転換と自己弁解しながら、しかし運
動不足を補う意味はあって、ゴルフの打ちっ放し練習場に出かけます。
時には500球を打ちます。私の唯一のエクササイズです。

1月の最終号は軽い随想。テーマは評価とやる気をめぐってです。マ
ネジメントの最大のテーマ、「やる気の構造」と言ってもおなじです。

やる気は必要だとは言っても、その構造を解いたものは、見あたりに
くい感じがします。どこからやる気というものがでるのか、一緒に考
えてみましょう。

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   <Vol.181 1月の随想:評価とやる気の構造>

【目次】 
 1.評価とモチベーションの構造
 2.プロセスを評価し、成果に結ぶのがリーダシップ

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■1.評価とモチベーションの構造

ゴルフは、4年間やめていたのですが、(誘われて)昨年の春から再
開しました。以前の公式ハンディキャップは12でした。今は15く
らいでしょうか。甘く見れば12です。

生来、スポーツ、特に球技は苦手でした。丸いものは、どうにも手か
ら落ちるのです。自己評価も他者評価も低く、恥をかくだけで、自己
嫌悪にも陥って、機会から逃げ回っていました。

ゴルフだけは、他の球技と違い敵は自分だけであり、止まった球をに
らみつけ、エイヤッ、運は天と打つスタティックな面があったためか、
興味がもつことができました。

▼成果

興味は成果と比例します。ちいさな成果が上がれば、興味は増します。
成果は2種。

  ・自分が認めることのできるささやかな成果
  ・そして自分以外の人が認めるであろう成果

ほんのちいさな成果でも、どちらか、できれば両方が見えない限り、
「興味という自己モチベーション」が薄れ、続けることができなくな
ります。興味が持続できるかどうかの鍵は、途上での途中成果です。

最近の、飛ぶようになったクラブ(ダンロップのゼクシオ)のおかげ
で、ドライバーの飛距離は、以前より伸びている感じがします。何事
でも、道具こそは大切です。

イチローが、子供に向かって野球を教えるとき、どんなことを言うの
か聞いていると、「野球がうまくなるためには、バットとクラブを大
切にすることです」ということだった。道具を大切にしない人でうま
くなった人はいないと、彼は言っていました。

今のビジネスの道具、コンピュータも似ているかも知れません。性能
は高くても、うす汚れたコンピュータや端末の会社は、ダメになるか
も知れません。

空港で、見事にお化粧した係員が、綺麗にマニュキュアをした指で、
手垢で汚れたキーボードを叩いていると、大切な部分の精神の堕落が
あるように見えるのです。注意してご覧になってください。飛行機の
整備は大丈夫かなと気になって乗るのがイヤになるかも知れませんね。
早速、私もコンピュータの掃除です。(笑)

ゼクシオというクラブで、道具が以前より高い成果をもたらし、失っ
ていた興味を喚起することもあるという経験をしました。以前の、錆
びたクラブを使っていれば、興味は再興しなかった。

練習場のボールで、無風状態なら、転がりを入れず230ヤードくら
いのところに落ちます。逆風で210ヤード。フォローの風のときは
250ヤードが落下点です。コースでは、最良が260ヤードです。

▼道具

10年くらい前の練習では長いクラブが主でした。今、興味をもって
いるのは、50ヤードから30ヤードの短いアプローチ・ショットで
す。下手だと思っていたからです。

パーオンすればパーが取れるのですが、乗らないとボギーです。パー
4のホールで、第2打が大きく外れ、数十ヤードのアプローチが残っ
たとき、パターが下手なためダブルボギーになることも多いのです。

パターは下手です。グリーンに立つと傾斜、芝目、方向が見えないの
です。数ヶ月前、前日が徹夜でコースに出たとき、平衡感覚が狂って
いたのか、ほぼ毎回、あらぬ方向へ転がし距離勘もなく、おおいにパ
ートナーを笑わせました。これは課題です。

その前に、長いパットをしなくてもいいように、アプローチ・ショッ
トの練習と決めました。アプローチも下手です。

矯正するために道具に頼ろうと、優れたクラブ設計家、竹林隆光氏が
作った58度と60度のサンド・ウエッジ(ブランド名:フォーティ
ーン)を、心を踊らせ買い、100球以上を連続して打ちます。

小学生のころ、欲しかったプラモデルを、毎月のわずかな小遣いを貯
めて買い、駅から走って家に戻り、一秒も早くと、精密な部品がはい
った宝の箱をあけ組み立てる。あの時の心とおなじです。

フォーティーンのサンド・ウェッジは、バック・スピンがかかりやす
いので、プロの使用者も多いと言います。バンス(底の出っ張り)が
強く、左手小指の主導で強く振らないと、球の横腹を打つトップボー
ルが出やすい。

うまく打つと、直線に飛び出した球が2バウンド目でターゲットで静
止します。時にはバック・スピンで戻ります。

100球のうち5球くらい、これはいい、ほぼ完全と思えるものがあ
ります。プロから見れば低いレベルの目標水準であることは分かって
います。完全というのは「自己評価の基準」です。自己基準の尺度は、
達成度で変化します。

あるレベルに達すれば、自己評価の基準は上がり、その前の水準では、
成果を認めることができなくなります。

▼発見

今日の発見は、
(1)アドレスでは、かすかに(5度くらい)クラブを開く。
(2)左手小指主導で振ることは,変わらない。
(3)そこに、右手人差し指で、これもかすかにクラブを返す動作
   を加える。

2項目までは分かっていました。今日、ふと思いつき3項目を加える
と、無用なサイド・スピンが減り、飛球方向にまっすぐなバック・ス
ピンだけになることが分かりました。

落ちたときのはねかたで、スピンの状態が分かります。
サイド・スピンがあると、落ちたとき左右にはねます。

こうしたものが、目標に向かった進歩の、技術的なものでしょうか。

いや・・・まだ違うかもしれません。右手の人差し指でクラブを返す
動作は、ひっかけやトップのミスを生むこともあるからです。

まだ分からないのですが、今日発見した「右手の、もっと敏感な人差
し指を使う」のは、ひとつの方向への試行です。分かったと思えたこ
とも、自分にとっての正解(ソリューション)ではないかも知れませ
ん。

教本からや教えられて、ではない。こうした微妙なところは、自己発
見しか方法はないように思えます。教本は参考情報です。

正解だとまだ思えない理由は、ミス率は、左手の小指主導で打つほう
が少ないからです。動きが鈍感な指だけを使うほうが、ミス率は減り
ます。

敏感な右手人差し指は、途中で余計な自己修正をすることがあって、
それがミスにつながるからです。ここでミスと言う理由は、仮想の自
己評価では、自分をもっと高い技術があると見ているからでしょう。
ミスが、実力とは(まだ)思えないのです。その点が未熟です。

中部銀二郎というアマの名人がいました。多くミスするのが自分の実
力だと無理にではなく「自然に」認めることができるようになったと
き、日本アマのチャンピオンになったと言っています。「自然に」ミ
スが起こるのを避ける、安全な方法をとることができたからだと言い
ます。スポーツの多くは、意識した動作ではない。

ありのままの自己と、すんなりと融和できる境地は、私には、まだは
るかに遠いものです。そのために、ミスがミスを呼んで自滅すること
が多い。

ミスを防ぐための方法で意識していたことは、ゴルフでは鈍感で大き
な背筋のような筋肉を使い、小さく敏感な手の筋肉を使わないことで
した。ちいさな筋肉が使えないために、アプローチやパターが下手な
のでしょう。

今日気が付いた、指のちいさな筋肉を使うことを、(高い目標として
)60%の成功率、(現実的な成果目標で)40%くらいの確率で成
功するよう身につけるには、あと数万球の練習に集中し、興味をもっ
てちいさな発見を加えながのエクササイズと、実戦が必要なことは、
経験から分かっています。

「身につけること」とはどんなことか? 脳での反応で意識して動く
感覚ではなく、体が勝手に動く感じになったレベルです。

今年の目標の一つは、対象は何でもいい、目の前のことにコンセント
レーションです。

仕事も、以上に述べたことと同様の、やる気の構造をもつようです。

▼構造

(1)興味から、モチベーションが生じ、やる気が生じる。

(2)将来にむかって意味づけができる成果が上がらないことには
   興味がなくなる。

   ・意味づけるのは、自分か、他人か、あるいは両者か。

   ・成果の評価には、自己評価と、他者から評価がある。
   ・どちらか一方が、興味をもつためには、必要になる。
   ・自己と他者の両方からの評価があれば、幸福である。

   ・成果の意味づけを行うのは、最終的には自分である。
    しかし、自己評価だけでの成果は、心理的に苦しい。
    これは他者からは、要は自己弁護としか見られない。

(3)自己評価は、自分がもつ評価基準または尺度で計る。

   ある成果が達成されたあとは、自己評価の基準も、前より高
   くなる心的な構造がある。

   自己評価の基準が下がるとき、他者からの評価もなくなる。

(4)他者の評価基準より、自己評価の基準が、厳しく高くな
   ければならない。

   ・他者からの評価は、その人が進歩している状態あるいは進
    歩に向かう状態と認識されるときしか、得ることはできな
    い。

   ・達成した成果が高いものであっても、そこから退歩に向か
    っていると人から認識されるときは、評価は下がる。

    銅メダルのあとの銀メダルは評価を受ける。
    金メダルのあとの銀メダルは、酷評になる。

    ここに、他者から得る評価の構造の、原型がある。
    
    金メダルのあとの銀メダルのとき、どうすればいいか。
    もう一度金メダルに挑戦するか自己満足するか、です。

    自己満足はどこからくるか?
    成果の評価ではなく、プロセスの自己評価です。

(3)経営は、評価によって、社員のモチベーションを引き出すも 
  
   のでなければならない。これが経営の永遠のテーマである。

   どんな評価であれ、結果としてモチベーションを低める評価
   は、経営の自殺行為である。

■2.プロセスを評価し、成果に結ぶのがリーダシップ

新入社員のころ、マネジャーから聞かれました。
「吉田さんはプロセスを評価しますか、結果を評価しますか」

▼プロセスと結果

考えた末に、プロセスを評価します、評価して欲しいと答えました。
そのマネジャーは「仕事は、結果です」と言った。なるほど給料をも
らう仕事は厳しいと思ったことを覚えています。

その後、仕事は成果だ、それ以外にはないと考え、分かったように思
っていました。部下の仕事を評価する立場のマネジャーになったとき、
私は、仕事を成果で評価すると皆に言うことになった。

この方法が、マネジャーとして成功したとは言えません。

チームのマネジャーの役割として私が行ったことは、プロセスをつぶ
すこともあって、多くは失敗でした。チームではなく個人として行っ
たことには、自信(自己満足)がありましたが。

その後も深くは考えず、仕事は成果だ、過程はそのためのものだと思
っていました。チームワークという機能の否定になっていたように思
います。

今また、このことを考えています。以前より多少深く・・・

▼利益の構造

多くの人が働く会社の成果とは何か? 会計計算上の利益だというの
は、普通の答えです。利益は、会社の内部で使われたコストと、外部
の顧客から得られた収益の差額です。

なぜ利益が発生するかと言えば、かけたコストより高く売ることがで
きるからです。

なぜ、総コストより高く売ることができるのか?
顧客が、他の製品やサービスとの比較上で、高く買ってもいいと評価
するからです。

つまり、他社の同種の商品やサービスのコストとの比較上の
(1)コストの低さの優位か
(2)製品やサービスから顧客が得る便益(ベネフィット)の高さ 
  
  からです。

企業も個人も、要は、
(1)会社内部で使うコストの低さの優位
(2)製品やサービスの便益の高さの優位、のいずれか、
   または両方を求め、仕事をしていることになります。

利益という成果は、これによって得られます。

会社で、あるいは個人で行っている仕事は、この最終成果を得るため
の細かい責任分業(個人の課業と言います)によるプロセスです。

個人は、細かく分かれた分業の中で、以下のいずれかにつながる仕事
を行わなければならない。

(1)おなじ品質の製品、中間製品、あるいはサービスを提供する
   のに、昨日のコストより、今日のコストは下げることができた
   か。
(2)より低いコストで、昨日の商品やサービスより高い便益(使
   用価値)を顧客にもたらすものを提供できるか。
(3)あるいは、従来の製品やサービスを変えてしまうような差異
   化の価値をもつ、顧客にとっての新しい使用価値を開発する  
   か。

日々の個人の仕事は、突き詰めれば、(1)コストダウン、(2)同
種の製品ならより高い便益、(3)価値の差異化、という3つの成果
をもたらすものへ向かってのプロセスです。

▼最終評価は顧客から

その仕事自体の中には成果はない。仕事で発生するのはコストだけで
す。外部の顧客が評価し、その上で買うという行動に至ったとき初め
て成果が金額になって実現します。商品の目的は、顧客です。

顧客が最終的な評価者であることは、だれでもわかっているはずです。

他方、会社内部で行われる、個々人の仕事の評価は、任意性のある、
中間的なものです。

ここから、会社での仕事は2つ顧客をもつことになります。

(1)会社の内部の評価基準で評価を得ること。
(2)外部の顧客から、最終評価を得ること。

個人にとっては、自分の会社も顧客です。最終顧客にまで直接には至
らなくても、仕事の成果という、顧客に対する商品化前の、中間製品
(仕掛品)を買ってくれる顧客です。

会社は、中間製品を買ってくれる顧客ですから、仕事では以下の2つ
に同時に貢献しなければならない。

(1)自分が属するチーム、部署、会社への貢献
(2)会社への貢献を通じての外部顧客への貢献

▼しかしすべてはプロセス

こうした貢献は、部分の仕事では最終成果に至るプロセスです。
直接に商品を顧客に売ること以外の仕事の多くでは、最終成果の評価
はできない。売ったとしても、次の購買に結ぶ売り方であり、商品で
あるかが課題になります。最終評価は、常に、未来からです。

会社の内部での報酬を含む評価は、プロセスの評価です。

言い換えれば、
(1)コストダウン、(2)同種の製品ならより高い便益、(3)価
値の差異化の開発、このうちのいずれかへ向かう進歩のプロセス(商
品化前の中間製品)について、会社内部で行う評価です。

個人は、その成果を金額に換算するのが困難な分業を行っています。

▼マネジメントという機能

ここで、個人の分業を、数値目標になる最終成果につなぐリーダシッ
プという機能が必要になります。

リーダシップは、個人の分業を、外部顧客に向かって整列させ、最終
成果である収益を得る機能です。これが、マネジメント(経営)とい
う機能の正体であると言っていい。

[個人の細分化された責任作業]→[マネジメント機能]→[顧客]

私は、未熟なマネジャーであったとき、個人の分業化された機能の中
に、数値的な成果・結果を求めていました。

これはマネジメントの方法の誤りでした。そうではなく、マネジャー
は、率いるチームの個々人の分業の結果を、最終成果につなぐ機能を
果たさねばならなかった。

チームメンバーの分業の結果は、マネジャーであった自分自身が引き
受けるべきものであって、チームメンバー個々に成果を求めるべきも
のではなかったのです。私のマネジメントの誤りは、チームメンバー
に対し、自分が最終顧客であるかのように振る舞っていたことです。

この考えに至ったのは、熊本のちいさな創業間もない会社の女性社長
という方からのメールを読んだときでした。

<まだ始めたばかりで何もできていないのですが、幸い、とても優秀
なスタッフだけはいます。私の仕事は、細かいことを引き受けて、彼
ら、彼女らの仕事を活かし、顧客が買ってくれるような場を作って、
アシスタントすることです。>

これこそ、チームメンバーの仕事を、最終成果に結びつけるリーダシ
ップでしょう。商品化機能とも言えます。

▼私の誤り

私は、マネジャーとしての立場が与える権限で、仕事をするという失
敗を犯していました。マネジャーとしての責任を果たしてはいなかっ
た。

私が、チームメンバーに対し顧客になっていたからです。
給料を払っているのは、私ではなかったのに。

チームメンバーを最終成果に導く機能が、マネジャーでなければなら
ない。そのために、チームメンバーに不足している教育を発見し実行
する。

評価とやる気をめぐって考えると、ここまで来ました。

経営や仕事の精神と言われるものは、まだまだ解明されていません。
もう一項、大切なものが「価値観」です。これは折りを見て別稿で書
きます。これもわが国の経営で、判然としていない項目。

see you next week!!

■ご連絡事項等

日本最大の小売り・飲食・サービス業界のセミナーと言われる<商業
界ゼミナール(第72回)(2月17日〜19日:シェラトン・グラ
ンデ・東京)>で、私は2月18日の午前中、2時間半の講演を行い
ます。詳細な案内は、↓です。
http://www.shogyokai.co.jp/
(先ほど確認したら、セミナー案内のリンクが切れているようですが
・・・)

問い合わせを戴いている<米国先端流通業研究(4日間)>は、5月
中旬〜6月上旬に、ニューヨークか、各社の最新店が集まっているラ
スベガスで行います。
詳細な内容が決定次第、このメールマガジンでご案内します。

2月初旬にイタリア(ミラノ、フィレンツェ・ローマ)に行きます。
産業と文化のポストモダニズム研究です。

『利益経営の技術と精神』の校正が完了し、2月中旬以降に発売され
ます。

雑誌『販売革新』等には、今年も、毎号、連載を続けます。

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     【ビジネス知識源 読者アンケート 】

読者の方からの意見や感想を、書く内容に反映させることを目的とす
るアンケートです。いただく感想はとても参考になります。

1.テーマと内容は興味がもてますか?
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3.疑問点は?
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↓著者へのメールのあて先
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■ご案内:有料版『ビジネス知識源プレミアム』

        <132号:会社と日本の未来(3)>
          近代化以降にあるもの

【目次】

 1.産業資本主義とポスト産業資本主義
 2.差異性というキー概念
 3.ブランド化という共通現象
 4.近代化は均質化だった
 5.新商品が生む差異性が利潤
 6.差異性が価値であることの矛盾
 7.情報の商品価値の性質
 8.ポスト産業資本の商品の共通特性
 9.自営企業と自営的社員の増加が今後のトレンド
 10.人事制度として準備すべきこと

【趣旨】

ポスト産業資本主義において、経済的な商品価値のキー概念になるの
は「差異性」です。

近代化と近代化以降を区分してまとめれば、
(1)近代化思想を含んでいた産業資本主義は、品質基準を設定し
   した「商品の均質化」を価値としていた。
(2)われわれが生きるポスト産業資本主義は、逆に、均質化を超
   える商品の「差異化」を価値とする社会に向かっている。

こうした「差異化のマーケット」で、企業にどんな変化が起こるか。

大規模な資本と設備を必要とする基礎的な装置産業では、グローバル
化をともないながら寡占化と規模化が進行します。

しかし、装置産業でも<129号:鍵はスモール・ビジネス・ユニッ
ト作り>でとりあげたように、会社の全体ではなく、個々の商品で見
て行けば、セル(細胞)型生産のように、経営の実体では小さな経営
単位に向かう変化が見えるのです。

<まず、第一に、ポスト産業資本主義の時代においては、産業資本主
義、特に後期の資本主義時代において衰退した古典的なオーナー企業
が復活してくることは確かです。なぜならば、くりかえしになります
が、ポスト産業資本主義における利潤の最大の源泉は、機械制生産で
はなく、差異性を創り出していくことのできる人間の知恵や能力だか
らです。>

文中の「古典的なオーナー企業」を、成果主義賃金で会社と契約をむ
すぶ個人事業家的な新しい「社員」を含むものと見れば、ここに方向
が見えます。

以下本文で・・・

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