2024年の株価の予想
This is my site Written by admin on 2023年12月24日 – 09:00
2024年は米国FRBが利下げをするという見通しから、12月は株価が上
がっています。

10)米国の代表的なS&P500は、23年10月末の4120から12月22日は
4747です。627ポイント(15%)も上がりました。
2)同時期の日経平均も、3万500円付近から3万3300円、2800円(9.2
%)上がっています。

米欧のメディアでは、「ゴルディロックス相場(適温相場)」と言われ
ています。本稿は、この適温相場を分析します。結論を言えば、「過
度の楽観の空気」があるのです。

・・・とここまで書いて、ああ今日は、もう師走のクリスマスイブ。
何か特別な生活イベントがあるでしょうか。当方は、普段と変わらな
い。昨日は保育園のクリスマス・ページェント。次女が「来ますか」と
いうので行きました。20人くらいの幼児たちの素晴らしい舞台に打た
れたのです。天使にも見えた。先生たちは愛情をこめて優しい。幼児
たちは、覚えた台詞で一生懸命。戦争の「ガザ」では、今、どうなって
いるのかと思いながら・・・二重うつしになっったのです。

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 <Vol.1393号:日曜増刊:2024年の株価の予想>
    2023年12月24日:有料版・無料版共通号

【目次】
■1.英国の寓話:ゴルディロックスと3匹の熊(1837年)
■2.2023年12月:投資家の楽観
■3.ガイジン投資家の売買が決める日本株の価格
■4.過去10回の金利低下のときは、リセッションになった
■5.米国の2024年の物価予想と、金利
■6.株価の水準はバブルの規模
■7.重大な懸念:懸念で終われば幸いですが・・・
【後記】

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■1.英国の寓話:ゴルディロックスと3匹の熊(1837年)

ゴルディロックスとは、金髪の少女の名前です。少女と熊たちの寓話
です。森を歩いていると、1軒の家にたどり着いた。中に入るとキッ
チンに、ボールにはいったおかゆが3つ並んでいた。熱いもの、適温
のもの、冷たいものだった。おなかがすいていた少女は、ちょうどい
い温度のおかゆを、美味しく食べた。

居間には3つの椅子があった。大きいもの、中くらいのものと小さい
椅子だった。少女は小さい椅子を選んだ。しかしその椅子に座ると壊
れてしまった。

ゴルディロックスは歩き疲れていたので、二階の寝室で休むことにし
た。ベッドも3つあった。堅いもの、適度な柔らかさ、柔らかすぎる
ものだった。少女はちょうどいい柔らかさのものを選んだ。(ここま
でが、株価が適温で上がるとするコルディロックス相場です)

森の家の持ち主は、熊の一家だった。帰ってきた母の熊は、「誰かが
おかゆを食べた痕(あと)がある。誰かが椅子に座ったあともある」。
小熊たちは泣き出した。寝室に上がると少女が寝ていた。

少女は3匹の熊を見て、「助けて~」・・・と走って森に逃げた。寓話
の結末がこれです。
           *
米国のエコノミスト達は、24年の、FRBの利下げの予想(FOMCの金政
策の予想)から上がった相場を、「ゴルディロックス相場」と言ってい
ます。過度の楽観相場とする人も少数派ですが存在します。

この寓話では、オチを見逃すことはできない。熊(不況)が現れて少
女は逃げる。3つまでは成功した(椅子は失敗)。しかし4つめの眠り
で失敗したのです。

誰が、なぜゴルディロックス相場と言い出したのか分かりません。
市場の大勢は、2023年12月を「適温のとき」としています。株価の上昇
は適度であるとするものです。

■2.2023年12月:投資家の楽観

現在、米国市場の投資家はたぶん80%が楽観的であり、上がった株を
買って2024年3月までの約3か月のリスクをとりに行っています。

日本でも、普通の時期は3.5兆円/日の売買総額(東証)が、現在4兆
円を超えて4.5兆円になる日もあります。売買の金額が1.3倍くらいに
増えています。楽観した買い手が増えるとき、株価は上がります。

問題は、現在の適温(株価の適度な上昇)が寓話の、1)適温のおか
ゆか、2)ちょうどいい椅子か、3)3つめの、びったりした柔らかさ
のベッドかです。それぞれの期間は、約3か月と見ていい。

〔その根拠〕3か月は、株式市場の70%を売買している金融機関、ヘ
ッジファンド、インデックスファンドの、3つの大口投資家が利益を
出さねばならない4半期決算の期間から来ています。

ファンドは決算で利益を出さないと解約が増え、資金繰り難に陥りま
す。3月、6月、9月、12月にはポートフォリオのなかで含み利益のあ
る金融商品の利益確定の売りが増えて相場を動かします。

決算月は大口投資家の売買のサイクルです。株価は売買で動きますが、
売買は投資家の気分で行われます。その気分とは、
1)ミクロでは株をもつ企業の、次の四半期の、利益への見通しであ
り、
2)マクロでは景気の予想です。
その内容は、「景気の認識→次期利益の判断→金融商品の売買」です。

ハマス・イスラエル戦争の、イランへの拡大で2024年には原油高騰の
懸念(リスク)もあるなか、「時ならぬ」という感じで、株価が上がっ
た2023年12月は、気分では「いくつ目かの、ゴルディロックス(適
温)」でした。

ゴルディロックスの残りは、いくつあるのか。ないのか。24年3月
は? 24年6月は?どうなるか。いつ熊(ベア)が戻ってくる
か・・・。英国の寓話ですから、英語では熊はベアであり、株式では、
下落の弱気相場のシンボルです。投資家の、気分の変化の時期はいつ
か?ということです。

日本のエコノミスト、株式評論家、証券会社の株価予想は、当てにな
りません。東証の売買の70%は、米国とオフショアのタックス・ヘイ
ブンからの、ガイジンからのものだからです。

■3.ガイジン投資家の売買が決める日本株の価格

オフショアからのガイジン売り越しが増えると、東証の株価は下がる。
買い越しが増えると、日本の株価は上がる。個人投資家は、東証の約
30%の売買しかしていません。(注)ヘッジファンドやインデックファ
ンドの拠点は、タックス・ヘイブンのオフショアであり、オフショア
からのものも「ガイジンの売買」とされます。

政府系の日銀とGPIFによる株の売買が委託される信託銀行と、個人の
投資信託は違う動きをします。しかし日本の金融機関(銀行、生損保
=機関投資家)は、総じて長期間、売り越しを続けています。

株主ガバナンスの風潮から、日本でも、米国を追って増えている「事
業法人の自社株買い」だけが買い越しです。日本の金融市場とメディ
アは、米国を真似て追うのです。なぜでしょうか? 答えるまでもな
い。

米国の株は、自社株買いを原因に、あるいは起点に上がることが多い。
現在多いのは、「ゼロ金利の円の借り(円安の要素)→自社株買い」で
す。ドルに比べて金利が3.5から5ポイントは低い円は、米銀とファン
ドに利用されているのです。

米国の金融機関の運用額は大きいので、BP(ベーシス・ポイント=1
%の1/100)の変化で、マネーが大きく動きます。運用額が1兆円なら、
10BP(0.1%)の変化であっても、信用借りや運用にとって10億円に
なるからです。加えて、レバレッジ(信用借り)がかかっている。5
倍なら50億円相当です。

日本の個人投資家は、面白い動きをする癖があります。ガイジンの個
人は、米国株の順張りが多い。日本の個人投資家は、逆張りが多いの
です。逆張りは、下がる局面でリスクをとって買うことです。

(注)自動馬売買のシステムトレードを作ったとき分かったのは、上げ
局面での順張り(短期売買)が利益を上げる確率が高いということで
した。市場の買いの空気は、短期ではあっても一定期間は続くことが
多いからでしょう。ただし、その期間は、機会毎に異なっていて、事
前予想はできません(もし期間が予想できるなら、いくらでも利益が
出る売買が可能です)。上がるときの買いの局面の期間は長く、下が
るときの売りの局面の時間は、上げるときより短い性質がありました
が、その日数は、有意には言えない。

【投資家主体別の、株の売買】
「オフショアのガイジン投資家が売って、日経平均が下がるときは、
逆張りの買い。逆にガイジンが買い越して上がるときは、逆張りの買
い」。この日本人のパターンは、1989年の株価バブル(日経平均3万
9850円)の崩壊以来、34年も続いている傾向です。

2023年12月の2週の、日本の株価は、
・ガイジンの買い越し(2378億円)、
・事業法人の買い越し(2924億円)で上がっています。
・個人は、逆張りをして3298億円を売り越しています。
(安藤証券:主体別の買い越し、売り越し:2016年-2023年12月2週)
https://www.ando-sec.co.jp/market/movement.html

◎人間は、株価の未来を確実に予想することはできない。株価を決め
るもっとも大きな要素である金利が上がったあと、上がった金利が下
落に向かったとき、株価は過去にどうなったかを見るしかない。

23年12月の米国株の15%上昇は、2024年はFRBが利下げをするという
予想から、3か月後の利下げを「織り込んで」買いが増えて上がったも
のだかです。織り込みとは、これからの変化(FRBの利下げ)が起こ
ったものとして、株を買う動きです。

株の売買資金は、大きく増えているので(日本では2020年の1日平均
2.5兆円の1.8倍、米国でも約2倍)、織り込みの売買も増えたのです。

このため、23年5月までは利上げされていた金利が、実際に下がった
とき、株式市場でどんなことが起こったかを、過去のデータで調べま
す。

■4.過去10回の金利低下のときは、リセッションになった

FRED(セントルイス連銀)は、戦後の1955年から2023年までの、1)
金利(短期FFレート)と、2)景気の関係を示す長期グラフを作って
ます。

◎過去10回の利下げでは、100%の確率で、2か月後や3か月後あたり
から、景気は、リセッション入りしています。リセッションとは、字
義は景気後退ですが、景気後退を超える「不況」です。

恐慌はデプレッションです。リセッションでは、企業利益が大きく減
るので、金利が下がっても株価は下がります。
(FRED:FF金利とリセッション)
https://fred.stlouisfed.org/series/FEDFUNDS

戦後68年間での、米国の10回の利下げと、リセッションの時期を示し
ます。上(↑)のグラフで、縦の棒線がグレーに塗られた時期が、リ
セッションです。グラフの線は、FRBの政策金利であるFF金利(短期
金利)の変化です。

▼10回の利下げのあとはリセッションだった

・米国が初めて人工衛星を打ち上げた1958年、
・1960年(ドル基軸の、金の流出開始)、
・ベトナム戦争中の1970年(1964-1975年まで続いた)
・原油が5倍、10倍に上がった第一次石油危機のあとの1974年、
・原油が2倍、3倍に上がった第二次石油危機のあとの1982年、
・日本の資産バブル崩壊、原油高騰、ドル急落の1991年、
・米国IT株バブル崩壊と、同時多発テロ(9.11)の2001年、
・リーンマン危機(ドル危機)の2008年、
・ロックダウンをともなった、コロナ危機の2020年、です。

◎注目すべきは、FRBが利下げを開始したあとに、
・リセッション入りし、
・株価も下がっていることです。
68年で10回であり、例外がない。

これは、いったいどういうことか? 金利が下がれば景気よくなるの
ではないかというのが、一般的な見方でしょう(共同幻想的的な集合
知)。ところが実際は、そうではない。

FRBが、上げてきた金利を下げるのは、
・金融が引き締まって物価上昇率が下がってきて、
・先行きの景気(供給と需要)に後退が起こることが予想されたとき
です。

金利を下げて資金需要を促し、景気を上げるために利下げをするのが
中央銀行です。

物価が上がって、景気がいいときは、逆に金利を上げて、需要を減ら
すため金融を絞ります。これが中央銀行の禁輸政策の一般的な原則で
す。不景気のときは、需要数が減っているので物価は上がりません。
むしろ需要の弱さから物価が下がるデフレ傾向が出ます。

【理由】
利下げの前は利上げの時期です。FRBの利上げ(金融を締めること)
は、企業の商品供給より、企業と世帯の需要が超過して、物価が上が
って好況なとき実行されます。

◎直近では、コロナ対策のドル増発(4兆ドル)とゼロ金利を修正し、
上昇率9%台の物価と需要の景気に対して。利上げをした2022年3月~
2023年5月です。1回が普通の3倍の0.75%、合計では5.25%の急激な
利上げでした。中央銀行が金利を上げるのは、資金コストを上げて好
況の需要を減らし、不況にするためです。

他方で、9%と高かった物価(CPI)上昇が、数量需要が減って4%に収
まってきた23年6月から、FRBは利上げを停止しました。

上記のFEDのグラフでは、右端に見える金利上昇のピークアウトです。
なお、米国の金利は、リーマン危機の1年前の2007年(5.25%)と同
じ水準に上がっています。

リーマン危機の前も、2000年の2倍にあがっていた住宅価格と株価上
昇を止めるため、FRBは、金利を6%に上げて、その結果、住宅証券
(サブプライムローンのMBS)のデフォルト(支払い不能)を、30%
から40%に増やしていたのです。(注)物価上昇と好況を作り、物価上
昇率の下落と不況を作ることが、中央銀行の金融政策です。物価が上
がっていて需要が強いとき、金融緩和を続けると(マネー量の増加
で)、物価が50%も上がっているトルコのようになっていくからです。

今回は、利上げをして、ローン金利が7%台に上がっても、まだ米国
の住宅価格は下がっていません(2022まではローン金利が低いなかで
年率20%の価格上昇)。中古住宅の売りが減っているからです。買う
物件がない。このため、ローン金利が上がっても、住宅価格の下落は
まだない。たぶん、24年の6月から下がるでしょう。

◎住宅価格が下がると、米国は、明確にセッション入りします。

現在、クレジットカードローンの金利が20%に上がり、総額が4.8兆
ドル(約700兆円)もある「消費者ローンのデフォルト」は増えていま
す。米国の世帯は、貯蓄超過の日本世帯とは真逆の、「負債経済」です。
(米国の住宅価格指数)
https://jp.investing.com/economic-calendar/monthly-home-price-index-1287

■5.米国の2024年の物価予想と、金利

FRBが利上げをやめた理由は、米国の物価上昇率の、低下です(2023
年10月はCPIの上昇は3.25%に下がった)。

エネルギー価格の下落が、4.5%ともっとも大きかった。食料品は3.
3%上昇、人件費の上昇に比例する人的サービス業の価格は5.5%上昇
しています。物価統計では30%を占める住居費(家賃)は6.7%上が
っています。品目別には、エネルギー価格の30%低下が、大きかった
ことを示しています。

◎FRBのパウエルは、米国の物価上昇の鈍化を見て、FOMCで2024年は
利下げをすると取れる発言をしました(12月)。これが、投資家に、
「株は買いだ」という大きな影響を及ぼしたのです。

(注)物価上昇率の低下の中身は、エネルギー価格(端的には原油価
格)の低下です(23年12月22日は1バーレル75ドル:23年10月は80~
90ドルでした)。仮に、原油が上がると、米国の物価は、また上がり
ます。

【物価の意味】
米国の、物価上昇率の3%台への低下は、タイトだった供給が増えて
需要が緩んだことが原因です。

企業は、常に、価格を上げたい。
◎物価は、売れた価格の結果統計です。
その物価上昇率が止まるときは、供給に対して需要が減ったことを示
しています。

◎物価上昇率が下がる予想になると、FRBは減った需要をそれ以上に
減らさないために金利を下げます。
↓
23年5月まで、14か月も利上げをしてきたFRBの利下げは、2024年が不
況に向かうことを防ぐためのものです。

投資家は、2024年の利下げを、90%の確率で予想しています。


◎〔増えている織り込み〕金利が下る予想になると、「まだない利下
げを織り込んで」株を買う人が増えて、株価は上がる傾向がある。こ
のため、投資家は2023年12月の株を買って1か月で15%も上げたので
す。

この問題は、FRBの利下げは「需要が低下し(=景気か悪化し)、物価
上昇率が3%台または2.5%台に下がる」ことを予想して、行われるこ
とです。

物価が上がり、景気が上昇傾向のときは、利下げはしません。ところ
が、金融化した株式投資家の株買いは、逆です。「金利が下がれば株
価は上がる」という見通しで行われる。

少し差別的な言い方ですが、バブル株価水準のなかで「多くの素人が
株を買いはじめたときは、プロは売る」ことが古来の鉄則です。今回
が、こうした時期にあたるでしょう。

あからさまに言えば、プライベートバンクの内部では、ゴミ投資家と
呼ばれています。金融業は、投資するお金の額で差別する業種です。
これが現実です。預金が増えると銀行がすり寄ってきます。彼らは、
自分が儲けるため、マネーの金額を欲するのです。

ここに書いたことは、ゴミ投資家の一念です。

■6.株価の水準はバブルの規模

現在の米国株の水準(S&P500のPER(株価/次期予想純益)は、21倍で
す(ブルムバーグ)。

過去100年平均の15倍より40%高い水準です。マイクロソフトの時価
総額は、AI人気があるにせよ、1社で400兆円(トヨタの約10倍)。こ
の株価は妥当でしょうか。妥当とは思えません。2倍は高い。

〔評価の指標〕次期予想純益に対する株価であるPERも38.7倍、純資
産倍率は13.5倍です。38.7年分の予想純益(税引き後利益)がこの株
価です。PER20倍以上は、明らかな「金融バブル相場」でしょう。市場
の期待が、タレント人気のように大きすぎるのです。金融相場の米国
株をひっぱっているのは、1Tの大手5社です。

(注)日経平均のPERは、日経新聞の企業利益予想では14.5倍です。厳
しく見ているブルムバーグの企業利益予想では、24.5倍です。なお
ITベンチャー株が多い米国ナスダックのPERは34倍です。これもマイ
クロソフトと同じように2倍は高い。

以上の情報の上で、米国FRBが実際に利下げをしたとき2024年の米国
株、日本株はどうなるか。現在の株価は、FRBの利下げを織り込んで、
上がっているのです(利下げに3か月は先行)。

◎当方は、2024年の早ければ3月、遅ければ6月からは、米国株バブル
の崩壊が始まる可能性も高いと見ています。
株と遊ぶのはあと6か月でしょう。

もちろん別の見方があってもいい。未来は50:50であり、誰も予想で
きないからです。

◎「FRBの利下げをした時期には米国がリセッションに入り、株価が下
落した」という過去の100%の確率はどう見たらいいのか? 

ここまで深く、融・経済情報と合わせて、市場の性質を提供しました。
あとはあなたの判断です。

■7.重大な懸念:懸念で終われば幸いですが・・・

重大な懸念の要素は、ガサでの、戦争のイランへの拡大による、ホル
ムズ海峡の封鎖です。ホルムズ海峡では1日2000万バーレルの原油が
タンカーで運ばれています。日本の中東原油輸入の約60%はホルムズ
海峡経由で来ています。

万一、封鎖になれば、瞬間に原油・天然ガス・食料が高騰します。
1973年の第一次石油危機よりひどい。このとき石油はあった。価格が
10倍に上がっただけです。ホルムズ海峡が封鎖されれば、石油は生産
されても来なくなるのです。

スエズ運河につながる、サウジの西側の紅海では、イエメンのフーシ
派(イラン系)かのイスラエル船籍の貨物船の攻撃によって、狭い首
根っこのバブ・エル・マンデブ海峡が封鎖されました(23年12月16
日)。なぜか、日本での報道はない。

欧州とアジアの貿易はアフリカの喜望峰を迂回しなければならない。
有名な企業では、スウェーデンの「IKEA」が、急に商品不足になってい
ます。現在は、世界中のサプライチェーンがトヨタ方式で緊密に連結
されているので、少しのショックで、下流には品不足が起こるのです。

米国は、エネルギー輸出国(1日350万バーレル)です。世界を不況に
する原油価格の100ドル、150ドルへの高騰で利益を得ますから、米国
の空母アイゼンハウワーの中東派遣は危険です。原油・天然ガス高騰
で困るのは、1)日本、2)西欧、3)中国です。ノルウェーも、原油
輸出国です。

【後記】
有料版の正刊(23年12月20日号)では、歴史的に多様な分析を行って、
株価がピークアウトするなかで、2024年からの金価格の上昇を予想し
ました(約20%/年か)。金価格を含み、ドル基軸体制の転換の詳細
は、先月刊の新著、『金利と通貨の大転換』(350ページ)にも書い
ています。経済・金融・株価・通貨の基礎情報が分かります。
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